第九ひろしま
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第九ひろしま(だいく-)は概ね毎年12月の第2日曜日又は第3日曜日に広島市西区にある広島サンプラザのホール棟(広島サンプラザホール)で開催される一般公募型大規模「第九」イベント。
同類のイベントには大阪の「サントリー1万人の第九」と東京の「国技館5000人の第九コンサート」がある。
目次 |
[編集] 運営
主催しているのは広島の民間放送局の一つである中国放送(RCC)だが、2002年開催の「第九ひろしま2002」以降は広島の地方紙である中国新聞も主催者の一員に加わっている(それまでは後援者の一員だった)。
協賛社には広島の有力企業を中心に名を連ねてきているが、アサヒビールも協賛社の一つとして名を連ねたりしている。そして2005年開催の「第九ひろしま2005」からは特別協賛の形で広島に本拠を置く食品加工機メーカー大手のサタケも名を連ねている。
[編集] 概要
東京の「5000人の第九」が産声を上げた年と同じ1985年の12月12日に、広島市西区に建設された広島サンプラザのこけら落としの一環として、行われたのが始まりとされている。
この時、サブタイトルとして「8000人の大合唱」が併せて付けられたわけであるが、これは、大阪の「1万人の第九」の創始時に於けるコンセプトと同様、「第九」終楽章の中で最も有名な箇所とされている”練習番号M”(「歓喜」の主題を混声4部合唱が歌い上げる部分)のところで聴衆も合唱に加わって総勢8000人余りの大合唱となる、というコンセプトの下で付けられたものと思われる。この”練習番号M”に於ける「合唱団+聴衆」の大合唱は現在も続いている(そのため、聴衆向けの歌唱指導のコーナーが公演の中に用意される)。
なおこのサブタイトル「8000人の大合唱」については、2000年開催の「第九ひろしま2000」以降、解消されている。
[編集] プログラム
2部構成となっている。
- 第1部:ゲスト出演者または”「第九」ソリスト&管弦楽”によるコンサート
- 第2部:「第九」の演奏 《回により、この後『蛍の光』の演奏等が入る》
なお、終演後は引き続き合唱団の”解団式”が行われる(「5000人の第九」との共通点の一つ)。
合唱団規模は千数百人程度で、日本国内に少なくとも3つ存在する一般公募型大規模「第九」イヴェントの中では最小の規模となっているが、現在では広島県を中心とする中国地方はもとより、四国・九州地方、それに関西・東海・首都各圏からの参加者もちらほら見られるようになってきている。
管弦楽は中・四国地方唯一のプロオーケストラである広島交響楽団が毎年受け持っているが、過去に1度だけ海外のオーケストラが受け持ったことがある(この時にはソリスト陣4人も全て外国人だった)。ちなみに海外のオーケストラが管弦楽を務めた例は他の2つの大規模「第九」イヴェントには見られない(なお、指揮者が外国人というのは「5000人の第九」にも実例がある)。
合唱団員の募集は先着順受付による。出演に際しては9月初旬(或いは8月終わり)に行われる”発会式”から参加(レッスン出席)することが求められるが、「第九」経験者については11月初旬に行われる”結団式”からの出席でも構わないことにもなっている。なお、レッスン会場は広島県内のみの設置となっている。
コンサートの模様については「1万人の第九」と同じく放送局主催ということもあって放送はされるが、「1万人の第九」が限定的ながらTBS系列の全国ネットで放映されているのに対し、主催者である中国放送のみでの放送となる(但しテレビとラジオの両方で放送がある)。また公演の模様をライヴ収録したソフト(DVD等)の販売が行われていないため、遠隔地からの参加者は、公演後、放送を視聴(聴取)する機会が無い。《余談になるが、「1万人の第九」は中国・四国地方では放映されていない》
[編集] 沿革
- 第1回(「第九ひろしま'85 」):1985年12月12日、指揮:渡邉暁雄
- 第2回(「第九ひろしま'86 」):1986年12月21日、指揮:高関健、ゲスト:有村かおり
- 第3回(「第九ひろしま'87 」):1987年12月20日、指揮:高関健
