米州開発銀行
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米州開発銀行(べいしゅうかいはつぎんこう、Inter-American Development Bank, IDB, IADB)は、中南米・カリブ海諸国の経済開発を促進するため1959年に米州機構会議で設立が決定した多国間開発金融機関。1960年に開業し加盟国は47カ国。ワシントンD.C.に本部を置き、加盟国による資本金809億ドルに加え国際金融市場での起債266億ドルを元に運用している。1966年に融資承諾額67億ドルと技術援助27億ドルの実績を発表した。日本はアジアからの唯一の加盟国として、1976年に加盟した。
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[編集] 組織
IDBの最高意思決定機関は総務会(Board of Governors)であり、加盟国が任命する総務(governor)で構成される。財務大臣あるいは中央銀行総裁が総務として任命されることが多く、日本の場合は財務大臣が総務に任命される。3年任期の理事会に、ほとんどの日常業務の権限が委任されている。総務会から5年任期で選出されるIDB総裁が日常業務の運営を行う事務局のトップである。
2005年7月27日、コロンビアの外交官ルイス・アルベルト・モレノがエンリケ・V・イグレシアスの後任としてIDB総裁に就任した。
歴代総裁は以下のとおり。
- 第4代:ルイス・アルベルト・モレノ(Luis Alberto Moreno、コロンビア出身)[2005年から現在]
- 第3代:エンリケ・V・イグレシアス(Enrique V. Iglesias、ウルグアイ出身)[1988-2005]
- 第2代:アントニオ・オルティス・メナ(Antonio Ortiz Mena、メキシコ出身) [1971-1987]
- 第1代:フェリペ・エレーラ(Felipe Herrera、チリ出身)[1960-1971]
米州開発銀行は4つの公式言語を使用している。英語の他の正式名称は以下の通り。
- スペイン語: Banco Interamericano de Desarrollo.
- フランス語: Banque Interaméricaine de Développement.
- ポルトガル語: Banco Interamericano de Desenvolvimiento.
この3つの言語での略称は「BID」となる。
[編集] 加盟国
[編集] 債権国
オーストリア、ベルギー、カナダ、クロアチア、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、イスラエル、イタリア、日本、オランダ、ノルウェー、ポルトガル、大韓民国、スロベニア、スペイン、スウェーデン、スイス、イギリス、アメリカ合衆国。
[編集] 債務国
アルゼンチン、バハマ、バルバドス、ベリーズ、ボリビア、ブラジル、チリ、コロンビア、コスタリカ、ドミニカ共和国、エクアドル、エルサルバドル、グアテマラ、ガイアナ、ハイチ、ホンジュラス、ジャマイカ、メキシコ、ニカラグア、パナマ、パラグアイ、ペルー、スリナム、トリニダード・トバゴ、ウルグアイ、ベネズエラ。