きのみ (ポケットモンスター)
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きのみとは、ポケットモンスターの作中に登場する架空の植物の分類体系であり、その果実であるアイテムの総称である。「木の実」の意味であろうが、関連書籍などでは常に「きのみ」とひらがなで表記されるので一種の固有名詞と見ることもできる。本項目ではゲーム本編を中心に、各作品におけるきのみの扱いについて解説する。
「木の実」という響きからはナッツ類を連想するが、果物や野菜、果ては海藻まで、様々な植物がモデルになっている。英語版では「BERRY」という表記がなされている。
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[編集] 『金・銀・クリスタル』
主な入手法は各地にある「みのなるき」。一度に1つずつしか採れないが、カートリッジ内蔵時計の日付が変われば再入手が可能である。
[編集] 回復
低下したヒットポイントを回復したり、毒などの状態異常を治療する。本作からポケモンに道具を持たせることができるようになったが、人間の作った道具は使えないという設定から、自然物である回復アイテム「きのみ」が登場した。予めポケモンに持たせておけば、ヒットポイントが一定値を下回った時や状態異常に冒された時に即座に効果を発揮する。一度きりの使い捨てで、通常の回復アイテムより効果は薄いが、通常のアイテムが使用できない通信対戦では効果的といえる。
[編集] ぼんぐり
ボール職人に預けると、特別なモンスターボールを作ってくれる。モンスターボール普及以前は、ぼんぐり自体をボール代わりに使用していたという設定も明らかになった。
[編集] 『ルビー・サファイア・エメラルド』
本作より、アイテム分類枠としての「きのみ」が登場し、種類も大幅に増えた。ただし、前作にあった「ぼんぐり」の要素は無くなってしまった。
従来は「どくけしのみ」などの効果を現す名称が多かったが、本作では実在の果物や野菜をもじった名称になった。「ポケモン図鑑」に相当する「きのみタグ」で、姿形や詳細情報を見ることができる。
前作とは異なり、自生しているものは一度採ると消滅してしまう。その代わり「ふかふかのつち」を利用して栽培することが可能であり、カートリッジ内蔵時計と連動してリアルタイムで生長する。こまめに水を与えることで結実数を増やすことができる。
[編集] ポロック
全てのきのみに味やなめらかさといったパラメータが設定されており、ポロックというポケモンのお菓子の材料となる。ポロックの材料以外に用途が無いものも数多く存在する。詳細はポロック (ポケットモンスター)を参照。
[編集] 回復
ほぼ前作と同じ。前作に登場したものは、すべて名前を変えて再登場している。
[編集] 能力強化
ヒットポイントが一定値を下回ったときに効果を発揮し、特定の能力を高める。使い捨てであるが、使い方次第では戦況を逆転させることも可能。いずれも大変な貴重品であり、ポロックの材料としての効果も高い。
[編集] その他
「ナゾのみ」と呼ばれるきのみは、カードe+からデータを読み込むことで姿形や効果、味のパラメータが変化する。
『エメラルド』限定だが、従来は効果が無かったきのみに、ポケモンの能力ごとに設定されている内部経験値(通称「努力値」)を低下させる効果が追加された。これにより、ポケモンの育て直しがある程度可能となった。
[編集] 『ファイアレッド・リーフグリーン』
基本的には、データ互換のある『ルビー・サファイア・エメラルド』と共通である。しかしカートリッジに内蔵時計が無いので栽培することはできず、ポロックを作ることもできない。主な入手法は「落ちているものを拾う」であり、特定の地域にあるものを除いて一度しか採れない。
[編集] きのみクラッシュ
全てのきのみは「クラッシュ」することで粉にでき、アイテムと交換することができる。クラッシュは通信専用のミニゲームである。エメラルド版もこのミニゲームが収録されており、ファイアレッド・リーフグリーンと通信することができる。
[編集] 『ダイヤモンド・パール』
ルビー・サファイアなどのGBA版と通信できるという特徴からか、「ナゾのみ」のバリエーションを除く全てのきのみがそのままの効果で再登場している。
[編集] 回復・能力強化
基本的には前作と共通。一部、効果が調整されているものが存在する。また、特定のタイプのダメージを受けることが引き金となって発動するきのみも新登場した。
[編集] 軽減
本作より新たに登場。特定のタイプのダメージを一度だけ軽減することができる。
[編集] ポフィン
前作のポロックにあたる、きのみを混ぜて作られるポケモンのお菓子。マフィンのようなもの。
[編集] わざ
持っているきのみに影響するわざが新たに登場した。
- 「しぜんのめぐみ」は、使用したポケモンが持っているきのみに応じて効果が変わる。
- 「ついばむ」ことで、相手のポケモンが持つきのみを勝手に使うことができる。
- 「なげつける」ことで、相手のポケモンにその効果を強制的に与えることができる。
[編集] その他
『エメラルド』にあった、ポケモンの能力ごとに設定されている内部経験値(通称「努力値」)を低下させるきのみで、 1つの能力を調整するための最大必要数が26から11になった。
[編集] その他の作品
アニメ版でも登場している。こちらはサトシら人間が食べる描写もあった。