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きかんしゃトーマス シーズン毎制作史

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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当稿ではレヴランド・ウィルバート・オードリーと息子のリチャード・クリストファー・オードリー(原作27巻から)が作り上げた、イギリスの架空の島ソドー島を舞台に、そこの鉄道網で活躍する機関車や自動車などとそれに関わる人々を描いた絵本『汽車のえほん』(きしゃのえほん、原題・The railway series)と、その映像化作品『きかんしゃトーマス』(きかんしゃとーます、原題・Thomas the Tank Engine & Friends)を扱う。

情報量が多い事から、現版では以下の項目に分けて説明する。

汽車のえほん」(原作のみの基本情報)
きかんしゃトーマス 原作と人形劇」(原作と人形劇共通の説明と相違点)
きかんしゃトーマス(汽車のえほん)の登場キャラクター
きかんしゃトーマス」(人形劇のみの基本情報、関連商品、関連企画)
こうざんてつどう(スカーローイ鉄道)
きかんしゃトーマス シーズン毎制作史」(エピソードリスト、シーズン毎の特徴、製作体制など)

ただしこれでも上記項目に複数またがる情報がある場合、原則として以下のルールに従い収録している。

  1. 原作と人形劇の違いの内、特定のキャラクターに関する違い→「原作と人形劇」でなく「きかんしゃトーマス(汽車のえほん)の登場キャラクター
  2. ただし1の中でレギュラーキャラである、トーマスからオリバーまでの11台の機関車およびハット卿→独立項目が存在するので「きかんしゃトーマス(汽車のえほん)の登場キャラクター」からのリンクを参照。
  3. ただし1の中でこうざんてつどう(スカーローイ鉄道)のキャラクター→「こうざんてつどう(スカーローイ鉄道)
  4. 原作の刊行情報→全て「汽車のえほん
  5. 原作を基準とした人形劇とのエピソード対比→全て「きかんしゃトーマス 原作と人形劇
  6. 人形劇を基準とした原作とのエピソード対比→全て「きかんしゃトーマス シーズン毎制作史
  7. どれかの項目の途中から他の項目に移動した方がいい説明→文章の近隣にリンクが示されているのでそちらを参照。

目次

概要

きかんしゃトーマス(Thomas and Friends)は、イギリス制作のミニチュア・ワークを取り入れた幼児向けの人形劇テレ ビ番組。2002年ごろまでは、Thomas the Tank Engine and Friendsが正式なタイトルだった。日本語版は一貫して「きかんしゃトーマス」と称してきた。

なお以下のシーズン前半のサブタイトル右につく、ハイフン入りの数字(n-m)は、原作に対応する話数を意味する(1-2なら1巻2話、3-4なら3 巻4話)原作のサブタイトルについては「きかんしゃトーマス 原作と人形劇」を参照。

第1シーズン(1984年

1シーズンを2クール26話で構成し、最初のシーズンが制作された。ナレーションは、ブリット・オールクロフトが元ビートルズリンゴ・スターを口説き落として、番組の話題づくりに使用した。放映が始まると番組は大人気となり、教育者や評論家の評判も良く数々の賞を受けた。

本シーズンの脚本は全てウィルバート・オードリー。

  • 第001話 「トーマスとゴードン」(Thomas & Gordon) (2-1)
  • 第002話 「エドワードのおてがら」(Edward & Gordon) (1-1,1-2)
  • 第003話 「でてこいヘンリー」(The Sad Story Of Henry) (1-3)
  • 第004話 「ヘンリーだいかつやく」(Edward, Gordon & Henry) (1-4)
  • 第005話 「トーマスのしっぱい」(Thomas' Train) (2-2)
  • 第006話 「トーマスのさいなん」(Thomas & The Trucks) (2-3)
  • 第007話 「ジェームスのだっせん」(Thomas & The Breakdown Train) (2-4)
  • 第008話 「ジェームスのあやまち」(James & The Coaches) (3-1,3-2)
  • 第009話 「やっかいなかしゃたち」(Troublesome Trucks) (3-3)
  • 第010話 「ジェームスのうれしいひ」(James & The Express) (3-4)
  • 第011話 「とりのこされたしゃしょう」(Thomas & The Guard) (4-1)
  • 第012話 「トーマスとさかなつり」(Thomas Goes Fishing) (4-2)
  • 第013話 「トラクターのテレンス」(Thomas, Terence & The Snow) (4-3)
  • 第014話 「トーマスとバーティーのきょうそう」(Thomas & Bertie) (4-4)
  • 第015話 「おおきなきかんしゃとてんしゃだい」(Tenders & Turntables) (5-2)
  • 第016話 「きかんこのもめごと」(Trouble In The Shed) (5-3)
  • 第017話 「パーシーにげだす」(Percy Runs Away) (5-4)
  • 第018話 「ヘンリーのせきたん」(Coal) (6-1)
  • 第019話 「フライング・キッパー」(The Flying Kipper) (6-2)
  • 第020話 「きてきとクシャミ」(Whistles & Sneezes) (6-3,6-5)
  • 第021話 「トビーとハットきょう」(Toby & The Stout Gentleman) (7-1)
  • 第022話 「トーマスとけいさつかん」(Thomas In Trouble) (7-2)
  • 第023話 「きたないきかんしゃ」(Dirty Objects) (7-3)
  • 第024話 「トーマスのクリスマス・パーティー」(Thomas' Christmas Party) (7-4)
  • 第025話 「ゴードンみぞにはまる」(Off The Rails) (8-1)
  • 第026話 「あなにおちたトーマス」(Down The Mine) (8-3)

