山形新聞
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山形新聞(やまがたしんぶん、Yamagata Shimbun)は山形県の地方新聞。朝夕刊セット制で、発行部数は約21万4千部(2006年1月)。山形県内では山新(やましん)と略称されることが多い。
地元放送局である山形放送(YBC)との結びつきが強く、本社や一部支社の社屋を共有しており、定時のテレビ・ラジオニュースの配給だけでなく、平日の毎日にYBCテレビで「YBC社説放送」を放送している。エフエム山形でも月曜~土曜の一日二回山形新聞ニュースとしてニュースを配信している。 また紙面には高校受験対策として「実力養成・中学生講座」が設けられ、YBCラジオで朝5時15分から解説を行っている。
現在、紙面は山形市の制作センターで内陸(村山地方・置賜地方・最上地方)向け紙面(山形広域版・置賜版・内陸版、約16万2千部)、酒田市の庄内制作センターで庄内向け紙面(庄内版、約5万2千部)を印刷している。紙面広告も内陸向けと庄内向けで分かれている場合がある。県域紙で2ヶ所に印刷拠点を持つ新聞社は数少ないが、大雪などの交通障害で内陸(山形市)から庄内各地への新聞輸送ができなくなることを防ぎ、万が一災害が発生した場合は相互補完をするためと言われている。
県内全域に専売店のネットワークをもっているため(郊外では同時に他紙の配達を行っている場合がある)、他紙に比べて新聞休刊日の設定が少ない。近年は積雪期の12月から3月と、5月、8月のみ休刊日を設定している。
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[編集] 歴史
- 1876年 9月1日、鳴時社から創刊
- 1906年 「日刊やまがた」を吸収合併
- 1911年 5月の山形市大火で社屋全焼。12月、七日町に新社屋完成。
- 1928年 政友会の機関紙的存在からの離脱宣言。
- 1943年 米澤新聞を最後に各新聞社を合併、一県一地方紙の山形新聞となる。
- 1950年 夕刊山形新聞を統合、朝夕刊体制に移行。
- 1976年 9月1日、創刊100周年。
- 1977年 山形中央図書館創設で日本新聞協会賞受賞。
- 1979年 全国初の連日カラー新聞を発行。
- 1980年 財団法人情報社会学研究所を設立。
- 1986年 新聞制作をコンピュータ編集システムに完全移行。
- 1989年 米コロラド州のロッキー・マウンテン・ニューズ社との姉妹新聞提携。
- 1999年 ホームページ開設。
- 2001年 iモードなど携帯電話3社による情報提供開始。
- 2006年 9月1日、創刊130周年。
[編集] 本社
[編集] 支社
- 東京支社 〒104-0061 東京都中央区銀座6-13-16 銀座ウォールビル
- 大阪支社 〒541-0047 大阪市中央区淡路町3-5-13 創建御堂筋ビル
- 仙台支社 〒980-0804 仙台市青葉区大町1-4-1 明治安田生命仙台ビル
- 酒田支社(庄内総支社) 〒998-0838 酒田市山居町1-5-21
- 鶴岡支社 〒997-0034 鶴岡市本町3-7-52
- 新庄支社(最北総支社) 〒996-0071 新庄市小田島町3-40
- 尾花沢支社 〒999-4224 尾花沢市新町1-16-12
- 村山支社 〒995-0018 村山市楯岡新高田10-5
- 東根支社 〒999-3711 東根市中央2-13-17
- 天童支社 〒994-0012 天童市久野本3-19-21
- 寒河江支社 〒991-0004 寒河江市西根北町1-12
- 上山支社 〒999-3145 上山市河崎2-1-5
- 米沢支社(置賜総支社) 〒992-0052 米沢市丸の内1-1-11
- 長井支社 〒993-0003 長井市東町7-25
- 南陽支社 〒999-2211 南陽市赤湯207-3
[編集] テレビ・ラジオ面
- 朝・夕刊ともテレビ・ラジオ面は中面にあり、朝刊は抜き取りができるようになっている。朝刊テレビ・ラジオ欄の中面移行は1997年4月(さくらんぼテレビの本放送開始と同時)。
- 2000年12月の衛星デジタル放送開始前は朝刊のラジオ欄が大サイズとなっており、その面に内陸向けでは宮城県、庄内向けでは新潟県の民放テレビ局番組表がハーフサイズで掲載されていた。
[編集] 地域面
山形新聞では、地域実情に合わせて4つの地域面を組んでおり、配布地域によって紙面の差し替えを行っている(一部の日を除く)。
- 山形広域版…東南村山地域(山形市・上山市・天童市・東村山郡)
- 置賜版…置賜地方(米沢市・長井市・南陽市・東置賜郡・西置賜郡)
- 内陸版…西村山地域・北村山地域・最上地方(新庄市・寒河江市・村山市・東根市・尾花沢市・西村山郡・北村山郡・最上郡)
- 庄内版…庄内地方(鶴岡市・酒田市・飽海郡・東田川郡)
[編集] 関連項目
- 服部敬雄(元山形新聞社・山形放送社長)
- 実力養成・中学生講座(山形放送のラジオ番組。山形新聞社の一社提供)
[編集] 関連放送局
以上の放送局と山形新聞をあわせて「マスコミ三社」と称することがある(現在は死語になりつつあるが、選挙啓発スローガン募集などの三社合同企画で、稀にその表現を見ることがある)。
なお、もう1つの山形の民放局のさくらんぼテレビには、山形新聞からの資本関係はない。
- マスメディア集中排除原則
2005年1月、総務省は読売新聞の日本テレビ株名義問題を受け『放送事業者への出資状況に関する点検結果』を公表した。この報告で山形新聞社がこれら関連放送局社の株式を総務省令持ち株制限の10%を超えて保有している事が判明し問題となっている。
- メディアによるメディア支配の問題点
山形の天皇(あるいは服部天皇)と呼ばれた、山形新聞・山形放送・山形交通(現、山交バス)元社長の服部敬雄は県内はおろか、県政、県内メディアに対しても強い発言力を持っていた。その影響力の強さを持つ利点から、さくらんぼテレビを除く全ての県内の民間放送局(山形放送・山形テレビ・テレビユー山形・エフエム山形)にも資本を入れおり、国政や政治、選挙、立候補者の放送、報道などで各局が足並みをそろえて報道をコントロールしかねないという問題点を指摘されている。その一例として、高橋和雄元山形県知事による「笹かま事件」が挙げられる。(詳細については高橋和雄の項を参照。)
[編集] 関連団体
[編集] 関連企業
[編集] 外部リンク
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