岩瀬浜駅
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岩瀬浜駅(いわせはまえき)は、富山県富山市岩瀬天神町45番地にある富山ライトレール富山港線の駅である。
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[編集] 駅構造
[編集] 現在
国鉄・JR時代と同様、線路の西側に単式ホームを持つ1面1線の地上駅である。1面であるため番線の表記は省略されている。現在のホームは、JR時代のホームよりも北側に位置しており、車止めも更新された。車止めとホームとの間の過走余裕区間は、除雪車の転回ができるよう、2006年9月頃に周辺の地面をかさ上げして、踏切のような構造になっている。そのほか、JR時代から保守用の横取線が本線の東側に設置されている。
駅の西側にはフィーダーバスやタクシーの発着するロータリーがあり、ホームの反対側にバス停が設置されている。そのため単式ホームは実質的に島式ホームのような形態になっており、乗り換えは極めてスムーズである。なおロータリーに接続している県道1号線は、当駅の西側と北側とを囲むように直角に折れ曲がっており、駅北側では車止めに隣接している。そのため県道からも停車中の列車を間近に眺めることができる。
終着駅だが棒線駅で列車の留置はできず、到着した列車は短時間で折り返していく。朝ラッシュ時は折り返し時間が2分というケースもあるが、乗降客数も限られるため問題はないようである。ただしダイヤが乱れた場合の回復は難しくなる。
JR時代信号機は全くなかったが、新たに場内信号機と出発信号機(いずれも二灯式)が設置された。なお場内信号機には誘導信号機が併設されており、複数の列車を場内に進入させることも想定している模様だが、ホームは1編成分の長さしかない。
隣接する岩瀬カナル会館には、ICカード乗車券の販売機とその積増機が設置されている。
[編集] 国鉄・JR西日本時代
単式ホーム1面1線のみをもつ地上駅であった。古くは当駅の北にある県道1号線を横断した先に旧岩瀬浜駅があった。そして1943年(昭和18年)に、現在の位置に移転した後も、この区間は貨車や電車の留置に使用されていたが、その後この線路や踏切は撤去され、末期には当駅の構内はずれで線路は終わっていた。また岩瀬運河に沿って東に向かい、東ソー富山事業所や新日本化学工業へ至る専用線があった。
南から北へ走る線路の西側にホームがあり、ホームの北側、つまり終点側の端がスロープになっているので、それを下ると駅舎があった。駅舎は1946年3月に完成した、木造平屋建て瓦葺の建築であった。駅舎内部には駅事務室と待合所があり、旅客の入ることが出来るのは待合所部分のみであった。待合所内部には椅子などが設置されており、末期には無人駅となっていたがカーテンが閉じられた状態で出札窓口が残っていた。末期には待合所の内部に簡易な自動券売機が一台設置されていたので、近距離乗車券のみ購入が可能であった。この駅舎はJRの駅として廃止後1週間程度で解体され、旧ホームも順次撤去された。
[編集] 駅周辺
当駅から次の競輪場前駅までの距離はおよそ500メートルと大変近いが、そのほぼ中間で富山港線の線路は岩瀬運河をわたる。また駅から北へ400メートルほど行くと海に突き当たり、東方向に岩瀬浜という砂浜が広がる。当駅の徒歩圏内には岩瀬浜海水浴場がある。
当駅に隣接している岩瀬カナル会館は富山市岩瀬地区の観光拠点で、軽食や喫茶ができるほか、案内所や地元海産物などの販売所も備えている。岩瀬カナル会館と当駅とは、旧ホームの跡地を利用した歩道で結ばれている。
[編集] フィーダーバス
移管開業に合わせて、浜黒崎地区(当駅の東側)にある「浜黒崎海水浴場前」バス停(旧浜黒崎東口バス停)との間で、列車に接続するフィーダーバスの運行が開始された。2006年8月28日よりルートが変更となり、途中の住宅団地を経由した上で、終点も水橋漁港前まで延長された。しかしアンケート結果などを基に2007年3月5日からは、途中の住宅団地を経由せず水橋漁港前との間を直線的に結ぶルートになり、平日の全時間帯と土休日の朝は30分間隔で、土休日の朝を過ぎてからは1時間間隔で運行されている。
運賃は200円均一だが列車と乗り継ぐ場合には100円になる。なおICカード乗車券「Passca」は使用できない。2007年3月31日までは、富山市による試験運行という形態になっていたが、それ以降は富山ライトレールが運行主体となった。ただし実際の運行は一貫して富山地方鉄道に委託されており、車体にはフィーダーバスと表記されている。このフィーダーバスの運行開始に伴い、浜黒崎東口バス停と富山駅とを結んでいた富山地方鉄道の路線バスが廃止されたため、沿線から西町を始めとする富山市中心市街地などに向かう場合、2回以上の乗り換えが必要になる。
そのほか、射水市コミュニティバスの実証運行の一環として、2006年11月より2007年3月末までの土曜・日曜・祝日限定だが、当駅と射水市にある新港東口とを結ぶ「新港東口・ライトレール接続線」が運行されていた。新港東口バス停は、富山県営渡船の堀岡発着場に隣接しており、対岸の越ノ潟発着場は、万葉線の越ノ潟駅に隣接しており、バスと船を介して富山港線と万葉線との乗り継ぎが実現していた。
[編集] 歴史
- 1924年(大正13年)7月23日 - 富岩鉄道富山口駅~当駅間開通と同時に岩瀬港駅として開業。
- 1927年(昭和2年)12月15日 - 貨物の取扱を開始。
- 1938年(昭和13年)1月1日 - 岩瀬浜駅に改称。
- 1941年(昭和16年)12月1日 - 富岩鉄道の富山電気鉄道への路線譲渡により同社富岩線の駅となる。
- 1943年(昭和18年)1月1日 - 富山電気鉄道の富山地方鉄道への改称により、同社富岩線の駅となる。
- 1943年(昭和18年)6月1日 - 富山地方鉄道富岩線の国有化により、国鉄富山港線の駅となる。同時に現在地に移転。
- 1953年(昭和28年) - 鐵興社富山工場(現・東ソー富山事業所)操業開始。この頃同工場への専用線が竣工。
- 1984年(昭和59年)2月1日 - 貨物の取扱を廃止。東ソー専用線廃止。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、西日本旅客鉄道の駅となる。
- 2006年(平成18年)3月1日 - 廃止。
- 2006年(平成18年)4月29日 - 富山ライトレールの駅として再開業。
[編集] 隣の駅
- 富山ライトレール
- 富山港線
- 競輪場前駅 - 岩瀬浜駅
[編集] 参考文献
- 「ありがとう富山港線、こんにちはポートラム」編集委員会編 『ありがとう富山港線、こんにちはポートラム』 TC出版プロジェクト、2006年、ISBN 4-916181-21-2、32-34頁、61-62頁。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- (財)岩瀬カナル会館(2006年秋以降ホームページ作成中)