ソウル日本人学校
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ソウル日本人学校 | |
設置者 | Seoul Japan Club 旧ソウル日本人会 |
創立 | 1972年(昭和47年) |
課程 | 幼稚部、小学部、中学部 |
所在地・連絡先 | |
学校 所在地 |
ソウル特別市江南区開浦洞153 |
事務局 所在地 |
ソウル特別市中区太平路25 プレスセンター8F |
電話番号 | +82-2-574-0348(学校) +82-2-739-6962(事務局) |
外部リンク | 公式サイト |
ソウル日本人学校(そうるにほんじんがっこう、Japanese School in Seoul)は韓国のソウルにある日本人学校。
目次 |
[編集] 概要
ソウル在住の日本人駐在員の間で日本人学校設立の気運が高まり、1972年に創立された。当初は龍山区漢南洞のビルを使用していたが、1980年に江南区開浦洞(韓国鉄道・盆唐線開浦洞駅そば)に校舎を建設。
原則として、日本国籍を持ち、将来日本に帰国予定のある在韓日本人子女のみが入学を許される。日本の文部科学省には日本人学校、韓国政府には私立各種学校として認可されている。児童生徒数は、バブル崩壊の影響で一時200名以下まで減少していたが、徐々に増加の兆しを見せ、2006年現在は幼稚部も含めて433名が在籍している。小学1年より韓国語、小学3年より英語の授業がある。
[編集] 園児襲撃事件
2004年1月29日、日本人学校前で通学バスから降りた幼稚園児2人が待ち伏せしていた現地の男に襲われ、うち一人が斧で頭を殴られる事件があった。頭蓋骨陥没骨折の重傷を負った園児は手術を受け回復した。犯人が過去に精神疾患の治療を受けていたため、警察は犯人の精神鑑定を行う一方、殺人未遂容疑で身柄を拘束した。
この事件を受けて、翌日、文部科学省初等中等教育局国際教育課は海外各地の日本人学校と補習授業校に安全対策再確認の通知を送っている。[1] また、この事件がトラウマとなって心的外傷後ストレス障害を引き起こした子どもや親に対する心のケアが必要であると判断された。日本人学校側の要請もあったため、文部科学省は2月9日から13日の間カウンセリングの専門家を日本より派遣した。
派遣されたのは学校臨床心理学の研究をしている小澤康司(2006年現在立正大学心理学部助教授)であった。小澤は、1999年9月21日の台湾大地震の後には台中市の台中日僑学校で、2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件の後にはニューヨーク州、ニュージャージー州、コネチカット州の日本人学校をはじめとした多くの在外教育施設でカウンセリングを行った専門家である。[2]
ソウル日本人学校においても、小澤は幼児や小・中学生が理解できるよう、それぞれのレベルに合った方法で説明し、リラクセーション実習を行った。また保護者や園児・児童・生徒のカウンセリングも施した。学校には、危機事態に自己コントロール(セルフ・ケア)できるようなストレスマネジメント教育、教員・保護者など子どもの身近で信頼できる人間によるケア活動、子ども用のストレス・チェックシートや物語絵画療法を導入、といったアドバイスを行った。[3] [4]pdf
小澤は襲撃事件1年後の2005年1月16日、スマトラ島沖地震の被害に遭ったバンコク日本人学校とシンガポール日本人学校でもカウンセリングを行っている。
[編集] 著名人のOB/OG
[編集] 参照文献
- ^ 幼児児童生徒の安全確保及び学校の安全管理について(通知)
- ^ 米国同時多発テロに伴う児童生徒等の「心のケア」に関する活動報告
- ^ [日本トラウマティック・ストレス学会 『学校におけるトラウマ支援』]
- ^ 海外日本人学校における被害者支援活動の考え方