第2シーズン(1986年

早くも原作が不足し、息子のクリストファーの執筆したテレビ化用原作が使われた。最終回を含む5本のエピソードが出版されたばかりのクリストファーの書き下ろし新作で埋められた。当時は出版されたエピソードのみ映像化できる契約だった為の処置。ここまでの分はオードリー牧師とクリストファーの原作絵本を脚本代わりに忠実に映像化が行われたが、撮影に手間がかかりそうなエピソードは、予算の都合もあってオミットした。番組が成功したのでブリット・オールクロフトは、番組の話題づくりに役立ったが上手ではないリンゴ・スターのナレーションを、当シーズンの収録をもって降板してもらった。

実質的にトーマスの製作を手がけていた、クリアウォーター特撮会社のもう一人の共同経営者であったロバート・カルドナは、89年から90年にかけての製作休止期間に、相棒でトーマスの監督でもあるデヴィッド・ミットンと共に、トーマスシリーズの制作ノウハウを転用、顔つきタグボートの活躍する幼児向けテレビシリーズ「がんばれタッグス(TUGS)」(1話が15分~20分で全13話)を制作した。作品は好評だったが、会社はすぐに謎の解散をしてしまい、続編の製作はなかった。

ブリット・オールクロフトは、デヴィッド・ミットンら制作スタッフを全てブリット・オールクロフト社に引き受け、トーマスは直接自社製作の体制に変わった。「がんばれタッグス」で使用した船のミニチュアや港のセットはブリット・オールクロフト社が買収し、第3シーズン以降で転用した。そしてロバート・カルドナと、自分の夫でブリット・オールクロフト社設立に手を貸してくれたアンガス・ライト(後に離婚)の二人をトーマスの制作から追放した。

本シーズンの脚本は記述が無い回はウィルバート・オードリー。

  • 第027話 「トーマスとパーシーとせきたん」(Thomas, Percy and the Coal) (30-1) 脚本クリストファー・オードリー
  • 第028話 「せんろのうし」(Cows) (9-1)
  • 第029話 「おいかけるバーティー」(Bertie's Chase) (9-2)
  • 第030話 「いのちびろいしたトレバー」(Saved from Scrap) (9-3)
  • 第031話 「おんぼろエドワード」(Old Iron) (9-4)
  • 第032話 「トーマスのあたらしいともだち」(Thomas and Trevor) (別4巻) 脚本クリストファー・オードリー
  • 第033話 「パーシーとしんごう」(Percy & The Signal) (11-1)
  • 第034話 「ダックしごとをもらう」(Duck Takes Charge) (11-2)
  • 第035話 「パーシーとハロルド」(Percy and Harold) (11-3)
  • 第036話 「こわれたブレーキ」(The Runaway) (30-2) 脚本クリストファー・オードリー
  • 第037話 「うみにおちたパーシー」(Percy Takes The Plunge) (12-1)
  • 第038話 「ディーゼルがやってきた」(Pop Goes The Diesel) (13-2)
  • 第039話 「ディーゼルのわるだくみ」(Dirty Work) (13-3)
  • 第040話 「とこやにいったダック」(A Close Shave) (13-4)
  • 第041話 「おくれるのもわるくない」(Better Late Than Never) (30-3) 脚本クリストファー・オードリー
  • 第042話 「ふたごのきかんしゃ」(Breakvan) (15-1,15-3)
  • 第043話 「みんなのだいひょう」(The Deputation) (15-4)
  • 第044話 「トーマスあさごはんにおじゃま」(Thomas Comes to Breakfast) (16-1)
  • 第045話 「きむずかしやのデイジー」(Daisy) (16-2)
  • 第046話 「かしゃにのりあげたパーシー」(Percy's Predicament) (16-4)
  • 第047話 「ふたごのビルとベン」(The Diseasel) (21-1)
  • 第048話 「しせんをはしったゴードン」(Wrong Road) (21-3)
  • 第049話 「がんばりやのエドワード」(Edward's Exploit) (21-4)
  • 第050話 「ゆうれいきかんしゃ」(Ghost Train) (26-1)
  • 第051話 「けむしになったパーシー」(Woolly Bear) (26-2)
  • 第052話 「きかんしゃたちのクリスマス・キャロル」(Thomas and the Missing Christmas Tree) (別2巻) 脚本クリストファー・オードリー

第3シーズン(1991年)

