ソラマメ
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?ソラマメ | ||||||||||||||||
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![]() ソラマメの花 |
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![]() ソラマメ |
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分類(クロンキスト体系) | ||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||
Vicia faba | ||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||
ソラマメ | ||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||
broad bean |
ソラマメ(蚕豆、空豆、英名broad beanまたはfava bean、学名Vicia faba)は、マメ科の1・2年草。ノラマメ、ナツマメ、テンマメとも。
西南アジアから北アフリカが原産。日本へは8世紀ごろ伝来した。
塩ゆでするか、さやごと焼いて、中のマメをそのまま食べる。また、煮物や炒め物、スープ等に広く用いられる。ひよこ豆と共に、中東のファラフェルの材料になる。
さやが空に向かってつくため空豆、または蚕を飼う初夏に食べ、さやの形が蚕に似ていることから蚕豆という字があてられた。
消化酵素のグルコース6リン酸デヒドロゲナーゼに欠陥(Glucose-6-phosphate dehydrogenase deficiency)があると、そら豆を食べて溶血性貧血を起こし、死にいたることがある。
花弁の黒点が死を連想させたため、古代ギリシャ人はそら豆を葬儀に用い、中にはそら豆を不吉として嫌う向きもあった。古代ギリシアの数学者・哲学者で『ピタゴラス(三平方)の定理』等で有名なピュタゴラスはそら豆の中空の茎が冥界(ハデス)と地上を結んでおり、豆には死者の魂が入っているかも知れないと考えた。現代ギリシアでは「fava」はそら豆でなくえんどう豆を意味する。古代ローマ人もそら豆を葬儀に用いたが、そら豆を食べることは厭わず、葬儀の際の食事に供することもした。イタリアでは、現在にいたるまで「甘いそら豆」(fave dolci)や「死者のそら豆」(fave dei morte)という、細かく刻んだアーモンド、卵白、砂糖で作ったそら豆形の菓子を死者の日(「I Morti」)に作って食べる習慣がある。
[編集] ソラマメ属の植物
- ヤハズエンドウ V. angustifolia
- 別名 : カラスノエンドウ
- スズメノエンドウ V. hirsuta