向上高等学校
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向上高等学校 | |
創立 | 明治40年 |
教育課程 | 全日制 |
設置学科 | 普通科(普通コース・特進コース) |
所在地 | 〒 259-1185 |
伊勢原市見附島411 | |
電話番号 | 0463-96-0411 |
外部リンク | 公式サイト |
向上高等学校(こうじょう こうとうがっこう 以下 向上高校)は、全日制普通科の私立高等学校。所在地は神奈川県伊勢原市見附島。最寄り駅は小田急線愛甲石田駅で徒歩18分。2006年度より完全2学期制を実施している。
目次 |
[編集] 概要
学校行事が多彩。兄弟校として自修館中等教育学校が隣接されているが、交流はほとんどない。
国際教育にもかなり力を入れており、姉妹校を海外3ヶ国に計6校持つ。アメリカとニュージーランドへの短期留学を行っているほか、毎年アメリカと韓国の姉妹校から留学生が来校し生徒宅にホームステイをする。
全国で初めてブレザースタイルの制服を導入し、当時新聞等でも取り上げられるほど有名になった。
近年では、スポーツに力を注ぎ、特に女子ソフトボール部は毎年、全国大会の常連である。平成6年度には、サッカー部が創立以来初の全国高等学校サッカー選手権大会に参加。強豪南宇和高校とPK戦までもつれる接戦を演じた。 後に、プロとなる柴崎貴広(2001年卒業、現東京ヴェルディ1969)はこの試合をみて、向上高校への進学を決めたほどである。当時のサッカー部顧問は科学トレーニングを駆使し神奈川県内の強豪校の一つに作り上げた。また新聞委員会は「全国高校新聞コンクール」の常連校で優勝も経験している。 近年、生物部によるタイワンシジミの研究が学会で発表され高い評価を受けた。 向上高校には学食、自修館中等教育学校にはカフェテリアがあり二つを共同で使っている。
2006年5月、向上高校の経営母体である向上学園の前事務局長が背任容疑で聴取を受け、事務会計を偽って少なくとも計1450万円を着服していたことが内部告発で判明。2月には理事の役職を解かれ懲戒免職となった。2005年度には、向上高校と併設の自修館中等教育学校を併せ両校で約5億円の私学助成を受けていた。政治家も絡んでいると噂が絶えないこの事件が内部告発で発覚したように、この学校は過去にも教員同士のいさかいが多発していたという。これを受けて向上学園が独自の調査を重ねた結果、多数の取引先企業(JTBや制服の受注先など)との癒着が明らかとなり、食堂運営元との契約打ち切り、修学旅行金や制服の代金に含まれていた「上乗せ」金の全額払い戻しなどの徹底的な更生、透明化を進めている。この内部の混乱を収束すべく、平成15年には理事長をはじめ、その後理事も全員入れ替わり、学校の健全化に努めている。これら一連の出来事で学内での混乱はほとんどなく、授業は平常どおりに行われた。現在の理事長は後述する故宮崎道世氏の長男、宮崎道忠氏である。
[編集] 沿革
向上学園の前身の自修学会は、神奈川県下曽我に故大井龍兆氏が私財を投じて設立したものである。関東大震災で校舎が壊れ、大井も子息を失うが、地元村民が力を合わせ、学校を再建した。
昭和30年代の終わり、当時経営難に陥っていた湘北高等学校が、同じ曹洞宗の某大学に救済を求めたが、不採算性があまりにも高く断られたが、同大学に奉職していた故宮崎道世氏が、個人で私財を投げ打ち、学校を引き継ぐことになった。 経営引継ぎ後、校名や法人名を変更し、後述する制服革命〈当時は類を見ないブレザーの採用・授業服〉や克己日などの当時としてはユニークな教育方針を行い、また副校長人事に故猪熊功(柔道オリンピック代表)を起用するなど、世間の注目を集めた。 現在の「向上」という校名は、当時、下曽我にあった湘北高校の半ば荒れ果てた校舎を宮崎氏が見たとき、「荒城の月」の歌がとっさに頭に浮かび、そこから這い上がるという意味で命名したという。その後も数十年間ほど学園は幾多の経営難に陥ったが、故三浦甲子二氏(日本教育テレビ報道本部長:現テレビ朝日)が学園の立て直しに尽力し、危機を逃れた。