今後も続編を制作するとなると、クリストファーの新作を含めても原作が大量に不足するのは明らかだった。しかもクリストファーの新作は、必ずしもテレビシリーズ側の望むストーリー展開をしていなかった。そこで原作をベースに派生させたストーリーをテレビシリーズオリジナルエピソードとして、ブリット・オールクロフトとデヴィッド・ミットンが執筆した。それらは幼児向け雑誌やファンブックに先行掲載して、出版されたエピソードのみ映像化できる契約条件を、満たした上で放送された。オードリー親子は、これらオリジナルストーリーの出来に矛盾点が多いこと、エピソードそのものが不自然な事など不満を述べたようだが、視聴者には好評だった。演出上のエポックとして「あかはなのジェームス」の回で、初めてセルアニメを使って蜂の表現が行われたが、エピソードとしては人気が高いものの、表現上は違和感の残る作品、表現方法の選択ミスといわざるを得ないものになった。

当シーズンからナレーターの交代を機に、アメリカ人の子どもにはイギリス人の語りが聞き取りにくかったために、米国版音声を別に制作する事になった。ついでに第1・2シーズンも再放送時、新たにアメリカで新音声を製作して放送されるようになった。その後に発売された第1・2シーズンの米国版のVHS・DVDも、基本的には再放送時の音声を収録している。また、イギリス版のナレーションは、ハット卿のことを原作と同じように「ファット・コントローラー(ふとっちょのきょくちょう)」とよんでいるが、アメリカの厳しい幼児向けの放送コードでは、「Fat(デブ)」が問題になる為の処置という事もある。現在アメリカ版音声では、ファット・コントローラーが全てトップハム・ハット卿に言い換えられている。日本語版脚本では、最初からトップハム・ハット卿と呼んでいる。

本シーズンの脚本はW=ウィルバート・オードリー、BD=ブリット・オールクロフトとデビット・ミットン。

  • 第053話 「パーシーのマフラー」(A Scarf For Percy) (6-4)W
  • 第054話 「パーシーとこうずい」(Percy's Promise) (11-4)W
  • 第055話 「ほめられなかったジェームス」(Time For Trouble) (12-3)W
  • 第056話 「ゴードンとゆうめいなきかんしゃ」(Gordon & The Famous Visitor) (13-1)W
  • 第057話 「ドナルドのあひる」(Donald's Duck) (24-1)W
  • 第058話 「トーマスとバーティーのてだすけ」(Thomas Gets Bumped)BD
  • 第059話 「トーマスとパーシーとりゅう」(Thomas, Percy & The Dragon)BD
  • 第060話 「ディーゼルがかえってきた」(Diesel Does It Again)BD
  • 第061話 「ヘンリーのもり」(Henry's Forest)BD
  • 第062話 「どろんこゴードン」(The Trouble With Mud) (8-2)W
  • 第063話 「イタズラはだめだよジェームス」(No Joke For James)BD
  • 第064話 「おくれたゆうびんしゃ」(Thomas, Percy & The Post Train)BD
  • 第065話 「しんじられるきかんしゃ」(Trust Thomas) (1、14-1)BD
  • 第066話 「いしきりばのメービス」(Mavis) (26-3)W
  • 第067話 「トビーのつなわたり」(Toby's Tightrope) (26-4)W
  • 第068話 「トレバーとすてきなパーティー」(Edward, Trevor & The Really Useful Party)BD
  • 第069話 「あかはなのジェームス」(Buzz,Buzz) (21-2)W
  • 第070話 「うみをはしりたかったダック」(All at Sea)BD
  • 第071話 「ビルとベンのけんか」(One Good Turn)BD
  • 第072話 「たんすいしゃがほしい」(Tender Engines) (23-1)W
  • 第073話 「オリバーのだっしゅつ」(Escape) (23-3,23-4)W
  • 第074話 「ちょっとちがうよオリバー」(Oliver Owns up) (24-2)W
  • 第075話 「にかいだてバスのバルジー」(Bulgy) (24-4)W
  • 第076話 「やったねビルとベン」(Heroes)BD
  • 第077話 「くだものれっしゃ」(Percy, James & the Fruitful Day)BD
  • 第078話 「ぼうけんいっぱいのクリスマス」(Thomas & Percy's Christmas Adventure)BD

第4シーズン(1995年)

少しのブランクの後、当シーズンではオードリー牧師の原作の中で技術的・予算的に採用しなかった「こうざんてつどう(スカーローイ鉄道)・象・牛・女王陛下」のエピソードを遡って映像化した。クリストファーの新作も少し採用して映像化。原作の無いテレビシリーズオリジナルの作品も一話製作された。小さなこうざんてつどうのミニチュアの製作は、今までの標準軌のミニチュアよりも一回り以上小さく、ミニチュアの技術が向上したことが伺える。演出上では、動物がらみのエピソードで以前「あかはなのジェームス」で使ったセルアニメの表現を失敗と位置づけたようで、動かない人形を使って、カットと編集だけのあっさりとした演出で済ませるようになった。当シーズンでオードリー牧師の原作は、当時の技術では映像化が極めて困難と思われる物(カルディー登山鉄道・ちんまり鉄道)を除き使い切ってしまった。

