カオスガンダム
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カオスガンダム(Chaos Gundam)は、アニメ『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場する架空の兵器(モビルスーツ・略称はMS)。(型式番号:ZGMF-X24S)本項目では原型機であるプロトカオスの記事も記載する。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] カオスガンダム
カオス | |
型式番号 | ZGMF-X24S (RGX-01) |
所属 | ザフト→地球連合軍第81独立機動群“ファントムペイン” |
生産形態 | 試作機 |
全高 | 17.43m |
重量 | 91.61t |
装甲 | ヴァリアブルフェイズシフト装甲 |
武装 | ・MMI-GAU1717 12.5mmCIWS×4 ・MMI-GAU25A 20mmCIWS×2 ・MA-BAR721 高エネルギービームライフル ・MA-M941 ヴァジュラビームサーベル×2 ・MGX-2235B カリドゥス改複相ビーム砲 ・EQFU-5X 機動兵装ポッド×2 ・MA-81R ビーム突撃砲 ・AGM141 ファイヤーフライ誘導ミサイル×12 ・MA-XM434 ビームクロウ×2 ・MMI-RG330 巡航機動防盾 ・MMI-GAU2 ピクウス76mm近接防御機関砲×2 |
主な搭乗者 | スティング・オークレー コートニー・ヒエロニムス |
[編集] 機体解説
X24Sカオスは、前大戦終結後ユニウス条約に則ってザフト軍によって開発された実験試作MS群「セカンドステージシリーズ」に属する可変MSである。稼働テスト終了後ミネルバに配備される直前に、地球連合軍第81独立機動群“ファントムペイン”によってガイア、アビスと共に軍事工廠アーモリーワンから強奪された。
カオスは宇宙での高機動戦闘を主眼に置いた機体で、宇宙用モビルアーマー(MA)形態への可変機構に「機動兵装ポッド」等の多彩な武装を備えた強襲用の機体である。MA形態時のカオスは大出力のビーム砲「カリドゥス改」が使用可能で、高い加速力と破壊力を活かした一撃離脱戦法を得意としている。又、ビームライフルやビームクロウ等近・中近距離用の武装も使用可能で、敵の規模や距離に適した火器を自在に選択可能。また、大気圏内での運用も可能であり、強力な推進力を活かした動力飛行を行う。
更に機動兵装ポッドによるオールレンジ攻撃はどちらの形態でも使用可能。攻撃方法の選択肢が広い反面、状況に応じて最も適した攻撃を行えるか否かはパイロットの腕に係わってくる。ドラグーンシステムの存在も相俟って、セカンドステージシリーズ中最も乗り手を選ぶ機体と言える。
尚、この機体にもデュートリオンビーム送電システムとヴァリアブルフェイズシフト装甲が採用されている。
「Chaos」は「混沌」の意。
[編集] 武装
- MMI-GAU1717 12.5mmCIWS
- 頭部に4門内蔵されたCIWS(近接防御火器システム)。多数の砲口を備える事で、ミサイルを撃ち落とせる確率は高くなっている。
- MMI-GAU25A 20mmCIWS
- 胸部に2門装備されているCIWS。
- MA-BAR721 高エネルギービームライフル
- カオスの主兵装の1つで、高速戦闘での運用を想定したカスタマイズが行われている。セカンドステージシリーズのビームライフルはセイバーの「MA-BAR70」をベースに各々の運用形態に適したアレンジが加えられている。
- MA-M941 ヴァジュラビームサーベル
- アビスを除くセカンドステージシリーズに共通採用されたビームサーベル。カオスはMA時も腕部が露出した設計である為、形態を問わず使用出来る。
- MGX-2235B カリドゥス改複相ビーム砲
- 背部センサー下部に内蔵された高出力ビーム砲。アビスの胸部に内蔵された「MGX-2235B カリドゥス」を高速戦闘仕様に改修した装備。本機の兵装中最大級の威力を誇るが、設置箇所の関係から使用はMA形態時に限られる。 カリドゥスはラテン語で「猛火」の意。
