ケンジントン宮殿
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ケンジントン宮殿(Kensington Palace)はイギリスの首都ロンドンに存在する宮殿。ウェストミンスターの西方ケンジントン・ガーデンズ内にある。現在はイギリス王室の構成員であるグロスター公爵リチャード、ケント公爵息マイケル王子夫妻などが居住している。
[編集] 概要
宮殿の起源は17世紀にノッティンガム伯の為にケンジントンに建設されたノッティンガム・ハウスである。この館は1689年にイングランド国王ウィリアム3世によってノッティンガム伯の子孫から買い取られた。ウィリアムは気管支喘息を患っており、スモッグが覆うロンドン中心部を嫌った為であるとされる。当時のケンジントンはロンドンの街から離れた村落であったが、テムズ川の水運を用いなければならなかったハンプトン・コートよりも移動距離が短かった。宮殿からハイド・パーク・コーナーまでには私的な道が設けられたが、これは数台の馬車が並行して走れるほどの幅を有していた。その内の一部は現在ロットン・ロウとして残されている。その後クリストファー・レンによって宮殿は拡張された。建物の正面を西方として南北には新たに棟を建設し、前庭 (cour d'honneur) が整備された。公にはあくまでケンジントン・ハウスであり、パレスではなかった。
数世紀の間イギリス王室の面々はこの宮殿を愛用してきたが、正式な宮殿はセント・ジェームズ宮殿のままであった。イングランド国王メアリー2世は1694年に天然痘によりケンジントンで死去している。1702年にはウィリアム3世がハンプトン・コートで落馬し、ケンジントンへと運ばれここで死去した。彼の死後はアン女王が居住した。
1981年には第8、9アパートメントが合体され、新婚のプリンス・オブ・ウェールズ夫妻、チャールズとダイアナの居室とされた。離婚後もダイアナの公の居住地はこの場所あった。ウィリアム王子は宮殿からケンジントン付近の保育所、そしてノッティング・ヒルの幼稚園へと通っていた。
今日では一般に開放されているのはマーガレット王女が住んでいたアパートメント1Aの庭部分のみである。玉璽室はHistoric Royal Palaces Agency (HRPA) により、その他のプライベート部分は現在も王室の予算を用いて整備されている。
[編集] 外部リンク
カテゴリ: ロンドンの建築物 | 宮殿 | ヨーロッパの歴史的建築物