中華人民共和国主席
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中華人民共和国主席(ちゅうかじんみんきょうわこくしゅせき)は、中華人民共和国の国家元首。
他の主席職と区別するために国家主席と呼ばれることが多い。英語では「President」が当てられる。
任期は5年、3選は禁止されている。
国家主席制は1976年に一時廃止されたが、1982年に復活した。なお、国家主席制が廃止されている間(およびその前後の主席職空位期間)は、全国人民代表大会(全人代)常務委員会委員長が国家元首となった(朱徳:1975年-1976年、葉剣英:1978年-1983年)。
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[編集] 選出
中華人民共和国憲法によると、満45歳以上の中国公民に被選挙権と選挙権があり、全人代によって選出することとなっているが、そもそも全人代はほとんどが中国共産党と中国人民解放軍によって構成されており、また国家が中国共産党の指導を仰ぐと憲法に明記されている中華人民共和国では、中国共産党による指名が追認されているに過ぎない。
[編集] 権限
国家主席の権能は儀礼的・象徴的なものが中心である。国家主席が行っている政治行為も、国家主席であるからというよりも、むしろ中国共産党総書記であることから行われていることが多く、具体的な行政は国務院総理(首相)が行う。主な権能として以下が挙げられる。
- 法律の公布
- 全国人民代表大会および同常務委員会の決定に基づく首相、副首相、国務大臣等の任免
- 勲章・栄誉称号の授与
- 特赦令、戒厳令の発布
- 戦争状態の宣言及び動員令発令
- 外交官の接受
- 全人代常務委員会の決定に基づき、外国の大公使の派遣・召還を行い、条約等の批准及び廃棄を行うこと
[編集] 歴代主席
[編集] 中華人民共和国中央人民政府主席
[編集] 中華人民共和国主席
- 毛沢東:1954年9月27日 - 1959年4月27日
- 劉少奇:1959年4月27日 - 1968年10月31日
- 宋慶齢・董必武:1968年10月31日 - 1972年2月24日 (副主席として主席を代行)
- 董必武:1972年2月24日 - 1975年1月17日 (主席代理職として主席を代行)
- 李先念:1983年6月18日 - 1988年4月8日
- 楊尚昆:1988年4月8日 - 1993年3月27日
- 江沢民:1993年3月27日 - 2003年3月15日
- 胡錦涛:2003年3月15日 -