名札
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名札(なふだ)は、カード状の板または紙に、人名を表示したもの。英語のネームプレート、それを略したネームとも呼ばれる。本人が着用するか、あるいは着用せず机上等に置いて用いられる。本人が着用しない場合は「めいさつ」と呼んで区別することもある。
同じく人名を表示していても、ゼッケンや表札は名札に含まれない。また英語の"nameplate"は、日本で言うところの「銘板」「街路標識」も含み、"name tag"の方が日本語の意味に近い。日本で「ネームタグ」と言うと、プラスチックケースに入れた身分証明書に紐を付け、首から下げるタイプのものを指すことが多い。
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[編集] 使用形態
[編集] 本人が着用する場合
裏側または上部にピンあるいはクリップが付いており、それを衣類に留めて用いる。形態は以下のようなものがある。
- プラスチック製の板の表面に名を書くか刻むかする。同一者が長期にわたって使用する場合によく見られる。
- プラスチック製またはビニール製のケースに、名を書いた紙・布を挿し込む。会合などで数回だけ用いる場合、後日に別人への使い回しが可能なためよく用いられる。
[編集] 本人が直接着用しない場合
多くはプラスチック製・木製。
- 出欠を示すために用いる。
- 板の場合は壁に掛けるか、名札受けに挿し込む。
- 国会では縦長棒状の名札を立てて、出席を表す。
- プラスチック製のケース(多くはL字状に曲がっている)内に、名を記した紙を差し込む。会合で、着席場所を指定するため用いる。
[編集] 学校と名札
日本の学校、特に中学校以下では、生徒・児童・園児に対して基本的に名札着用を定めていることが多い。形態も多岐にわたるので、ここではこのことについて述べる。
板状の名札の場合、多くは白色または銀色。学年を色で区別することもあるが、中学校などでは別に学年章を付けさせることが多く、全学年が同じ色の名札であるのも珍しくない。また高等学校以上では通常、生徒に名札の常時着用を求めないが、宮崎県のように多くの公立高校でフルネームの名札を着用させている地域もある。
なお、かつて多くの小学校では児童に登下校時も名札を着用させていたが、児童を狙った犯罪が多発していることに鑑み、近年では登下校時に外すよう指導する学校が増えている。
[編集] 様式
- プラスチック製の板に、姓を刻みまたは表記したもの。横長長方形の2cm×3~4cmサイズが多い。学校名や校章が加わる場合もある。学年を固有の色で表記した地やラインと学級番号が入る事も。
- ビニール製のケース(学校ではプラスチック製はあまり用いられない)に、名を記した紙または布を縦に差し込み、ケース上端のピンで留める。縦長3cm×5cmほどの長方形が多い。学校名が印刷・縫製されており、学年・クラス・氏名を手書きで加筆する。小学校では裏に保護者連絡先の欄を設けることもある。この形式は通常、小学校で用いられるが、北関東の一部のように中学校で用いられることもある。
- 幼稚園の名札は大抵この形式だが、外見は四角くなく花や動物をあしらっている。
以上の形態は、取りも直さず、名札が工業製品の規格品である事に由来する。
[編集] 関連項目
- 以上5社はネームタグの製造販売企業