加藤勘十
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加藤 勘十（かとう かんじゅう、1892年（明治25年）2月25日～1978年（昭和53年）9月27日）は、昭和期の政治家、労働運動家。日本社会党衆議院議員、芦田内閣の労働大臣。碧水、率とも称した。
戦前の労働運動で活躍し、「火の玉勘十」の異名を取った闘士型の運動家。立憲民政党、国民同盟の衆議院議員を務めた加藤鯛一は実兄。婦人運動家、政治家の加藤シヅエは、夫人で「おしどり夫婦」として知られた。コーディネーターの加藤タキは娘である。
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[編集] 来歴
1892年（明治25年）2月25日に、愛知県丹羽郡岩倉村（現在の岩倉市）で生まれる。日本大学法学部中退。当初は国家主義者として出発し、1918年（大正7年）シベリア出兵に参加するが、戦争の悲惨さを体験して、反戦・労働運動に転向した。帰国し1920年（大正9年）八幡製鉄所争議を指導する。
1928年（昭和3年）関東金属産業労組委員長に選出される。1929年（昭和4年）労働者農民党に入党する。1934年（昭和9年）には日本労働組合全国評議会（全評）議長となる。1936年（昭和11年）衆議院議員総選挙に旧東京5区から立候補し全国最高得点で当選する。1937年（昭和12年）日本無産党委員長に就任するが、人民戦線事件に連座し投獄された。1944年（昭和19年）男爵夫人だった婦人運動家のシヅエと結婚する。
1945年（昭和20年）日本社会党結成に参加する。社会党では組織局長となり、さらに1946年（昭和21年）第22回衆議院議員総選挙に立候補し当選する。この選挙ではシズエ夫人も全国最高得票で当選し政界のおしどり夫婦として知られるようになる。国会対策委員長に就任する。1948年（昭和23年）芦田均内閣では労働大臣として入閣、野溝勝と共に党内左派として入閣したため「現実左派」と呼ばれた。労相としては公務員の争議権禁止を布告するが、芦田内閣は昭和電工事件で倒れる。1951年（昭和26年）社会党の左右両派の対立抗争が激化し党は分裂、加藤は右派社会党に所属する。1952年（昭和27年）には国会で質問をし、通産大臣であった池田勇人の「中小企業者が倒産し、思いあまって自殺するようなことがあってもやむをえない」との放言を引き出し池田通産相不信任を可決させ、吉田内閣の弱体化の引き金を引き、一躍時の人となった。1969年（昭和44年）第32回衆議院議員総選挙には立候補せず政界を引退した。
[編集] 著作
- 「寺内内閣と対支外交」（1918年、加藤勘十）
- 「階級戦の先頭を往く」（1928年、前衛書房）
- 「ストライキ戰術」（1930年、誠文堂）
- 「転換期のアメリカ」（1936年、改造社）
- 「統一戦線の展望」（1936年、時局新聞）
- 「議会主義か・フアツシヨか」斎藤隆夫・濱田国松と共著（1937年、第百書房）
- 「自叙伝」（1963年、双藤会）
- 「加藤勘十の事ども」（1980年、加藤シヅエ）
[編集] 関連書籍
[編集] 関連項目
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