ドラゴンボールZ たったひとりの最終決戦~フリーザに挑んだZ戦士 孫悟空の父~
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『ドラゴンボールZ たったひとりの最終決戦~フリーザに挑んだZ戦士 孫悟空の父~』(ドラゴンボールゼット たったひとりのさいしゅうけっせん~フリーザにいどんだゼットせんし カカロットのちち~)は、1990年10月17日に放送された「ドラゴンボールZ」のテレビスペシャル。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
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[編集] 解説
本作はシリーズ初のテレビ映画であり、また、全作品で唯一孫悟空たちが活躍するよりも前の話を描いた(つまり、悟空が一切活躍しない)シリーズ初のスピンオフストーリーである。
海外では日本語のバージョンも収録したDVDが発売されている。 日本においてはDRAGON BOX1の特典としてDVD化されているが、単品での商品化は2007年現在行われていない。 また、本作で実質バーダックのテーマとして用いられているサントラの「ソリッドステート・スカウター」は本作のみの使用であるものの、その楽曲の使用場面などから評価が高い(海外版では未使用である)。この曲はイエロー・マジック・オーケストラの楽曲『Solid State Survivor』のアレンジとしても知られている。
[編集] ストーリー
全宇宙一の戦闘民族サイヤ人の住む惑星べジータで一人の男の子が産声をあげた。その名は「カカロット」。 時を同じくして、サイヤ人戦士「バーダック」の一味はカナッサ星を攻めていた。 彼、バーダックこそカカロットの父である。カナッサ星は一夜にして大猿と化したバーダック一味によって陥落した。
翌日、息子の誕生祝とからかわれながら、休憩を取っていたバーダックたちをカナッサ星人最後の生き残りトオロが襲い掛かる。不意打ちを受けたバーダックだが、仲間の攻撃によりトオロは撃退された。トオロは「お前に未来を予知できる幻の拳を放った! その未来をみてせいぜい苦しむがいい!!」と言いあざ笑うがバーダックの怒りを買いとどめをさされる。その後バーダックは意識を失ってしまう。
カナッサ星の制圧の報はそれをサイヤ人に依頼したフリーザの元へと入る。しかし、名もない下級戦士たちが予定より1ヶ月も早く惑星の制圧を行ったことなどから、フリーザの部下たちは徒党を組むととてつもない力を発揮するサイヤ人たちに対して危機感を抱き始める。
数日後、バーダックの傷は殆ど完治していたが、脳波に異常があると診断された。次の命令は惑星ミートの制圧に決まったが、仲間たちはバーダックの容態を気遣い、彼を残して戦いに出る。フリーザによってサイヤ人が滅ぼされるという夢を見た後意識を取り戻したバーダックは、仲間が自分を出し抜いたことを知って惑星ミートに向かうが、途中自分の息子とのはじめての対面を果たす。奇妙な夢とのかかわりが気になりつつも、息子の戦闘力がたったの2と知り、「クズが」と言い残してその場を去ってしまう。
惑星ミートではフリーザの部下であるドドリアたちが、トーマらバーダックの仲間たちを攻撃していた。バーダックが到着した頃には仲間は全滅。かろうじて虫の息であったトーマからフリーザの裏切りを伝えられる。その場にいた仲間の仇を全滅させたがドドリアの攻撃によって重傷を負う。
惑星べジータに向かうフリーザを確認したバーダックは奇妙な夢が全て真実であったことを悟りサイヤ人の仲間を集めてフリーザに立ち向かおうとするも、仲間たちはバーダックの言葉を信じようとはせず、逆に笑いものにされるだけだった。バーダックは自分ひとりでフリーザに挑むことを決意。サイヤ人の運命を賭け、たったひとりの最終決戦が始まろうとしていた。
[編集] 登場キャラクター
- バーダック:野沢雅子
- 典型的なサイヤ人戦士。孫悟空に似た姿だが、左頬に傷がある。戦闘力は1万以上と下級戦士の中ではずば抜けており、その勇敢さはサイヤ人の間でも有名であった。カナッサ星で予知能力を与えられ、フリーザの裏切り、サイヤ人の滅亡の未来を知り、単独でフリーザに挑む。アニメオリジナルキャラクターではあるが原作者である鳥山明にも気に入られ、後にフリーザの回想シーンの2コマで原作に登場している。
- カカロット:野沢雅子
