ジャングルTV~タモリの法則~
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ジャングルTV~タモリの法則~(じゃんぐるてれび たもりのほうそく)は1994年4月12日から2002年9月17日に毎日放送制作で、TBS系で火曜日夜22:00~22:54で放送されていたバラエティ番組。出演は、タモリ、関根勤、ナインティナインら。タモリの冠番組のひとつ。
初期の頃はタモリ・ナイナイ・関根や伊集院光らによるコントなどで構成されるお笑い番組だったが、1995年に路線変更。コントを廃止し、ジャングルクッキング(料理コーナー)やジャングルハンマー(ゲーム仕立てのチャレンジ企画)、その他単発企画をメインとした体制へ変更したことで視聴率がアップ。遂には裏の関西テレビ・フジテレビの「三枝の愛ラブ!爆笑クリニック」を打ち切りに追い込んだ。TBSテレビ・毎日放送系列の1990年代後半の人気番組に成長した。その後もコーナーを入れ替えながら番組は続いた。
2000年代に入り、人気コーナーだった「ジャングルハンマー」が終了し、さらに「ジャングルクッキング」のコーナーを一時廃止するなど「迷走」していたが、番組終了直前に復活。しかし、1999年ごろから始まったマンネリの感は否めず、2002年9月に8年半の歴史に幕を下ろした。2001年9月11日の放送中には、放送がいきなり中断され、アメリカ同時多発テロ事件の臨時ニュースが始まった。
放送開始当初『地球ZIG ZAG』のスポンサーだった東レが冠スポンサーを務めていたが1994年10月にヒッチハイクに移行し、1995年4月にスタートした『世界ウルルン滞在記』の冠スポンサーに移動するためにユニ・チャーム、日本リーバ(1997年4月~番組終了)をはじめとする複数社提供と変わった。
なお、新聞テレビ欄には、ジャングルクッキング開始の頃から「タモリのジャングルTV」と表記されていた。
「ジャングルTV」の終了後、後番組は「タモリのグッジョブ!胸張ってこの仕事」(2002年10月08日(火)~2003年03月11日)」に改名・リニューアル。タモリ・ナインティナインがレギュラーを務めたが「ニュースステーション」(テレビ朝日)や火曜22時のドラマ番組(関西テレビ)に勝てず2クールで終了した。
目次 |
[編集] レギュラー出演者
- タモリ
- ナインティナイン(岡村隆史・矢部浩之)
- 関根勤
- 小池栄子(2002年3月~最終回)
- 佐藤仁美(2000年10月~2002年3月)
- 新山千春(1997年10月~2000年9月)
- 渡辺満里奈(1994年7月~1997年9月)
- 伊集院光(1994年4月~1994年6月)
- COWCOW(後期準レギュラー)
- 渡辺正行(関根が舞台の都合で休みの時に代理で出演)
[編集] バックバンド
- バナナ・ギャング(初代)
- SWITCH(2代目)
- A-Salsa アレンジャー小田敏文をリーダーとするサルサバンド 出演した時期のオープニングタイトルなど各テーマは彼の作編曲による。
- The Thrill (女性のSaxPlayerのいた大所帯のバンド)
[編集] 主なコーナー
- クイズ!おなじ穴のムジナ
- なにか共通点のある特技を持つ人3人を招き、クイズ形式でその特技を披露してもらう。ナインティナインが進行を担当。
- ジャングルハンマー
- 出演者が交代でハンマーゴングを叩き、的が示した項目を実行する。10万円獲得の項目もあれば、ダンスなどのレッスン、さらには静電気ビリビリマシンやデコピンマン(ペプシコーラのCMで登場していたペプシマンによく似たキャラクター)といった罰ゲームがあった。特に「デコピンマン」では時折、トチったバックバンドやデコピンマンに対して、「デコピンマン」を模した格好に扮したタモリが「チンコピンマン」と名乗って、対象者の股間にデコピンをしていた。1995年開始、2000年終了。
- どっちがおジョーズ!?
