ライー
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ライーこと、ライー・ソウザ・ヴィエイラ・ジ・オリヴェイラ(Raí Souza Vieira de Oliveira, 1965年5月15日 - )は、ブラジル人のサッカー選手。
同じくサッカー選手でブラジル代表「黄金のカルテット」の一人で、「ドトール(医者、博士)」ことソクラテスは実兄。ソクラテスは、ワールドカップスペイン大会・メキシコ大会でブラジル代表主将を務めたが、ライーはアメリカワールドカップ開幕戦でブラジル代表主将として出場を果たした。
兄ソクラテス同様、身長は190cmあるが、細身であった兄とは異なり、きわめてがっしりした体格であった。
サンパウロFCが1992年にトヨタカップを制した時のキャプテン。ブラジル代表でも活躍した。そのときのゴールは伝説の股間ゴールと称されている
[編集] ブラジル代表の10番
ジーコを要しながらベスト8で敗退したメキシコワールドカップ以降、ペレ、リベリーノ、ジーコと続いたセレソン・ブラジル代表の10番を受け継ぐ選手は誰かと世界のサッカーファンが注目したが、ソクラテスの実弟として頭角を現し始めたライーもその後継者候補として注目された。多くの若手プレーメーカーがセレソンに召集され、ライーもまた、10番としてテストマッチを戦っている。 (ジーコの直後に10番をつけた選手として、日本でもプレーしたエデゥー・マランゴン、エデゥー・サントス、シーラスらがいる)
頭角を現したライーは、名門・サンパウロFCに1987年に移籍するが、ライーは短期間でチームにフィットすることができず、長い低迷期に入る。結局、1990年のイタリアワールドカップでは、代表にも名を連ねることすらできず、セレソンの10番はシーラスがつけ、ベスト16でアルゼンチンに敗退。「10番がいないチームが、10番しかいないチームに敗れた」といわれた。
数年の雌伏を経て、ライーは復調。サンパウロFCの不動のエースに成長し、1991年にカルロス・アルベルト・パレイラが監督に就任すると、不動の10番として復帰した。1992年にはサンパウロFCにインターコンティネンタルカップをもたらした。
この活躍を受けて、1993年にライーはフランスのパリ・サンジェルマンに移籍。しかし、ライーはここでも短期間でフィットすることができず、絶不調に陥る。ちょうどアメリカ大会予選の真っ最中だったが、パレイラはあくまでライーを10番(プレーメーカー)として起用し続けた。絶不調に対し「10番論争」がブラジル世論を席巻したが、「ライーが復調すれば10番問題は片付く」とパレイラは擁護し続けた。
しかし、ライーは1994年に入っても不振を極め、当時、日本で最晩年を迎えたジーコ待望論が起きるほどだった。迎えたアメリカワールドカップの開幕戦、注目のブラジル代表の10番、主将、プレーメーカーはライーだった。ライーはPKで得点するが、全般的に低調で、決勝トーナメントに入るとライーの指定席はベンチとなり、これ以降、ブラジル代表主将は「闘将ドゥンガ」のものとなった。
皮肉なことにライーは、1998年のフランス大会以降、パリSGで復調。しかし、ブラジル代表の10番は、レオナルド、リバウドに任されることとなった。結局、レオナルド、リバウドに押され、ザガロが監督になって以降、セレソンに召集されることはほとんどなくなっていった。
ライーは選手としての晩年をサンパウロFCで過ごした。日韓ワールドカップ大会予選で、ブラジルは絶不調。予選途中で就任したルイス・フェリペ・スコラーリは、ライーを度々召集し、予選突破に貢献した。
環境の変化に即時適応できなかったことが、彼の欠点であり悲劇だった。しかし、1992年前後のブラジル代表主将、10番としてのライーは、ペレ、リベリーノ、ジーコの後継者として相応しい華麗さを有し、兄ソクラテスのキャプテンシーを受け継ぐ、素晴しいリーダーだった。ブラジル代表に名を残した名選手の一人である。
[編集] 所属クラブ
- ボタフォゴFC(ブラジル)1981-1986
- ポンチ・プレッタ(ブラジル)1987
- ボタフォゴFC(ブラジル)1987
- サンパウロFC(ブラジル)1988-1993
- パリ・サンジェルマン(フランス)1993-1998
- サンパウロFC(ブラジル)1998-2000
[編集] 記録
サンパウロFC時代 - 393試合 (クラブ歴代最多出場21位)、124ゴール (クラブ最多得点ランキング8位)- 2005年7月現在
先代: オスカール・ルジェリ |
南米年間最優秀選手 1992 |
次代: カルロス・バルデラマ |
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ブラジル代表 - 1994 FIFAワールドカップ 優勝メンバー(4度目) | ![]() |
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1 タファレル | 2 ジョルジーニョ | 3 R.ローシャ | 4 ロナウド | 5 マウロ・シルバ | 6 ブランコ | 7 ベベット | 8 ドゥンガ | 9 ジーニョ | 10 ライー | 11 ロマーリオ | 12 ゼッチ | 13 アウダイール | 14 カフー | 15 マルシオ・サントス | 16 レオナルド | 17 マジーニョ | 18 パウロ・セルジオ | 19 ミューレル | 20 ロナウジーニョ | 21 ヴィオラ | 22 ジウマール | 監督: パレイラ |