- 生まれたばかりのバーダックの次男。潜在能力が低いと判定されたために、即座に辺境の惑星へ制圧の尖兵として送り込まれることになる。
- トーマ:曽我部和恭
- バーダックチームのサブリーダー的サイヤ人。バーダックにフリーザの裏切りを伝えた後息絶える。
- セリパ:三田ゆう子
- サイヤ人の女戦士。肉親に対する愛着は比較的強いようだ。
- パンブーキン:渡部猛
- 太った体型のサイヤ人。フリーザに感謝の念を抱いていたが…。
- トテッポ:塩屋浩三
- 大柄で無口な大食漢。常に携帯食料を食べている姿がうかがえる。仲間と共にドドリアの部下と戦うが殺される。
- トオロ:銀河万丈
- カナッサ星人最後の生き残り。バーダックに予知能力を与え、最後の最後まで苦しみを味わわせる。
- ベジータ:堀川亮
- サイヤ人の王子。生まれつき高い戦闘力を誇り、強化型の栽培マンを一瞬にして倒し、さらには止めを刺す非情な性格の持ち主。大した手ごたえのない惑星に送り込まれることを苛立ち、フリーザにはより手ごわい惑星への派遣をねだっている。サイヤ人滅亡に際しては全く気にかけていなかったようだが、フリーザに対しての不信感も抱いているようで・・・
- ナッパ:飯塚昭三
- べジータの側近。この時点では頭頂部に少しだけ頭髪が残っている。フリーザへ惑星をねだるべジータに頭が上がらないようである。
- フリーザ:中尾隆聖
- 全宇宙の支配者。よく働くサイヤ人を気に入ってはいるが、いつまでも命令に従順な種族ではないことや、飛びぬけた戦士が生まれ始めたことなどから不信感を抱き始める。
- ザーボン:速水奨
- フリーザの側近。サイヤ人全滅計画の発案者。徒党を組んだサイヤ人を恐れ始める。
- ドドリア:堀之紀
- フリーザの側近。部下4人を引き連れてバーダックチームを奇襲。
- 孫悟飯じいちゃん:あずさ欣平
- 地球で尾の生えた赤ん坊(カカロット)を拾った老人。赤ん坊は彼によって「孫悟空」の名を与えられる。
- サイヤ人A:掛川裕彦
- サイヤ人B:真地勇志
- サイヤ人C:佐藤智恵
- サイヤ人D:里内信夫
- サイヤ人E:中尾みち雄
- ナレーション:八奈見乗児
[編集] スタッフ
- 原作:鳥山明
- 企画:森下孝三、清水賢治
- 製作担当:鳥本武
- シリーズ構成:小山高生
- 脚本:小山高生、隅沢克之
- 音楽:菊池俊輔
- 録音:二宮健治
- 効果:新井秀徳
- 選曲:宮下滋
- オーディオディレクター:小松亘弘
- 美術設定:池田祐二、吉田智子
- 美術監督:吉田智子
- 特殊効果:平尾千秋
- 演出助手:藤瀬順一
- 製作進行:末永雄一、柳義明
- 美術進行:中村実
- 仕上進行:植木知子
- 編集:福光伸一
- 記録:樋口裕子
- 検査:沢田豊二
- 撮影:池上元秋、前原勝則、鈴木典子、大藤哲生、佐藤隆郎、沖田英一、佐藤輝男
- 広報:重岡由美子
- キャラクターデザイン:前田実、中鶴勝祥
- 作画監督:中鶴勝祥
- 作画監督補佐:佐藤正樹
- シリーズディレクター:西尾大介
- 演出:橋本光夫
- 制作:フジテレビ、東映動画
[編集] 主題歌
- OPテーマ「CHA-RA HEAD-CHA-LA」(作詞: 森雪之丞、作曲: 清岡千穂、編曲: 山本健司、歌: 影山ヒロノブ)
- 挿入歌「ソリッドステート・スカウター」(作曲・編曲:岩崎文歌、VOICE:TOKIO、演奏:Dragon Majic Orchestra)
- EDテーマ 「光の旅」(作詞:佐藤大、作曲、清岡千穂、編曲:山本健司、歌:影山ヒロノブ、KUKO )
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アニメ | 無印 - Z - ZSP1 - ZSP2 - GT |
劇場版作品 | 第1作 - 第2作 - 第3作 - 第4作 - 第5作 - 第6作 - 第7作 - 第8作 - 第9作 第10作 - 第11作 - 第12作 - 第13作 - 第14作 - 第15作 - 第16作 - 第17作 |
技 | 技一覧 - かめはめ波 - 界王拳 - 融合 |
道具 | ドラゴンボール (架空の道具) - 筋斗雲 - 如意棒 - 仙豆 - ホイポイカプセル |
地名・大会 | カメハウス - カリン塔 - ナメック星 - 天下一武道会 - あの世一武道会 |
登場人物・年表 | 人物一覧 (原作&アニメ(無印・Z)) - 人物一覧 アニメ(GT) - 人造人間 - 年表 |
その他 | Dr.スランプ - ネコマジン - CROSS EPOCH - 鳥山明 |