本シーズンの脚本は記述が無い回はウィルバート・オードリー。

  • 第079話 「トンネルのなかのかいぶつ」(Henry & The Elephant) (5-1)
  • 第080話 「じょおうへいかがやってくる」(Paint Pots & Queens) (8-4)
  • 第081話 「トーマスととくべつなてがみ」(Thomas & The Special Letter) (12-4)
  • 第082話 「デイジーとおうしのめだま」(Bullseyes) (16-3)
  • 第083話 「トードのめいあん」(Toad Stands By) (24-3)
  • 第084話 「さかなにはきをつけろ」(Fish) (27-3) 脚本クリストファー・オードリー
  • 第085話 「ちょっとしたみもの」(Special Attraction) (32-3) 脚本クリストファー・オードリー
  • 第086話 「ゆうびんやとバン」(Mind That Bike) (27-2) 脚本クリストファー・オードリー
  • 第087話 「ガミガミじいさん」(Granpuff) (25-1) 脚本ウィルバート・オードリーとブリット・オールクロフトとデビット・ミットン
  • 第088話 「ねむりひめをさがせ」(Sleeping Beauty) (25-4) 脚本ウィルバート・オードリーとブリット・オールクロフトとデビット・ミットン
  • 第089話 「ブルドッグ」(Bulldog) (25-2) 脚本ウィルバート・オードリーとブリット・オールクロフトとデビット・ミットン
  • 第090話 「かちめなし」(You Can't Win) (25-3)
  • 第091話 「がんばりやのスカーロイ」(Four Little Engines) (10-1,10-4)
  • 第092話 「わがままなきかんしゃ」(A Bad Day For Sir Handel) (10-2)
  • 第093話 「からかわれたピーター・サム」(Peter Sam & The Refreshment Lady) (10-3)
  • 第094話 「サー・ハンデルのけびょう」(Trucks) (14-1)
  • 第095話 「なつかしのわがや」(Home At Last) (14-2)
  • 第096話 「ロックンロール」(Rock'n' Roll) (14-3)
  • 第097話 「とくせいのえんとつ」(Special Funnel) (17-1)
  • 第098話 「スチームローラー」(Steamroller) (17-2)
  • 第099話 「ボディーをみがいて」(Passengers & Polish) (17-3)
  • 第100話 「ゆうかんなきかんしゃ」(Gallant Old Engine) (17-4)
  • 第101話 「ブルーベルれっしゃ」(Rusty To The Rescue) 脚本ブリット・オールクロフトとデビット・ミットン
  • 第102話 「トーマスとステップニー」(Thomas & Stepney) (18-1,18-2)
  • 第103話 「ディーゼルとぼうし」(Bowled Out) (18-4)
  • 第104話 「しあいちゅうだん」(Train Stops Play) (18-3)

第5シーズン(1998年)

97年にオードリー牧師が死去、全ての権利がブリット・オールクロフト社に渡り、98年の第5シーズンからは完全なオリジナル・ストーリーが制作出来るように契約も変更された。原作に登場しないキャラクターが次々と創造され、ブリット・オールクロフト社は、原作絵本の代わりにテレビシリーズから作った写真絵本を多種類にわたり出版した。キャラクターの増加で関連玩具のバリエーションも増え。代わりにブリット・オールクロフト社は、原作絵本の流通をコントロールして、ばら売りの絵本を品薄状態にし子どもたちの目に触れないようにした。一方で主に大人が購入する大判の全巻合本と高価な全巻BOXは、普通に流通してた。テレビシリーズを見てくれている子どもたちの混乱を避ける為の処置のようだ。具体的には、未映像化エピソードの存在が原作に多い事、映像化順序を入れ替えた事による矛盾点があること、映像化にあたり原作と変更した点があること、挿絵と映像化されたキャラクターの撮影用ミニチュアとの相違があること、などが問題点。また、ブリット・オールクロフト社は、巻を追う毎に映像作品と乖離しテレビシリーズの原作には使用しづらくなったうえに、巻を追う毎に売り上げが低迷してきたクリストファーの新作の刊行を 40巻で打ち切り、既刊分を全て品切れと同時に絶版にした。理由は原作を品薄にしたのと同じ。処遇が厳しいのは、それだけ支持が低かったから。これらの処置は、既に原作絵本が、子どもたちに対する役目を終えている事を示していた。キャラクターとしてのトーマスの一貫性を保つ意味では最善のマーケティングといえる。こうして現在に至る原作絵本の状況が作られた。この部分は原作にもからむ問題なので「きかんしゃトーマス 原作と人形劇」の末尾も参照。イギリスでは、ブリット・オールクロフト女史が直接指揮を執った第5シーズンまでを、クラシック・トーマスとしてDVDBOX化している。当時はアメリカ某所に、きかんしゃトーマスの大規模なテーマパークを建設する計画さえ発表(1998年9月)された。またこの時期ブリット・オールクロフトは、ギネスブックの権利も購入した。