- EQFU-5X 機動兵装ポッド
-
- MA-81R ビーム突撃砲
- AGM141 ファイヤーフライ誘導ミサイル
- カオスの武装の中で最も特徴的なドラグーンシステムの一種。従来のドラグーンシステムに改良を加え、高度な空間認識能力を持たない普遍的なパイロットでもある程度扱える様になっている。
- 「MA-81R ビーム突撃砲」と「AGM141 ファイヤーフライ誘導ミサイル」が内蔵されてされている他、機動用の大型ブースターも取り付けられている。このブースターは機体に装着した状態ではカオス本体のスラスターとして機能し、機体自体の運動性能も向上させられる(逆に言えば遠隔操作中は機体の機動力が低下する)。
- 尚、ポッド自体に大推力のスラスターが備えられている事から重力下でも遠隔操作が可能であるが、機体の飛行能力が低下する上ポッドの滞空時間が限られるため、重力下での遠隔操作は好ましい運用方法とは言えない。
- MA-XM434 ビームクロウ
- 両膝、爪先のクローから出力されるビームサーベル系武装。
- MA形態時の接近戦用兵装として使用する他、MS形態時は蹴撃に連動して使用される。
- 外見上GAT-X303イージスのビームサーベル発生装置と類似している。
- MMI-RG330 巡航機動防盾
-
- MMI-GAU2 ピクウス76mm近接防御機関砲
- 対ビームコーティングが施された防御装備。他のセカンドシリーズが装備するシールドと比べやや小型である。『巡航機動』の名が示すとおり、高機動戦闘を鑑みて設計されている。
- 前大戦当時のザフト製ガンダムやゲイツの頭部に採用された「MMI-GAU2 ピクウス76mm近接防御機関砲」を内蔵しており、牽制や迎撃にも使用される。
[編集] 劇中での活躍
地球連合軍第81独立機動軍ファントムペインによってアビス、ガイアと共に強奪され、以後はスティング・オークレーの愛機としてデブリ帯やユニウスセブン落下直前の地球軌道上、地上降下後の各地でザフトの新造艦ミネルバのMS部隊と激戦を繰り広げた。インド洋とダータネルス海峡ではセイバーと交戦し、押され気味であったが決着はつかなかった。続くクレタ沖での戦闘でもセイバーと戦うが、介入したフリーダムに両腕を機動兵装ポッドごと一刀両断されて墜落した。その後修復され、ベルリン上空にて再びフリーダムと交戦するも、アークエンジェルと合流した元オーブ連合首長国黒海派遣艦隊所属のゴウ、イケヤ、ニシザワが駆るムラサメ3機の連携攻撃を受けて被弾し、落下するところをビームサーベルで胴体を両断され撃墜された。なお、パイロットのスティングは生還している。
[編集] プロトカオス
プロトカオスは、『ガンダムSEED DESTINY MSV』で設定された架空の兵器(モビルアーマー・略称はMA)。(型式番号:XMF-P192)
ザフト軍の試作MA。MAの有効性を再検証するべくザフトが試作したZGMF-X24Sカオスのプロトタイプ。
あくまでMA形態検証用の実験機であり、MSへの変形機構は有していない。その為MSの頭部や腕部は持っておらず、胴体部も巨大なリバーススラスターとなっている。機首メインセンサーはモノアイ方式となっており、直下にコクピットが存在する。故にX24Sカオスに採用されたカリドゥス改複相ビーム砲は装備していない。X24Sカオスでは腕が存在するスペースには機動兵装ポッドのターミナルが設置され、合計4基のポッドを装備している。本体部と兵装ポッドのスラスターを合わせた大推力は圧倒的で、異常な高機動性をこの機体に与えている。
試作機は計6機製造されたが、あまりに過酷な高機動試験を行った為全機共損壊。内3機は修復不可能と判断され、構造解析後完全廃棄された。残りは修復後モスボール処置を施されアーモリーワン内に保管されている。
パイロットはコートニー・ヒエロニムス。
アーモリーワンでの地球連合軍の特殊部隊によるセカンドステージシリーズ強奪事件時に1機がコートニー・ヒエロニムスにより実戦参加した。
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