ケーゲルシュタット・トリオ
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ケーゲルシュタット・トリオ(Kegelstatt Trio)は「ピアノ、クラリネットとヴィオラのための三重奏曲 変ホ長調 K.498」のニックネームであり、ウォルフガング・アマデウス・モーツァルトによって1786年にウィーンで作曲された。ニックネームの由来は、ボウリングの前身である「ケーゲルシュタット(九柱戯とも訳される)」に興じながら作曲したという言い伝えによるものである。
この一風変わった編成は、友人のクラリネット奏者アントン・シュタットラーら仲間うちで演奏するために作曲されたからだと言われる。モーツァルトはピアノの神童として有名だが、ヴィオラを弾いたことでも知られる。
目次 |
[編集] モーツァルトとクラリネット
モーツァルトは、友人にアントン・シュタットラーというクラリネットの名手がいたこともあり、当時発明されて間もないこの楽器に興味を持ち、この「ケーゲルシュタット・トリオ」を手始めに、幾つかのクラリネットの曲を残している。そのうちクラリネット五重奏曲 イ長調 K.581、クラリネット協奏曲 イ長調 K.622は名曲として名高く、またオペラ「皇帝ティートの慈悲」K.621のクラリネット・ソロも印象深い。また、クラリネット五重奏曲(未完)は1楽章のみの未完の作品。K.581より魅力は劣るが、ブライトコップフ社から楽譜が出版されている。
この「ケーゲルシュタット・トリオ」はクラリネットを独立して扱ったおそらく最初の作品であるが、モーツァルトはこれらの曲によりクラリネットの魅力をほとんど開発してしまったと言ってよい。
また、クラリネットに隠れがちであるが、ヴィオラパートも魅力的である。奏法的にも、一つの独立した声部としての取り扱い方からいっても、その能力を十分に発揮させたヴィオラの名曲でもある。
[編集] 楽曲の構成
第1楽章 Andante
第2楽章 Menuetto
第3楽章 Rondeau, Allegretto
[編集] 楽器編成
[編集] 関連項目
[編集] 同一編成の楽曲
この傑作のあとを慕い、同じ編成で下記の曲が作曲されている。
- ロベルト・シューマン - 「おとぎ話(Märchenerzählungen)」op.132(1853年)
- ブルッフ - 「8つの小品」op.83
- ライネッケ - 三重奏曲 変ロ長調 op.274