- 明治40年 「自修学会」を組織し、瑞雲寺に始まる
- 明治43年 設立許可を得て「自修学校」と改称。「自修学校」開校
- 昭和16年 財団法人「自修学園」設立。
- 昭和23年 「湘北高等学校」(新制)設立認可
- 昭和26年 学校法人自修学園に組織変更認可
- 昭和40年 「向上中学校」「向上高等学校」に校名変更
- 昭和41年 法人名「自修学園」から「向上学園」に変更
- 昭和42年 小田原市より伊勢原市沼目に移転
- 昭和43年 伊勢原市下粕屋上の台に移転
- 昭和46年 伊勢原市沼目に再び移転
- 昭和48年 沼目校舎(鉄筋コンクリート6階建)を新築
- 昭和59年 見附島新校舎に総合移転
- 昭和62年 校章を現在の「K」マークに変更
- 平成10年 自修館中学校併設
- 平成13年 「自修館中学校」から「自修館中等教育学校」に変更
- 平成14年 体育コース募集停止
- 平成17年 食堂改築
- 平成18年 ホームページをリニューアル
- 平成19年 選抜、特進、文理の3つに変更
[編集] 校訓
- 「明浄直」
「明」…影の無い明るい心
「浄」…けがれのない清らかな心
「直」…素直で正直な、まっすぐな心
[編集] 校是
自学・自修・実践
[編集] 校歌
- 作詞 田代信司
- 作曲 田代信司
- 補作 宮崎道世
[編集] 設置学科
普通科
- 特進コース
- 特進クラス
- 普通コース
- 選抜クラス(普通コースの中で特進コースと同じカリキュラムで授業を行っている。)(平成20年に最後の選抜クラスが卒業)
- 文系クラス(2年生から)
- 理系クラス(2年生から)
- 選抜コース(平成19年から)
[編集] 行事
4月
- 入学式
- 始業式
- 宿泊研修(1学年)
5月
- 米国短期留学生来校
6月
- 大学進学相談会
- スポーツ大会
7月
- 韓国高校生来校
- ニュージーランド短期留学
8月
- 夏期休暇
- 補講(特進・選抜)
- 夏季クラブ合宿
- 講座合宿(特進)
9月
- こゆるぎ祭
10月
- 8日 創立記念日
- 心の旅(修学旅行)…行き先は、韓国とベトナムの2カ国である。
11月
- 学校説明会
- 芸術鑑賞
…劇団四季などを鑑賞する。
12月
- ありがとうもちつき大会
- 補講(特進・選抜)
- チャリティー・コンサート
1月
- 入学試験(推薦)
- 卒業試験
2月
- 入学試験(一般)
3月
- 卒業式
- 米国短期留学
- 新入生登校日
- 補講(特進・選抜)
[編集] 部活
- 強化クラブ
- サッカー部
- ラグビー部
- 硬式野球部
- 女子ソフトボール
- レスリング部
[編集] 近年の進学実績
国公立大では東京工業大学、横浜国立大学、横浜市立大学、信州大学など
私立大へは早稲田、慶應義塾、上智への進学実績がある。
[編集] 姉妹校
[編集] おもな出身者
- 笹本睦(アマチュアレスリング)
- 鈴木雄太(サッカー選手、現モンテディオ山形)
- 柴崎貴広(サッカー選手、現東京ヴェルディ1969)
- 三橋直樹(横浜ベイスターズ投手)
- 木村哲昌(元サッカー選手)
- 瓜生秀文(元プロ野球選手)
- 中川明仁(元プロ野球選手)
- 大塚義樹(元プロ野球選手)
- 高橋智(元プロ野球選手)
- 鶴見信彦(元プロ野球選手)
- 上山龍紀(総合格闘家)
- 松澤知加子(プロゴルファー)
- 井上陽子(プロゴルファー)
- 山本ゆか里(女優)
- 右松健太(日本テレビアナウンサー)
- カブリオールのメンバーの一人(ダブルダッチ)