本シーズンの脚本は全てブリット・オールクロフトとデビット・ミットン。

  • 第105話 「クレーンのクランキー」(Cranky Bugs)
  • 第106話 「3だいのトラック」(Horrid Lorry)
  • 第107話 「ゴードンのまど」(A Better View For Gordon)
  • 第108話 「ハットきょうふじんのたんじょうび」(Lady Hatt's Birthday Party)
  • 第109話 「ジェームスがあぶない」(James & The Trouble With Trees)
  • 第110話 「ゴードンとおばけ」(Gordon & The Gremlin)
  • 第111話 「バイバイ ジョージ!」(Bye George!)
  • 第112話 「パーシーとひつじ」(Baa!)
  • 第113話 「ゆうかんなパーシー」(Put Upon Percy)
  • 第114話 「ながされたトビー」(Toby & The Flood)
  • 第115話 「きりのなかのできごと」(Haunted Henry)
  • 第116話 「なかよくやろうよ」(Double Teething Troubles)
  • 第117話 「まいごになったステップニー」(Stepney Gets Lost)
  • 第118話 「トビーのたんけん」(Toby's Discovery)
  • 第119話 「みどりのくじら」(Something In The Air)
  • 第120話 「トーマスとふるいきゃくしゃ」(Thomas, Percy & Old Slow Coach)
  • 第121話 「トーマスとうわさばなし」(Thomas & The Rumours)
  • 第122話 「オリバーのはっけん」(Oliver's Find)
  • 第123話 「めでたし めでたし」(Happy Ever After)
  • 第124話 「トップハム・ハットきょうのきゅうか」(Sir Topham Hatt's Holiday)
  • 第125話 「パーシー びっくり」(A Surprise For Percy)
  • 第126話 「ひとだすけ」(Make Someone Happy)
  • 第127話 「うしろむきのトード」(Busy Going Backwards)
  • 第128話 「まんげつのよるのできごと」(Duncan Gets Spooked)
  • 第129話 「ゆき」(Snow)
  • 第130話 「いわのボルダー」(Rusty & The Boulder)

長編第1作(劇場用 2000年

人気に乗じてハリウッドに進出し、生身のハリウッド・スターと機関車たちが共演する劇場長編映画を制作、公開した。しかし無理に生身の人間との共演を設定した為か、実写シーンとミニュチュアシーンの繋がりの違和感が強く、ストーリーも難解になってしまい、興行的にも成功とはいえない結果となった。監督・脚本を担当したオールクロフトは、責任を負わされてギラン(トーマス)社社長を辞任させられた。ギラン(トーマス)社は2002年にギネスブックの権利と併せ、イギリスの総合エンターテイメント会社のヒット・エンターテイメント(以下HITと略)社に買収され、傘下になった。しかし、社長こそ辞任したもののオールクロフトは、制作顧問として会社に残留し、ヒット・エンターテイメント社に次ぐ大株主として影響力をまだ残していた。こうして現在に続く、権利関係の形(原作本の版権も含めトーマスに関する全ての権利、ヒット・エンターテイメント社傘下のギラン(トーマス)社が独占所有している形)が完成した。

  • 長編第1作「きかんしゃトーマス 魔法の線路」(THOMAS and The Magic Railroad) 脚本・監督ブリット・オールクロフト

日本ではギャガ・ヒュ―マックス等の共同配給で東宝洋画系で上映された。フジテレビ製作の日本語版キャストがそのままスライドして吹き替え音声を担当した。すでに何度かフジテレビ版キャストの吹き替え音声のままでNHKやCS放送でテレビ放送された。

第6シーズン(2002年

前シーズンから若干のブランクの後制作。途中では唐突に機関車以外の重機キャラクターが大量に出現、多くのファンが面食らった。オールクロフトのコントロール時代に計画されたキャラクター・ビジネスをさらに拡大させる試みとして、トーマスのシリーズからホイールローダーのジャックを主人公にした、スピンオフを制作しようと企てられた名残である。このパイロット版は失敗に終わり「ホイールローダーのジャック」は一旦お蔵入りしてしまう。買収前から計画されていたとはいえ、親会社の人気シリーズに重機が多数活躍する「ボブとはたらくブーブーズ」のシリーズがある以上、再登場は考えにくい展開だったが、2006年8月に撮影済みの6本が編集・録音されて完成、オリジナルビデオとして発表された。このプロジェクトの監督のスティーブ・アスクィスはデヴィッド・ミットンに代わって、第8シーズンから本編の監督に就任することになる。この後ヒット・エンターテイメント社の持ち株比率の増加と共に、オールクロフトはギラン(トーマス)社への影響力を失い退社、ただの大株主になった。その後アメリカで新しいブリット・オールクロフト・プロダクションを設立したが「きかんしゃトーマス」からは距離を置いているようだ。

