大ミサ曲
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大ミサ曲(だいミサきょく)ハ短調K.427(K.417a)は、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが1783年に作曲した未完成のミサ曲。ミサ曲ハ短調、ハ短調ミサ曲とも呼ばれる。モーツァルトの宗教音楽では、レクイエムに次いで有名な曲である。
この曲はモーツァルトの作品としては珍しく、注文を受けずに自発的に作曲された。1782年にモーツァルトはウィーンでコンスタンツェ・ウェーバーと結婚したが、故郷ザルツブルクにいる父レオポルトの許可を得ないままであった。モーツァルトはこの曲を作ることによって、結婚の誓約が確かなものであることを証明し、妻が技量のあるソプラノ歌手であることをアピールするつもりであった(※注1)。
モーツァルトは1783年7月にコンスタンツェとともにザルツブルクに帰郷し、10月26日にこのミサ曲を聖ペテロ教会で演奏した。ザルツブルクでも作曲が続けられたが、結局未完成に終わり、キリエ、グローリア、サンクトゥス、ベネディクトゥスだけが演奏された。クレドは途中まで書かれ、アニュス・デイは作られなかった。
目次 |
[編集] 編成と構成
[編集] 編成
[編集] 構成
- キリエ:完成。自筆譜が残されている
- グローリア:完成。自筆譜が残されている
- クレド:未完成。後生の研究者によって補筆されたものが演奏される
- サンクトゥスとベネディクトゥス:完成。パート譜をもとに再構成された
- (アニュス・デイ):未完成。スケッチのみが残っている。演奏されない
[編集] 悔悟するダヴィデ
『悔悟するダヴィデ』(かいごするダヴィデ, Davide penitente)K.469は、1785年にモーツァルトが大ミサ曲ハ短調を転用して作ったカンタータ。3月13日にウィーンのブルク劇場で初演された。ミサ曲のキリエとグローリアにイタリア語の歌詞を付け、2つのアリアを新しく追加している。作詞は『フィガロの結婚』などの台本作者ロレンツォ・ダ・ポンテと思われる。
[編集] 関連項目
- モーツァルトの楽曲一覧
- ミサ曲
- アマデウス(映画)
- モーツァルトとコンスタンツェの結婚式のシーンでこの曲のキリエが流れる。また、サリエリがモーツァルトの楽譜を取り落とす印象的なシーンで、キリエの中でソプラノのソロが「Christe eleison」を歌う部分が流れる。
[編集] 外部リンク
- ※注1 実際にはコンスタンツェの技量は乏しく、この曲のソプラノパートの一部しか歌えなかったようである。ハ短調ミサ曲(大阪モーツァルトアンサンブル)を参照。
- ミサ曲 第16番 ハ短調(Mozart con grazia)