- ジャングル奉仕隊
- スペシャル時によく行われた企画。ある芸能人の役に立つことが目的(引越し、リフォームなど)だが、相手がお笑い芸人(ナイナイの場合もある)の場合、大きなお世話になったり、結果として嫌がらせになるのはお約束である。丹波哲郎のために犬小屋を作ったこともある。
- ジャングルクッキング
- お手本VTRを参考に、テーマ料理の完成を目指す。料理作成の工程は3つ~4つほどに分かれており、「クッキングホイール」と呼ばれるルーレットで、各工程の担当者を決定する。料理好きのタモリが、嬉々として作業する姿が印象的だった。しかし、ほとんどの回で1回はゲストが担当者に当たっていた。(特に明石家さんまがゲストの回は4工程全てさんまに当たり、文句を垂らして料理を作った。)時には、余った食材でタモリオリジナル料理を作り、皆に振舞うことも(時にタモリ専用七輪が登場するが、これを見た鶴田真由が大喜びしたこともある)。進行役は渡辺満里奈。渡辺降板後は、矢部が担当。1995年4月25日スタート、1999年10月12日終了。
- 帰ってきたジャングルクッキング
- かつて放送していたジャングルクッキングの復活版。初期に近いテイストで放送されていた。
- ジャングルクッキング真剣対決!!(マジバトル)
- クッキング隊(番組レギュラーとゲスト)と本物の料理人による対決。タモリはもとより、番組当初から腕をあげた男性レギュラー陣の活躍で、互角の勝負を演じた。
- ジャングル料理番付
- 芸能界の料理自慢が、キュウリの早切りや魚の三枚卸しの技術を競い、番付を決定する。
- ジャングルグルメ~美食の法則~
- 名店の料理を堪能するコーナー。ただし、料理に関したクイズに正解しないと、おあずけになる。
- ジャングルグリル
- うちの子に限って~誘惑の法則~
- ジーマンショー
- 毎週3名がエレベーターみたいなものに乗って登場する。VTRを見た後、その人たちの技をスタジオで披露。出演者の押した金額(5万、3万、1万、交通費のみ)が獲得される。なお、2度ほど全員交通費というのがあった。
- 緊急記者会見
- その週のゲストの宣伝・告知をメインにしたトークを、レギュラー出演者をマスコミ記者に見立てた記者会見形式で行う。関根がマニアックな雑誌名(「週刊盆のくぼ」など)の記者を名乗るのが恒例だった。2000年ごろスタート、末期によく行われていた。
- 古今東西BROTHERS BAND
- 音楽に乗って、出演者がテーマにそったエピソードを披露する。初期の頃はこのコーナーでのキャラクター名が出演者についていた(例:ドドリゲス・ヤベ、ガリバー・オカムラ、etc)が、伊集院光が渡辺満里奈と交代してからは廃止された。
- 変身!歌謡ショー
- 岡村が司会進行を担当。岡村が提示するテーマに沿って、ある曲の歌詞をリメイクする。ただし、曲のタイトル・歌手は知らされず、各フレーズの文字数のみが発表される。最後に、原曲の歌手が登場し、リメイクされた歌詞で歌う。
- 巷の法則(進行役:石田敦子毎日放送アナウンサー)
- KISSの法則(進行役:梶原しげる)
- 江戸サリバンショウ
- J5チャレンジ一発勝負
- レギュラー出演者5人がJ5(ジェーファイブ)と名乗り、剣玉や楽器演奏などに挑む。楽屋で練習時間が与えられた後、1人ずつ一発勝負で挑戦し、5人全員が成功すればクリア、3週連続クリアで温泉旅行獲得となる(実際には獲得できなかったが)。
- フェロモンの壺
- ジャングルカジノ
- 岡村亭
- フラワーな人達。
- ジャングル便利隊
- 彼と彼女とお父さん(彼女と彼とお母さん)(司会:タモリ、新山)
- ジャングルキング
- 投稿!メディアシティー
