きょうふのキョーちゃん
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きょうふのキョーちゃんとは、フジテレビのバラエティ番組、ダウンタウンのごっつええ感じの企画で放送された松本人志原作のブラックコメディーアニメである。
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[編集] 概要
このアニメのコンセプトは「普通のアニメでは出来ないことをやろう」というもの。そのため、キャラクターの見た目は児童アニメ風でコミカルだが、内臓が飛散したり、露骨な性描写があったり、有名人がこき下ろされたりするなど、非常に過激な内容となっている。深夜枠であっても通常の地上波なら放送打ち切りは確実であろうシーンが何度も登場した。
特に第1話の過激さグロテスクさは抜きん出ており、放送後に苦情が殺到。放送する予定だった本来の第2話がお蔵入りするはめになった。それ以降、表現は比較的穏やかになったが、目を覆うような内容であることは変わらず、結局第7話で放送は打ち切られた。
しかし、あまりに破天荒かつグロテスクだったため、逆に「現在ではまず二度とお目にかかれないアニメ」「過度の表現規制に対するアンチテーゼ」として、良くも悪くも強烈な印象を残している。
[編集] スタッフ
- アニメーション制作:TEAビデオセンター
- アニメーター:白石 洋
[編集] 主題歌
- きょうふのキョーちゃん
浜田雅功もコーラス(ツッコミ)で参加。しかし、後々にこの2人がミリオンヒットの曲を出し、紅白歌合戦への出場を果たすとは誰もが予想できなかったであろう。
[編集] キョーちゃん
オバケのQ太郎のパロディキャラクター。鋭い視線は小須田和彦番組プロデューサー(当時)をモデルにしたもので、髪の毛はモヒカン風。出っ歯が生えていて人間の言葉は理解できるものの話せず、獣のように咆哮している。エイリアンのような粘液質の音を出して常にカメラ目線で移動し、歩いた後には必ず粘液のようなものが残っている。オープニングで「恐本(きょうもと)」という名字が出てくることからフルネームは「恐本キョーちゃん」のようである。
好きなものは豚足で、それを食べると犬歯が抜けてそこから足が生えて早く走ることができ、さらには後頭部から巨大な筋肉質の腕が生えてきたり、モヒカンを翼のようにはばたかせ飛行することもある。シンイチという少年(『キテレツ大百科』の主人公、木手英一に酷似している)とは友達で、彼や彼が肩入れする人物が窮地に陥ると必ず助ける。が、そのためとあらば敵対する人物を残酷な手段を用いて殺したり、女にわいせつ行為を加える等手段を選ばない。オチではシンイチがストーリーの成り行きに対し、突っ込み的な一言で締めくくられる。
[編集] 登場人物・あらすじ
- 主人公
- 第1話:電気屋さんは大騒ぎの巻(1994年11月13日)
- 第2話:あこがれの大スターの巻(1994年11月27日)
- 第3話:プロレスだよ全員集合!!の巻(1994年12月11日)
- 第4話:大好き!紅白歌合戦の巻(1994年12月18日)
- 12月31日の大晦日(年越し)。紅白歌合戦を家で見ていたシンイチは、応援していた紅組が白組に負けそうになっていることを知って心配気味。そこでキョーちゃんは会場のNHKホールに乱入し、司会者や白組歌手たちを次々と血祭りにあげ(但し和口アキ子には「あたしは紅組だよ!」と凄まれ、恐れて手を出さなかった)、白組の勝利を阻止するのであった。
- 劇中では篠原も本人役で登場し「恋しさとせつなさと心強さと」を歌っていたが、シンイチに「誰これ?」とあしらわれた。ちなみに篠原は実際にこの年の紅白に出場し、同曲を歌っている。
- 万昌夫(声:大山高男)
- 和口アキ子&小森幸子(声:鈴木みえ)
- アナウンサー(声:古田信幸)
- 西島三郎(声:緒方賢一)
- 第5話:ハブ・ア・ナイス・デー!ビッキーさんの巻(1995年1月22日)
- 第6話:朝まで血みどろ生テレビの巻(1995年2月12日)
- 第7話:笑店は笑いすぎの巻(1995年3月5日)