デラーズ・フリート

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デラーズ・フリートは、OVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場する架空の軍隊。ジオン軍の残党勢力で、一年戦争が終了した後の3年後、宇宙世紀0083年に地球連邦政府に対して宣戦を布告する。

[編集] 一年戦争終戦・戦線からの離脱

一年戦争における最終決戦、地球連邦軍によるア・バオア・クー攻略作戦にて、それまで連邦軍の大攻勢により徐々に占領地、制宙権を奪われていたこともあり、参戦していたジオン公国軍兵士達は基地の陥落を悟り始めていた。また、ギレン・ザビ総帥、及びキシリア・ザビ少将が戦死したという報が各部隊に流れると、ア・バオア・クーの戦闘宙域から離脱し、いずこかへ逃亡する艦艇、部隊が相次いだ。また、敗戦の色を察知した月面のグラナダ、本国サイド3においても、連邦への降伏を良しとしない部隊が温存された戦力を伴って同様に姿を消した。

彼等はサイド3と月の中ほどにある秘匿領域「カラマ・ポイント」に会し、ジオン残党軍としての方針を協議。大半はマハラジャ・カーンに率いられアクシズを目指す事となるが、地球圏に残り連邦への抗戦継続を望む者達も数多くいた。エギーユ・デラーズ大佐配下の艦隊もその中にあり、彼と彼の思想に恭順したアナベル・ガトーを中心として、地球圏最大のジオン残党勢力が作り上げられる事となる。

組織再編を経た宇宙世紀0081年8月15日ジオン国慶節、地球連邦政府へのゲリラ的活動を開始。デラーズ・フリートが誕生した。

[編集] デラーズ・フリートの施設、戦力

デラーズ・フリートは、ア・バオア・クーからの離脱後に暗礁宙域（宇宙ゴミが集積している宙域、旧サイド5）の中で「茨の園」と名付けられた基地を建設している。これは破壊されたスペースコロニーの残骸を中心として、暗礁宙域に漂う様々なジャンクを用いて建造されたものであり、艦艇の修理・補給のための施設のみならず、モビルスーツの製造工場まで設営されている。ここでは流用パーツを使用したドラッツェが開発され、少数だが量産されている。

デラーズ・フリートの戦力は、艦船ではグワジン級戦艦グワデンを旗艦として巡洋艦15隻、補給艦・輸送艦20隻を保有。モビルスーツは一年戦争後期に開発されたものを約60機使用。終戦時に離脱して以降、他のジオン軍残党やアナハイム・エレクトロニクスとの連携や暗礁宙域における廃品利用等によってその数を増やし、一部隊の戦力としてはかなりの規模になっている。また、武装蜂起後には同じくジオン軍残党であるシーマ・ガラハウの率いる艦隊も加わっている。こちらはザンジバル級機動巡洋艦リリー・マルレーンを旗艦とし、ムサイ級8隻を所有、配備モビルスーツ30機以上は海兵仕様のゲルググマリーネにほぼ統一されている。

この他にも、観艦式襲撃の際に合流した幾つかの小規模（単機～数機単位）な部隊も存在する。

注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。

[編集] 「星の屑」作戦の決行、そして消滅

デラーズ・フリートは、一年戦争終戦後の地球連邦政府がその勢力を安定させてきている事に懸念を示し、ガンダム開発計画の情報を得たことから、「星の屑」作戦を立案する。その目的はコロニー落としによって、地球の北米大陸に存在する穀倉地帯に打撃を与え、宇宙への食糧依存の度合いを高める事、ひいては宇宙へ地球連邦政府の目を向けさせる事であった。

作戦は宇宙世紀0083年10月13日に発動。地球連邦軍によって極秘開発され、オーストラリアのトリントン基地に移送された核兵器搭載のモビルスーツ、ガンダム試作2号機をアナベル・ガトーが奪取し、後の11月10日に、ソロモン海域コンペイトウ湾内にて行われた地球連邦軍の観艦式を、そのMK-82戦術核（アトミックバズーカ）にて襲撃。集結していた艦隊に大打撃を与え、戦力を削ぐと共に、別の宙域で移送中だったコロニー公社管理のスペースコロニー2基を占拠。うち1基（アイランドイーズ）を連邦軍の追撃をかわし、11月13日、地球に落下させる事に成功する。

作戦自体は成功したものの、序盤から地球連邦軍のペガサス級第七番強襲揚陸艦アルビオンに部隊の追撃を受け続け、また終盤にシーマ・ガラハウの部隊が連邦軍側に寝返る等、作戦遂行中のトラブルはいくつか発生している。また、地球連邦軍に比べれば元々少ない戦力であり、核で大打撃を与えてもなお物量で迫る連邦軍に押され、最終的にデラーズ・フリートは消滅という憂き目を見る。しかし、デラーズ・フリートという組織自体、この作戦で戦力を全て使い切る腹積もりだったようで、戦闘宙域の後方にて待機していたアクシズ先遣艦隊に残存兵の救出を依頼していた。これらの一連の騒乱をデラーズ紛争と呼ぶ。

[編集] ベガーズ・フリートとの関連

16世紀から17世紀にかけての80年にも渡って、当時の最強国であったスペインと自治領ネーデルランド（現オランダ）の間で戦われた独立戦争。その中で生まれたエピソードの一つに、「乞食艦隊（ベガーズ・フリート）」がある。貧相な装備から「海乞食（シー・ベガーズ）」と蔑まれたネーデルランドの船が艦隊を編成してスペインの封鎖を突破したり占領地に乗り付けて奪還するなどの活躍を繰り広げた。デラース・フリートの名称は、少なからずこのベガーズ・フリートに影響を受けて生まれたものと考えられる。

[編集] デラーズ・フリート所属兵器

[編集] 関連項目

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