- 視聴者から投稿された珍しい瞬間を撮影したビデオ50本の中から、レギュラー陣が1本を選び、その内容に関して点数をつけるというもの。しかし、実際はビデオはスタッフが用意したものが大半だったり、レギュラー陣が「じゃぁ3番のテープをお願いします」と言うと、タモリが「分かりました。では6番、いってみましょう!」と違う番号を返していたことから、明らかにタイトルだけで50本も用意していないことがみえみえであった。また、その内容に関しても「オナラで火をつける」や「英語を話すデーブ・スペクター」など、奇抜な内容が多く、全体的にグダグダ感が漂い、まるでタモリ自身がMCを勤めるタモリ倶楽部のような雰囲気のコーナーであった。しかし、万人うけはしなかったが、それ故にコアなファンには非常に人気があった。
[編集] こぼれ話
- 2時間スペシャル時の「ジャングルクッキング」でアウトドア料理を作ったときにスタジオに特設した釜の火が弱く、台本のページを破って新聞紙代わりで燃やし、岡村は『提供・グリコ』を発言、その当時グリコはかつて「うたばん」があった火曜夜9時枠を1999年6月まで提供した。(その後、1999年10月に火曜夜9時枠に明治製菓がスポンサーに加わり現在に至る。)その後、1999年10月よりグリコは番組提供し、「タモリのグッジョブ!胸張ってこの仕事」終了まで番組提供をした。一方の「うたばん」は木曜夜8時に移行しても現在も番組提供している。
- NECは1993年12月まで毎日放送制作木曜夜8時枠(「ダウトをさがせ!」→「オレたちのオーレ!」)からの移行だったが、番組終了後は毎日放送制作土曜朝のワイドショー枠(「リアルタイム」→「サタモニ!」→「知っとこ!」)に移行した。
- 「ジャングルハンマー」の「ジャングルハンカチ」で岡村はタモリと対戦し勝てば翌週に岡村の着ている黄色のジャージとタモリの着ている赤のジャージを交換を要求し、一方のタモリは勝てば翌週の放送で岡村は番組全編で水着姿で出演すると要求した。結果、タモリが勝ち翌週放送分に岡村は水着姿になった。
- 「ジャングルハンマー」が盛り上がりすぎ収録時間が大幅に延び深夜に至ったため、収録中徐々にお客さんを帰しスタッフが替わりに客席に座っていたことがあった。
- 1999年春頃に放送された「変身!歌謡ショー」でこの日のゲスト野村沙知代とコーナーゲスト南こうせつがタモリ・関根と共に矢部(岡村の代役進行)を無視し即興で歌を歌うハプニングがあり、タモリは「次は『ポップジャム』(に出演するん)だ。」とTBSテレビ系列で放送していることやタモリが「ミュージックステーション」に司会を務めているにも関わらず他局の番組の出演すると番組内で宣言してしまった。
[編集] スタッフ
- ナレーション : 木村匡也(初期クレジットは「Kyoya」)
- 企画 : 久松定隆、田辺昭知
- 構成 : 野中浩之、川崎良、高橋秀樹、安達元一、三木聡、須平敦宣、野村正樹
- TP(テクニカルプロデューサー) : 森野憲俊
- SW(スイッチャー) : 島本健司
- カメラマン : 長瀬正人、花島和弘
- VE(ビデオエンジニア) : 塚本修
- 音声 : 石井俊二
- 照明 : 石井健治
- 美術 : 栗田寛
- 装飾 : 林成利
- スタイリスト : 木下克之
- VTR編集 : 石丸健一
- MA : 松元祐二
- 音響効果 : 田村智之(J-WORKS)、有馬克己
- リサーチ : フォーミュレーション
- 協力 : 東通、ニユーテレス、プログレッソ、ル・オブジェ・アール・スタジオ、レモンスタジオ、RVC
- 監修 : 竹島達修、波多野健
- 演出 : 西滝順二、菊地経理
- プロデューサー : 渡辺高志(毎日放送)、町田修一(電通)、瀬崎一世
- 制作協力 : 田辺エージェンシー
- 製作 : イースト、毎日放送
[編集] 外部リンク
- タモリ/ジャングルTV(タモリ総合ページ)
[編集] 前後番組の変遷
毎日放送制作 TBS系 火曜22時台(1994年4月 - 2002年9月) | ||
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