学年誌
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学年誌(がくねんし)とは、幼稚園などの就学前教育、小学生、中学生、高校生向けの雑誌である。対象学年を絞っている事が特徴である。
雑誌構成は、時事的な話題、漫画、読み物、学習・教育コーナーなどで構成される。特に学習・教育コーナーがある事で娯楽中心の少年雑誌に比べて、雑誌を実際に購入する保護者に支持されやすい。
1980年代後半以降、学年別ではなくジャンル別の雑誌が人気を博し、それに加えて少子化が進行した事により、学年誌は次第に衰退していく。
1970年代には、小学生中学年向けにまで対象を拡大していた旺文社は、本命の中学生向けを1991年に廃刊。小学館の学習雑誌も小学校低・中学年向けでは「ベイブレード」や「甲虫王者ムシキング」、「オシャレ魔女 ラブandベリー」などの玩具やコンピュータゲームのタイアップ記事を掲載したり、小学校高学年向けでは政治問題や社会問題、果ては就職問題、2ちゃんねるを取り上げてみたりして生き残りをかけている。
2005年現在発行中の代表的な学年誌としては、小学館が発行する小学館の学習雑誌に属する『小学一年生』~『小学六年生 小六』などがある。学研の『科学』と『学習』も定番であるが、『学習』の発行形態は現在、部数低迷のため、月刊から年3回刊に移行している。家の光協会発行の『ちゃぐりん(旧称こどもの光)』が、娯楽性を追求することなく従来の学習誌路線を堅持している。かつては講談社も学年誌『たのしい小学一年生~六年生』を発行していた(『たのしい幼稚園』の題号はその名残)。
中学生・高校生を対象とした学年誌は長年、旺文社の「中○時代」「高○時代」と学研の「中○コース」「高○コース」がライバル誌で張り合っていた。その時代のライバルと目される2人の女性アイドルが雑誌のイメージキャラクターを務めるのが慣例で、山口百恵(旺文社)と桜田淳子(学研)、榊原郁恵(旺文社)と石野真子(学研)、河合奈保子(旺文社)と松田聖子(学研)などの組み合わせがあった。