ブリーダーズゴールドカップ
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ブリーダーズゴールドカップは、ホッカイドウ競馬が施行している競馬の重賞競走である。
[編集] 概要
1989年に、当時はまだ数少ない中央競馬と地方競馬のサラブレッド系4歳(現3歳)以上の馬による全国交流競走として創設。1994年までは札幌競馬場のダート2400mで秋季に施行されていたが、1995年より旭川競馬場のダート2300mに変更、施行時期も夏季となり旭川ナイトレース期間中の最大のレースとして施行されている。
1996年の第8回ではスパーキングナイター開催中の川崎競馬場で、指定交流重賞競走としては初の地域間場外発売が実施された。この日、川崎競馬場でのブリーダーズゴールドカップの馬券発売締切時刻は発走10分前であったにもかかわらず、当時関東地方では購入できなかった北海道の地方競馬の馬券が買えるとあって、地元のみならず関東地方各地からも地方競馬ファンが集まり、この日の川崎競馬場はメインレースが下級条件馬の特別戦であったにも関わらず、重賞開催日並みの盛況をみせた(現在では、南関東地方競馬の電話投票システム「SPAT4」でホッカイドウ競馬全レースの購入が可能である)。この成功がきっかけとなり、これ以降、全国各地で指定交流重賞競走が盛んに広域場外発売されるようになっていった。
1997年よりダート競走格付け委員会によってダートグレード競走に指定され、ホッカイドウ競馬の競走では最高のJpnIIに格付けされている。
第1回で「笠松の怪物」と呼ばれたフェートノーザンが勝って以降、JRA勢が連勝を続けている。地元ホッカイドウ競馬からは2着が最高成績で、いまだ優勝馬が出ておらず、ホッカイドウ競馬にとっては本レースの地元馬勝利は悲願であり、同時に大きな課題となっている。
なお、第1回の優勝馬フェートノーザンの鞍上であった安藤勝己騎手は当時笠松競馬場所属であったが、その後JRAの騎手免許を取得したため、第16回ではJRA所属騎手として、自身2度目の優勝を果たしている。
札幌開催で行われていた頃は、道内向けにテレビ実況中継もされていた時期があったが、旭川開催に移ってからも全国向けに放送していたラジオたんぱ(現・ラジオNIKKEI)が撤退してからは、地上波放送での生中継による実況放送はされていない。ただし、現在はインターネットのライブ中継やスカパー!の795chでホッカイドウ競馬の全レース完全生中継が行われている。
1着賞金は4000万円。
[編集] 歴代優勝馬
優勝馬の年齢は2000年までは旧表記、2001年から現表記。
回数 | 施行日 | 開催地 | 距離 | 頭数 | 優勝馬 | 性齢 | 所属 | タイム | 優勝騎手 | 管理調教師 |
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第1回 | 1989年10月10日 | 札幌 | 2400m | 12頭 | フェートノーザン | 牡7 | 笠松 | 2.31.9 | 安藤勝己 | 吉田秋好 |
第2回 | 1990年9月24日 | 札幌 | 2400m | 10頭 | プレジデントシチー | 牡8 | JRA | 2.31.0 | 村本善之 | 中尾謙太郎 |
第3回 | 1991年10月10日 | 札幌 | 2400m | 12頭 | カミノクレッセ | 牡5 | JRA | 2.32.0 | 南井克巳 | 工藤嘉見 |
第4回 | 1992年8月27日 | 札幌 | 2400m | 10頭 | マンジュデンカブト | 牡7 | JRA | 2.32.1 | 山田和広 | 坪正直 |
第5回 | 1993年10月11日 | 札幌 | 2400m | 11頭 | ヒデノリード | 牡5 | JRA | 2.32.8 | 斉藤博美 | 斉藤義美 |
第6回 | 1994年10月10日 | 札幌 | 2400m | 12頭 | カリブソング | 牡9 | JRA | 2.33.4 | 安田富男 | 加藤修甫 |
第7回 | 1995年8月16日 | 旭川 | 2300m | 9頭 | ライブリマウント | 牡5 | JRA | 2.28.0 | 石橋守 | 柴田不二男 |
第8回 | 1996年8月15日 | 旭川 | 2300m | 10頭 | メイショウアムール | 牡6 | JRA | 2.30.2 | 河内洋 | 高橋直 |
第9回 | 1997年8月20日 | 旭川 | 2300m | 12頭 | デュークグランプリ | 牡7 | JRA | 2.28.8 | 田中勝春 | 小西一男 |
第10回 | 1998年8月20日 | 旭川 | 2300m | 12頭 | メイショウアムール | 牡8 | JRA | 2.31.0 | 河内洋 | 高橋直 |
第11回 | 1999年8月16日 | 旭川 | 2300m | 14頭 | スノーエンデバー | 牡6 | JRA | 2.29.2 | 武豊 | 森秀行 |
第12回 | 2000年8月15日 | 旭川 | 2300m | 13頭 | ウイングアロー | 牡6 | JRA | 2.32.5 | 岡部幸雄 | 南井克巳 |
第13回 | 2001年8月16日 | 旭川 | 2300m | 10頭 | ウイングアロー | 牡6 | JRA | 2.29.5 | 岡部幸雄 | 南井克巳 |
第14回 | 2002年8月15日 | 旭川 | 2300m | 14頭 | アルアラン | 牡6 | JRA | 2.30.2 | 本田優 | 昆貢 |
第15回 | 2003年8月14日 | 旭川 | 2300m | 11頭 | イングランディーレ | 牡4 | JRA | 2.30.7 | 五十嵐冬樹 | 清水美波 |
第16回 | 2004年8月12日 | 旭川 | 2300m | 9頭 | タイムパラドックス | 牡6 | JRA | 2.31.4 | 安藤勝己 | 松田博資 |
第17回 | 2005年8月17日 | 旭川 | 2300m | 14頭 | サカラート | 牡5 | JRA | 2.32.2 | 秋山真一郎 | 石坂正 |
第18回 | 2006年8月17日 | 旭川 | 2300m | 12頭 | ハードクリスタル | 牡6 | JRA | 2.31.0 | 横山典弘 | 作田誠二 |