ちなみに今シーズンで久しぶりにオードリー牧師の原作の中の一つが、脚本ロス・ハスティングスの手によって映像化された(しかし原作を大幅に脚色されている)。

  • 第131話 「ハーヴィーのはつしごと」(Harvey To The Rescue) 脚本ジョナサン・トルーマン
  • 第132話 「ソルティーのひみつ」(Salty's Secret) 脚本ロビン・キングスランド
  • 第133話 「たかがゆき」(It's Only Snow) 脚本ジェームス・メーソン 作話デビット・ミットン
  • 第134話 「ねむれないクランキー」(No Sleep For Cranky) 脚本ポール・ラーソン
  • 第135話 「ジャック・フロスト」(Jack Frost) 脚本ポール・ラーソン
  • 第136話 「トビーとこひつじ」(Toby Had A Little Lamb) 脚本ジョニー・マクダード
  • 第137話 「フォッグマン」(The Fogman) 脚本ジョナサン・トルーマン
  • 第138話 「ジェットエンジンのトーマス」(Thomas The Jet Engine) 脚本ロス・ハスティングス
  • 第139話 「うんのわるいハロルド」(A Bad Day For Harold The Helicopter) 脚本サイモン・ニコルソン
  • 第140話 「パーシーのチョコクランチ」(Percy's Chocolate Crunch) 脚本ブリアン・トルーマン
  • 第141話 「ふたごのけんか」(Twin Trouble) 脚本ブリアン・トルーマン
  • 第142話 「やりすぎたジャック」(Jack Jumps) 脚本アビ・グラントとフィル・フェルリとジョナサン・トルーマン
  • 第143話 「こまったときのともだち」(A Friend In Need) 脚本ポール・ラーソンとジョナサン・トルーマンとアビ・グラント
  • 第144話 「せかいさいきょうのきかんしゃ」(The World's Strongest Engine) 脚本ポール・ラーソン 作話デビット・ミットン
  • 第145話 「まんなかのきかんしゃ」(Middle Engine) 脚本ブリアン・トルーマン
  • 第146話 「すべったゴードン」(Gordon Takes A Tumble) 脚本ロビン・キングスランド
  • 第147話 「ヴィンテージ・トラックのエリザベス」(Elizabeth The Vintage Lorry) 脚本ポール・ラーソン
  • 第148話 「くるまどめのもんだい」(Buffer Bother) 脚本ロス・ハスティングス
  • 第149話 「やくにたつきかんしゃエドワード」(Edward The Very Useful Engine) 脚本デビット・ミットン
  • 第150話 「どろんこダンカン」(Dunkin' Duncan) 脚本ジョニー・マクダード
  • 第151話 「ラスティーのおてがら」(Rusty Saves The Day) 脚本ポール・ラーソン
  • 第152話 「かわったきてき」(Faulty Whistle) (22-3) 脚本ロス・ハスティングス(ウィルバート・オードリー)
  • 第153話 「トーマスとパーシーとキーキーごえ」(Thomas, Percy & The Squeak ) 脚本ジョニー・マクダード
  • 第154話 「パーシーとゆうれいこうざん」(Percy & The Haunted Mine) 脚本ロビン・チャータリス 作話デビット・ミットン
  • 第155話 「ジェームスとあかいききゅう」(James & the Red Balloon) 脚本ジョニー・マクダード
  • 第156話 「こわがりなきかんしゃ」(Scaredy Engines) 脚本ロビン・キングスランド 作話デビット・ミットン

第7シーズン(2003年

社会背景とも無縁ではいられない部分があって、まず事故エピソードが減っている。現実に悲惨な鉄道事故が国鉄民営化後に多発したイギリスの実情があって、客車の関連した事故や、人や動物が怪我をする可能性のある大きな事故は出さないなどのストーリー上の制限を設けた。同様にキャラクターのジェンダーの問題が発生し、その点も今日的に配慮した内容に変化してきた。例えば客車が女性という設定を、客車の台詞をなくして無性化したり、逆に男性ばかりのレギュラー機関車に、当シーズンからエミリーを登場させたりして批判をかわしている。人物の人形にも変化が生じた、これまでは白人の人形のみだったものが、いろいろな肌の色の人形を使用するようになった。ワールドワイドなビジネスを目指すHIT社の修正が入ってきたのであろう、しかしここまではオールクロフトの構想を残ったメンバーで守って続けてきた感が強い。本格的にHIT社の支配が強化されるのは、当シーズンをもってオールクロフトの片腕だった制作のフィル・フェルリと、もう一つの片腕で第1シーズンからの監督デヴィッド・ミットンとが退陣し、人員刷新が図られた次シーズンからだ。

ちなみに前のシリーズではオードリー牧師の原作の一つが映像化されたが、今シリーズではクリストファーの原作の一つが脚本ジェームス・メイスンによって映像化された(次シリーズでもジェームス・メイスンはクリストファーの原作を使っている)。

