ヨーロッパ通常戦力条約
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ヨーロッパ通常戦力条約(ヨーロッパつうじょうせんりょくじょうやく 英名:Treaty on Conventional Forces in Europe)は、欧州各国が核兵器以外の通常戦力の削減について締結した条約。通称CFE。
第二次世界大戦後初の通常戦力削減に関する軍縮条約である。署名は1990年11月、暫定発効を経て1992年11月に正式発効した。条約が提起され、締結について議論されたのが冷戦中であり、条約は冷戦の継続を前提として通常戦力の削減について定めている。その後、冷戦終結による国際情勢の変化などを受け、1997年1月から、いわゆる条約の適合化交渉が始まり、1999年11月に条約適合のための合意文書、通称「CFE適合条約」が作成された。ただ、同適合条約はロシア連邦など一部の国のみがが批准しており発効していない。
目次 |
[編集] 締約国
NATO 16ヶ国
ベルギー,
カナダ,
キプロス,
デンマーク,
フランス,
グルジア,
ドイツ,
ギリシャ,
アイスランド,
イタリア,
ルクセンブルク,
オランダ,
ノルウェー,
ポルトガル,
スペイン,
トルコ,
イギリス,
アメリカ合衆国
ワルシャワ条約機構 14ヶ国
アルメニア,
アゼルバイジャン,
ベラルーシ,
ブルガリア,
ハンガリー,
カザフスタン,
モルドバ,
ポーランド,
ルーマニア,
ロシア,
スロバキア,
ウクライナ,
[編集] 内容
この条約は、戦車、装甲戦闘車両、火砲、戦闘機、攻撃ヘリの5つのカテゴリーの兵器について、東西両陣営において保有数の上限を定め、上限を超える兵器の速やかな廃棄、および条約遵守のための査察について取り決めている。
以下は5つのカテゴリーそれぞれの兵器について、条約締結時点(1992年7月)の各陣営の保有数、および条約で定められた廃棄目標数を示している。
上段:現有数 下段:削減目標数 |
NATO | 旧ワルシャワ 条約機構 |
アメリカ | ロシア連邦 |
---|---|---|---|---|
戦車 | 24,093 20,000 |
31,773 20,000 |
5,163 4,006 |
9,338 6,400 |
装甲戦闘車両 | 33,827 30,000 |
44,218 30,000 |
4,963 5,372 |
19,399 11,480 |
火砲 | 19,831 20,000 |
26,575 20,000 |
1,973 2,492 |
8,326 6,415 |
戦闘用航空機 | 5,118 6,800 |
8,542 6,800 |
398 784 |
4,624 3,450 |
攻撃ヘリ | 1,685 2,000 |
1,512 2,000 |
349 518 |
1,005 890 |