アテナ (ゲーム)
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アテナは1986年に始めて、SNKより発売されたビデオゲームである。
ファミコン版が好評を博した為、何度も他のゲームへの出演を果たし、SNKのゲームキャラや、ファミコン世代のレトロゲームキャラとしては、最も有名な存在の一つとなった。なお各ゲームへの登場やゲーム内容の違いについては、時系列に後述していく。
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[編集] 概要
ジャンルとしてはアクションゲームであり、主人公のアテナを操作して、敵を倒したり壁を破壊したりアイテムを取りつつ、各面のボスキャラを退治、最後の敵を倒す事が目標である。
当ゲーム最大の特徴は、ファンタジーを舞台としたゲームや各著作によく使われた、ビキニアーマーの存在である(ただしゲームに使われるキャラクタグラフィック自体は、大きく細かいキャラを表現する技術が当時無かった為、小さくデフォルメされている)一般にビキニアーマーの場合、装飾的な飾りが施されているが、アテナはそのまま水着を着込んだ様な赤いビキニを着用している。体型は当時人気のぽっちゃり型で(河合奈保子を意識したのではという説もある)今風に言うと樽ドルである。
そして盾を背負って剣を立てかけ、口元を半開きにしたオフィシャルイラストは、ファミコン版を中心に多くの媒体で使用され、アテナというゲームのイメージと人気を、決定づけたと言っても過言ではない。アテナは「夢幻戦士ヴァリス」などと共に、1980年のマニアに「女戦士はビキニアーマー」というイメージを決定づけた、有名なゲームの一つとなった。
ビキニアーマーを採用した理由について、キャラクターデザインを担当したランプティ(アテナの登場する漫画も描いている)は「ビキニアーマーを使いたかったのでなく、鎧などを装備して強くなっていく事を表現するには、最初は何もつけていない外見がいいだろうと考えた」と語っている。それでもファンにとっては、このビキニアーマーは衝撃的だったと見えて「強くなるたび露出度が減っていくのが残念」「鎧を装備せず、裸のままで最後までクリアした」等と豪語する者もいる。
[編集] アーケードゲーム版(1986年)
一番最初に出たシリーズ。ある程度ヒットしたが、前述のオフィシャルイラストを見せる場所が、アーケード版ではポスターやフライヤー(チラシ)ぐらいしか無かった為、知名度はファミコン版より劣る。
[編集] ファミコン版(1987年)
最も有名なバージョン。有名となった理由は、アーケードでは存在しないが家庭用ゲームに存在する、ゲームソフトのパッケージにある。ピンクの背景に、ハートマーク入りで書かれたアテナのロゴと、前述のオフィシャルイラストのアップは「数あるファミコンソフトの中で、最も恥ずかしいパッケージ」なる称号も持つ。
またソフトと一緒にカセットテープが付属しており、清水香織(元プロ野球選手・佐々木主浩の前妻というトリビアも、ファンの間では常識となった)の歌うテーマソングが聞ける。こうした作りは前述の「ヴァリス」と共に、後のギャルゲーのハシリとなった。
なお肝心のゲームバランスは、1980年代のゲームマニア向けな作りとなっており、比較的難しい部類に入る。その為プレイヤーによっては未だにラストまで行けない事があり、ゲーム自体はクソゲーと称される事も稀にある。
[編集] アイテム
- 武器
- 防具
- マーク
[編集] 敵
- 森の世界(ボスキャラ・ハマドゥリアス)
- 洞窟の世界(ボスキャラ・ゴーレム)
- 海の世界(ボスキャラ・ネプチェーン)
- 空の世界(ボスキャラ・キマイラ)
- 迷宮の世界(ボスキャラ・ティターン)
- 氷の世界(ボスキャラ・グリュプス)
- 地獄の世界(ボスキャラ・マドー)
- 最後の世界(ボスキャラ・帝王ダンテ)
[編集] 関連商品
情報量が多い為、現版では便宜上独立項を作って解説する。
ファミコンゲームの関連商品と言えば攻略本である。3社から発売されたが、表紙が講談社は鎧を着用した姿、徳間書店とJICC出版(現:宝島社)はやはりビキニアーマーのオフィシャルイラストである。
この内JICC版は漫画家のDONKEYが漫画などを描いており、右上のパラパラ漫画にちょっとセクシーな要素が入っている為か、古本としての評価が大変高い。まんだらけでは買い取り価格が5000円(ファミコン攻略本では最も高い)、販売価格は挟み込みマップなし(この本はマップが無ければ使えない)が4000円弱、マップありは8000円弱という値がついていた。
商業品でアテナを描いたプロの漫画家には、他に森野うさぎがいる。他の漫画家による攻略漫画やゲームブックも存在したが、絵・話ともかなり質の劣る出来だった。
このファミコン版までのデザインは俗に旧作、旧アテナ、初代アテナなどと呼ばれる。
[編集] サイコソルジャー
アテナの続編。こちらもテーマソングを清水香織が歌っていた。主人公は1Pがアテナの子孫、麻宮アテナ。2Pは椎拳崇。二人とも超能力を持つ設定である。
[編集] ベースボールスター
SNKのファミリーコンピュータ用野球ゲーム。SNKバタリアンズのエースだった。
[編集] ゴッド・スレイヤー はるか天空のソナタ
[編集] ザ・キング・オブ・ファイターズ(1994年)
旧作の好評を受けての、サイコソルジャーの二人が対戦型格闘ゲームへ出演。詳細は麻宮アテナ・椎拳崇・ザ・キング・オブ・ファイターズの登場人物などを参照。
この後も赤いビキニのアテナは、他のゲームやフィギュアに出演を果たしたが、そのデザインは旧作ではなく、今(正確には当時)風に
- 髪型がストレート
- 髪飾りも異なる
- 体型がスマート
- ビキニアーマーから、薄い布や細いヒモを思わせる部分が無くなる
などのアレンジが加えられた(フィギュアもこのデザインである)この為ファンが描いてネットに掲載しているイラスト中には、旧作を描いた筈が上記のデザインになっている事も多く、旧作に思い出が深いファンからは、惜しむ声も聞かれた。
[編集] SNK VS. CAPCOM SVC CHAOS(2003年)
[編集] ネオジオバトルコロシアム(2005年)
[編集] アテナ フルスロットル(2006年)
人気ゲームである事も手伝ってか、携帯電話ゲームでリメイクされた。タイトルは人気映画の2作目「チャーリーズ・エンジェル フルスロットル」からとった思われる。世界観は旧作の直後であり、ステージ等は全く新しく作られている。
特徴はやはりまずキャラクターにある。アテナのデザインが「KOF」風でなく旧作を活かし、かつ瞳やデザインバランスなどの細部が今風にアレンジされており、旧作派を喜ばせた。
またパートナーとして「ヘレネ」(この名もギリシャ神話のヘレンより)が新登場した。ヘレネはアテナの面倒を見る魔術師という設定だが、アテナと共に水着同然のビキニアーマーを着用、また外見の細部がアテナと対照的に変えられており(アテナは赤の三角ビキニに対し、ヘレネは白のホルターネックであるなど)これまで以上にアテナの魅力を盛り立てている。
[編集] アテナ フルスロットル ウィニング魔女学園騒動記(2007年)
上記の続編。
[編集] 外部リンク
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