  • 第157話 「あたらしいなかまエミリー」(Emily's New Coaches) 脚本ジャン・ペイジ
  • 第158話 「スカーロイとふるいはし」(The Old Bridge) 脚本ポール・ラーソン
  • 第159話 「ビルとベンとファーガス」(Bill, Ben & Fergus) 脚本ブリアン・トルーマン
  • 第160話 「ジェームスとソドーとうのじょおう」(James & The Queen Of Sodor) 脚本ポール・ラーソン
  • 第161話 「どうしたのヘンリー」(What's The Matter With Henry?) 脚本ジョージ・タリー
  • 第162話 「アーサーのきろく」(The Spotless Record) 脚本ポール・ラーソン
  • 第163話 「あらしのあとのしずけさ」(Peace & Quiet) 脚本ポール・ラーソン
  • 第164話 「ベストドレッサーはだれ」(Best Dressed Engine) 脚本ポリー・チャーチル
  • 第165話 「トーマスだけのメダル」(Three Cheers For Thomas) 脚本ジャン・ペイジ
  • 第166話 「レニアスのジェットコースター」(Rheneas & The Roller Coaster) (40-1) 脚本ジェームス・メイスン(クリストファー・オードリー)
  • 第167話 「アーサーとさかな」(Something Fishy) 脚本ポール・ラーソン
  • 第168話 「にげたぞう」(The Runaway Elephant) 脚本ジョージ・タリー
  • 第169話 「トビーのふうしゃ」(Toby's Windmill) 脚本ジャン・ペイジ
  • 第170話 「ロッホじょうのかいぶつ」(Bad Day At Castle Loch) 脚本ジョニー・マクダード
  • 第171話 「ファーガスときそく」(Fergus Breaks The Rules) 脚本ジャン・ペイジ
  • 第172話 「たよりになるラスティー」(Trusty Rusty) 脚本ジェームス・メイスン
  • 第173話 「ききゅうとかいつうしき」(The Grand Opening) 脚本ジェームス・メイスン
  • 第174話 「バルジーとニワトリ」(Bulgy Rides Again) 脚本ブリアン・トルーマン
  • 第175話 「ハロルドとそらとぶうま」(Harold & The Flying Horse) 脚本ロビン・キングスランド
  • 第176話 「エドワードとブラスバンド」(Edward's Brass Band) 脚本ロビン・チャータリス
  • 第177話 「ピーター・サムとティールーム」(The Refreshment Lady's Tea Shop) 脚本ジェームス・メイスン
  • 第178話 「ゴードンとスペンサー」(Gordon & Spencer) 脚本リー・プレスマン
  • 第179話 「ソルティーとあらし」(Salty's Stormy Tale) 脚本ポリー・チャーチル
  • 第180話 「パーシーのいったとおり」(Percy Gets It Right) 脚本ポール・ラーソン
  • 第181話 「オリバーとゆきだるま」(Snow Engine) 脚本ジョニー・マクダード
  • 第182話 「クリスマス・プディング」(Not So Hasty Puddings) 脚本ジェームス・メイスン

第8シーズン(2004年

幼児番組の制作にかけては世界的大手の、HIT社の方針の基で制作されるようになった。その為これまでに無い変更が実施された。5分だった本編の尺数をHIT社作品の標準尺7分に延長、スタッフも多くが入れ替えされ、音楽も全て入れ替え、長年親しまれたテーマ曲も変更された。キャラクター人気が定番化してきたとはいえ、まだまだディズニーには程遠いレベルである事もオールクロフトの劇場版の失敗から学び、本来のターゲットである幼児にうける事に絞り込んでストーリーをすっきりしたものにし、シーズン中の各エピソードに主人公のトーマスの出番があるように工夫した(第193話「キーキー、ガタガタ、コンコン」を除いて)。これまでは「きかんしゃトーマス」なのにトーマスが出てこない話が結構多く、なかには幼児の支持を得られないエピソードもあった。また演出上のエポックとして「ハロウィン」の回で、お話のラストでセルアニメを使ってお化けの表現が行われた。

技術面では既に、第6シーズンからハイビジョンテレビに対応した16:9のアスペクト比で制作されていたが、当シーズンからは35㎜フィルムからビデオ(HDCAM:ハイビジョン対応デジタルBETACAM)へ撮影記録媒体も変化した。その為かカメラに動きが出て、新しい絵作りが見られるようになった。CGも目立たない範囲で使用するようになった。しかし一方で新フォーマット移行の違和感を減らす為か、古くからのレギュラーキャラクター主体のストーリーで、新キャラクターの導入を一切していない。ミニュチュアセットも旧シーズンに似せて復元して撮影している。結果的に原点回帰するような内容となって、音楽以外は懐かしい雰囲気に仕上がった。現在、フジテレビの子供番組「ポンキッキ」で放送中。

  • 第183話 「さかな」(Fish) 脚本ポール・ラーソン
  • 第184話 「エミリーのぼうけん」(Emily's Adventure) 脚本ポール・ラーソン
  • 第185話 「いだいなエドワード」( Edward The Great) 脚本アビ・グラント
  • 第186話 「トビー、きみならできるよ」(You Can Do It Toby) 脚本ポール・ラーソン
  • 第187話 「パーシーのだいしっぱい」(Percy's Big Mistake) 脚本アビ・グラント
  • 第188話 「ジェームスのあたらしいとそう」(James Gets A New Coat) 脚本アビ・グラント
  • 第189話 「きちんときれい」(Spic & Span) 脚本マーク・シール
  • 第190話 「ヘンリーとねがいのかなうき」(Henry & The Wishing Tree) 脚本アビ・グラントとポール・ラーソン
  • 第191話 「トーマス だいかつやく」(Thomas To The Rescue) 脚本アビ・グラントとポール・ラーソン
  • 第192話 「トーマスとチューバ」(Thomas & The Tuba) 脚本デーヴ・インガム
  • 第193話 「キーキー、ガタガタ、コンコン」(Squeak, Rattle & Roll) 脚本マーク・シール
  • 第194話 「エミリーのあたらしいろせん」(Emily’s New Route ) 脚本ジェームス・メイスン
  • 第195話 「トーマスただしくやる」(Thomas Gets It Right) 脚本ロバート・リグビー
  • 第196話 「トーマスにはあつすぎる」(Too Hot For Thomas) 脚本ポール・ラーソン
  • 第197話 「トーマス、きゅうばをすくう」(Thomas Saves The Day ) 脚本ジェームス・メイスン
  • 第198話 「ハロウィン」(Halloween) 脚本デーヴ・インガム
  • 第199話 「トーマスとはなびたいかい」(Thomas and the Firework Display) 脚本アビ・グラントとポール・ラーソン
  • 第200話 「ニワトリがっこうへいく」(Chickens To School) 脚本ポール・ラーソン
  • 第201話 「パーシーとまほうのじゅうたん」(Percy & The Magic Carpet) 脚本アビ・グラント
  • 第202話 「トーマスとサーカス」(Thomas & The Circus ) 脚本アビ・グラント
  • 第203話 「いきすぎだよ、ジェームス」(James Goes Too Far)(28-4)脚本ジェームス・メイスン(クリストファー・オードリー)
  • 第204話 「」()
  • 第205話 「」()
  • 第206話 「」()
  • 第207話 「」()
  • 第208話 「」()

