ガングリフォン
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GUNGRIFFON THE EURASIAN CONFLICT(ガングリフォン ザ ユーラシアン コンフリクト)は、株式会社ゲームアーツがセガサターン用に開発した3Dシューティングゲーム。1996年3月15日に発売された。定価5,800円、サタコレ版は2,300円。
サターン発売から一年程度にもかかわらず、ハードの機能を限界まで使い、サターンとしては非常に華麗なグラフィックと高いゲーム性を実現し、近未来を舞台とした、リアリティのある世界設定と併せて根強いファンを獲得した。 オープニング、エンディングのCGデモはTrueMotionを使用しているが、ハイサターンや別売りのムービーカード、ツインオペレーターを装着したサターンではMPEGによるデモを見ることができる。
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[編集] 内容
プレイヤーは歩行兵器であるHIGH-MACS(ハイマックス)のパイロットとして、数々の任務をこなしていく。その任務も、護衛や目標破壊、遊撃戦など、多岐にわたっている。(任務に失敗すると、上官からの叱責が待っている)
このゲームの特徴として「補給」がある。任務の最中に弾薬が欠乏することがあるが(任務によっては最初から弾薬が乏しい場合もある)、ヘリコプターが弾薬を補給のために飛来する。しかしこのヘリコプターは敵によって撃墜されてしまうこともあるので、弾薬が不足するなか、ヘリコプターのランディングゾーンの安全を確保するために敵を排除しなくてはならなくなる。
HIGH-MACSは通常の前後左右への歩行の他、ダッシュ、前を向いたまま斜め前(後)への移動(スライド)、上半身のみの旋回、ジャンプといった各種の動きができる。通常シューティングゲームでは親指で弾を発射するが、このゲームでは右人指し指で発射するようになっている。これは上記の動きをしながら同時に射撃が出来るようにと、非常によく考えられたボタン配置である。
[編集] 設定
以下の設定はガングリフォンII発売前に、セガサターンマガジン誌に連載された記事-つまりガングリフォンIIの設定-も含む。
[編集] 背景
21世紀初頭、頻発する局地紛争、食糧危機などで、緑の大地は失われ、世界は四極化した。
- アジア太平洋共同体 (APC)
- 汎ヨーロッパ連合 (PEU)
- アメリカ自由貿易協定 (AFTA)
- アフリカ統一機構 (OAU) (現・アフリカ連合)
[編集] 日本外人部隊
APC(中国)からの圧力によって、2010年に日本は憲法を改正し、日本外人部隊を創設し、APC軍に参加させた。(プレイヤーはこの501中隊に配属されたパイロットという設定である)
- 第101機甲師団
- 第102機甲師団
- 第103機甲師団
- 第1空中機動師団
- 第501機動対戦車中隊 ガングリフォン
- 第502機動対戦車中隊 ワイバーン
- 第503機動対戦車中隊 スレイプニール
- 第504機動対戦車中隊 ファントム
- 第2空中機動師団
※501から504という数字、部隊の使われ方から、ドイツ軍の重戦車大隊をイメージしているものと推測される
[編集] 登場する架空の兵器
[編集] AWGS(装甲歩行砲システム)
- APC軍
- 12式装甲歩行戦闘車 HIGH-MACS(マクダネル・ダグラス・三菱社 = MDM社が開発)
- 9式装甲歩行戦闘車(空想の設定上で小松製作所の開発となっている)
- 13式装甲歩行車
- 14式装甲歩行車
- コラート戦闘歩行車
- PEU軍
- バリアント支援戦闘車両
- パンター歩行戦闘車
- ティーガー歩行戦闘車
- ヤークトパンター(ドイツ版HIGH-MACS)
- リットリオ
- AUTRUCHE
- BMX歩行戦闘車
- BMX-30高射機関砲
- AFTA軍
- M-16(史上初の2脚で歩行するAWGS)
- M15ランドクラブ
- M19-A1ブル-タルクラブ
- VW-1 HIGH-MACS(外形や基本的な仕様は12式装甲歩行戦闘車とほぼ同じ)
- OAU軍
- エレファント
[編集] 戦闘車両(一部実在)
- APC軍
- PEU軍
- AFTA軍
- M1 エイブラムス(実在)
- MLRS(実在)
- M2A3ブラッドレー(実在)
- ADATS(実在)
- M12 LOSAT(実在はしたが、2004年に開発が中止された)
[編集] 艦船
- APC軍
- ふゆしお
- AFTA軍
- ユナイテッド・ステーツ
[編集] 航空機(実在)
- PEU軍
- アントノフAn-225ムリヤ(実機には後部の貨物扉を有しない。ゲーム内では後部に貨物扉を有する仕様に改修されている)
- ユーロファイター2000
- マングスタ
- Ka-50 ホーカム
- AFTA軍
- AH-64D ロングポウ・アパッチ
- RAH-66 コマンチ
- CH-53 シースタリオン
- V-22 オスプレイ
- F-117A ブラックジェット(「ブラックジェット」は開発中に考案された愛称の一つで、実際の正式な愛称は「ナイトホーク」。)
- APC軍
[編集] 登場人物
- 柏木 9式のパイロット、ステージ1(ハリコフ)にて戦死。また、IIではC-17のパイロットを務めるもやはり戦死。セガサターンマガジンで連載されていたゲームアーツのコラムには、「双方の柏木は同一人物で、(宇宙戦艦)ヤマトのキャラクターみたいなものだと思ってください」との記述があった。
- シン・中野 12式改(HIGH-MACS II)のパイロット。階級は少尉→中尉。
- ミヒャエル・ハルトマン 「黒いチューリップ」の通り名を持つドイツ軍のエース。ドイツ軍降伏後も百霊廟で抵抗を続け、「日本の新型HIGH-MACS、俺と勝負しろ」とシン中野・中尉との対決を望んだ。
- ベルリン・リリー 日本外人部隊向け厭戦放送のDJ。ドイツ・日本外人部隊の他、アメリカ軍でも彼女の人気は高いらしい。