- 第4回(「第九ひろしま'88 」):1988年12月4日、指揮:ハインツ・レーグナー
- 第5回(「第九ひろしま'89 」):1989年12月17日、指揮:高関健、ゲスト:黒柳徹子
- 第6回(「第九ひろしま'90 」):1990年12月16日、指揮:田中良和、ゲスト:岸ユキ
- 第7回(「第九ひろしま'91 」):1991年12月15日、指揮:田中良和、ゲスト:浜美枝
- 第8回(「第九ひろしま'92 」):1992年12月10日、指揮:田中良和、ゲスト:森みどり
- 第9回(「第九ひろしま'93 」):1993年12月19日、指揮:田中良和、ゲスト:中島啓江
- 第10回(「第九ひろしま'94 」):1994年12月18日、指揮:十束尚宏、ゲスト:原田康夫
- 第11回(「第九ひろしま'95 」):1995年12月17日、指揮:チュー・ホエ、ゲスト:SOUL MOTION
- 第12回(「第九ひろしま'96 」):1996年12月15日、指揮:円光寺雅彦、ゲスト:崇徳グリークラブ
- 第13回(「第九ひろしま'97 」):1997年12月21日、指揮:小田野宏之、ゲスト:ボニージャックス
- 第14回(「第九ひろしま'98 」):1998年12月20日、指揮:小田野宏之、ゲスト:長原幸太
- 第15回(「第九ひろしま'99 」):1999年12月19日
- 指揮:渡邊一正
ソプラノ:佐々川広子、アルト:藤井美雪、テノール:枝川一也、バリトン:藪西正道 - 第16回(「第九ひろしま2000」):2000年12月17日
- 指揮:渡邊一正
ソプラノ:中丸三千繪、アルト:藤井美雪、テノール:枝川一也、バリトン:晴雅彦 - 第17回(「第九ひろしま2001」):2001年12月16日
- 指揮:下野竜也
ソプラノ:足立さつき、テノール:枝川一也、アルト:藤井美雪、バリトン:黒田博 - 第18回(「第九ひろしま2002」):2002年12月15日
- 指揮:下野竜也
- 第19回(「第九ひろしま2003」):2003年12月14日
- 指揮:下野竜也
・ソプラノ:佐々川広子、アルト:藤井美雪、テノール:錦織健、バリトン:稲垣俊也 - 第20回(「第九ひろしま2004」):2004年12月12日
- 指揮:下野竜也、ゲスト:タケカワユキヒデ
・ソプラノ:佐々川広子、アルト:藤井美雪、テノール:枝川一也、バス:長谷川顯 - 第21回(「第九ひろしま2005」):2005年12月18日
- 指揮:金洪才
ソプラノ:鈴木慶江、アルト:チャン・ヒュンジュ、テノール:枝川一也、バス:福島明也 - 第22回(「第九ひろしま2006」):2006年12月17日
- 指揮:山下一史、ゲスト:スーザン・オズボーン
ソプラノ:佐々川広子、アルト:藤井美雪、テノール:枝川一也、バリトン:石原祐介
- 管弦楽は、第4回のみベルリン放送交響楽団、それ以外の回は全て広島交響楽団。
- ソリストは、ソプラノ:佐々川広子、アルト:藤井美雪、テノール:枝川一也が担当することが多い。バリトンは一定していない。なお、テノールを人気オペラ歌手の錦織健が担当した回は空前の客入りとなった。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
[編集] 外部リンク
《註》 「1万人の第九」や「5000人の第九」には公式サイト用の常設URLが存在するが、「第九ひろしま」にはそれが存在しない。公式サイトは、毎年合唱団員募集が始まる頃(例年7月中旬頃)に、中国放送内にある「イベントガイド」の配下に都度作成される。
次項にて、中国放送内に残る過去の「第九ひろしま」公式サイトを列挙してみた。
[編集] 公式サイト・アーカイブ
- 「第九ひろしま'99」
- 「第九ひろしま2000」…第1次
- 「第九ひろしま2000」…第2次
- 「第九ひろしま2001」
- 「第九ひろしま2002」
- 「第九ひろしま2003」
- 「第九ひろしま2004」
- 「第九ひろしま2005」
- 「第九ひろしま2006」…募集ヴァージョン
- 「第九ひろしま2006」…本番ヴァージョン
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