長編第2作(販売用 2005年

第8シーズンのあと2005年9月に、第8シーズンからの新スタッフの手で制作された、テレビシリーズを単純に長くした内容で、1作めのよう な生身の人間が出演したり、その為に複雑な設定を持ち込んだり、個々のキャラクターが別々の声優でしゃべったりしない(日本と韓国で はテレビシリーズでも別々の声優を起用しているが)。そのうえ本編中に機関車教室のような形式でCGを使用して、設定やストーリーの理 解を助けるコーナーを置いて、年少者を置いてきぼりにしない工夫がなされた。ストーリー自体も、空港建設を巡って蒸気機関車たちとディーゼル機関車たちがけんかをするものの、仲良く協力しないと空港建設が・・・そこへ嵐がやってきて一大事。といった、いつものソドー島の出来事の延長上の内容を通して、トーマスが活躍する分かり易いものに整理された。そうした努力でVHSDVDの発売のみで劇場公開されなかったにもかかわらず、売り上げは大成功を収めた。それを受けて今後長編スペシャルの続編製作が予定されている。

  • 長編第2作「邦題未定」(日本語版未発売・「Calling All Engines!) 脚本ポール・ラーソン 監督スティーブ・アスクィス

第9シーズン(2005年 日本語版未放送)

前シーズンで試運転の終わった新スタッフの新しい試みが始まった。本来のターゲット層である幼児へもっとアピールする為、彼らに人気のあるビルとベンの復活に加え、ハーヴィーで証明された幼児向けに解りやすい特徴のある新キャラクターを創作した。ネヴィル、モリー、デニス、マイティー・マックと、前シーズンの反動のように新キャラクターが続出した。

スピンオフ作品(販売用2006年

ホイールローダーのジャックが活躍する番外編、2006年8月にアメリカで「On Site with Thomas」のタイトルで6話分が先行発売の後、同年10月イギリスでも「Thomas' Trusty Friends」のタイトルでアメリカ版未収録のエピソード全てを含む11話収録で発売された。制作者がフィル・フェルリでフィルム制作・1話あたり本編の正味4分30秒と古い番組フォーマットから分かるように、撮影は第6シーズンと同時期に行われている。画面アスペクト比は16:9。HIT社の方針で長らくお蔵入りしていたが、2005年ごろから編集・録音がなされ、セルビデオの形で公開される事になったわけだ。音楽は、録音が近年の為第8シーズン以降の新しいものが使われている。日本語版の発売は未定。

~作品~

スピンオフ作品「邦題未定」(日本語版未発売)原案・制作フィル・フェルリ、監督スティーブ・アスクィス

  • A Visit From Thomas 脚本ポール・ラーソン
  • Jack Owns Up 脚本ポール・ラーソン
  • On Site With Thomas 脚本ウィル・イング
  • Percy's Scary Taie 脚本ジョナサン・トルーマン
  • Keiiy's Windy Day 脚本フィル・フェルリ
  • A Happy Day For Percy 脚本ポール・ラーソン
  • A Tale for Thomas 脚本ポール・ラーソン
  • Thomas and the Moles 脚本ジャン・ニードル
  • Percy Helps Out 脚本ブライアン・トルーマン
  • The Tortoise and the Hare 脚本ウィル・イング
  • Thomas' Trusty Friends 脚本ポール・ラーソン
  • Alfie Has Kittens 脚本アビ・グラント
  • Mud Glorious Mud 脚本ジョナサン・トルーマン

第10シーズン

イギリスでは2006年秋に全話放送済。今までの各シーズンは全26話だったが、28話に増やされた。今回第6シリーズ内の脚本サイモン・ニコルソンが復帰、 さらに第9シリーズ中全く出てこなかったスペンサーと、今まで模型の改造が困難だったサーハンデルの復活に加え、今回も新キャラが多数登場。高山鉄道の新入り、フレディー。ソドー島の3番目の女の子機関車ロージー。鉄道用大型クレーン車のロッキー。白いジェット機、ジェレミーなど、今シーズンも個性派が集まっている。

  • 制作・公開の年は、特記(日本では…等)無きものはイギリスでのもの。

外部リンク

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