ピアノ協奏曲第26番 (モーツァルト)
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ピアノ協奏曲 第26番 ニ長調はヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの最後から2番目のピアノ協奏曲である。ケッヘル番号537番
この時期のモーツァルトはもはやヴィーンの聴衆の好みに合うような曲を書かなくなっていたため、予約演奏会を開こうと試みても会員が1人しか集まらない状況であった。このような逆境の中、モーツァルトによって生み出された曲がこのニ長調協奏曲である。先にも述べた通り、予約演奏会を開こうにも会員が集まらなかったため、1787年初めには第1楽章が手がけられていたこの曲も完成が遅れ、1788年になってレオポルト2世の戴冠式の祭典で演奏するため、ようやく陽の目をみるようになる。
第1楽章、第2楽章とも一部を除いてモーツァルト自身による左手伴奏は書かれていない。なお、トランペット、ティンパニは初めから加えられていたものではなく、第3楽章途中から付け加えられ、のちに第1楽章、第2楽章にも及んだ。
一般にそれまでのヴィーン時代のモーツァルトのピアノ協奏曲に比べ管楽器の扱いが低く、使用も任意となっているため、ザルツブルク時代の協奏曲に後戻りしたかのように言われることがあるが、それは明らかに誤った考察と言えよう。第1楽章のイ長調からイ短調への絶妙な転調、第2楽章での中間部の緩やかな美しさやイデーなどは、やはりモーツァルト晩年の円熟味である。管楽器は任意とはなっているものの、モーツァルト自身の自作目録には任意とは明記されておらず、彼は管楽器の伴奏を省きたくなかったものと思われる。実際、管楽器やティンパニを欠いた版を聴くと、その変貌ぶりに、改めてこのピアノ協奏曲における管楽器の役割が痛感される。なお、第3楽章はモーツァルト自身の左手伴奏に支えられて、至極軽やかにうたわれる。
[編集] 楽器編成
フルート1 オーボエ2 ファゴット2 ホルン2 トランペット2 ティンパニ1 1ヴァイオリン 2ヴァイオリン ヴィオラ チェロ コントラバス
[編集] 関連項目
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトのピアノ協奏曲 | |
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少年時代: | 第1番 へ長調 K. 37 | 第2番 変ロ長調 K. 39 | 第3番 ニ長調 K. 40 | 第4番 ト長調 K. 41 |
ザルツブルグ時代: | 第5番 ニ長調 K. 175 | 第6番 変ロ長調 K. 238 | 第8番 ハ長調 K. 246 | 第9番 変ホ長調 K. 271 『ジュノーム』 |
複数ピアノのための: | 第7番 ヘ長調 K. 242 | 第10番 変ホ長調 K. 365 |
ウィーン時代初期: | 第11番 ヘ長調 K. 413 | 第12番 イ長調 K. 414 | 第13番 ハ長調 K. 415 |
ウィーン時代: | 第14番 変ホ長調 K. 449 | 第15番 変ロ長調 K. 450 | 第16番 ニ長調 K. 451 | 第17番 ト長調 K. 453 | 第18番 変ロ長調 K. 456 | 第19番 ヘ長調 K. 459 | 第20番 ニ短調 K. 466 | 第21番 ハ長調 K. 467 | 第22番 変ホ長調 K. 482 | 第23番 イ長調 K. 488 | 第24番 ハ短調 K. 491 | 第25番ハ長調 K. 503 |
後期: | 第26番 ニ長調 K. 537 『戴冠式』 | 第27番 変ロ長調 K. 595 |