系統番号
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系統番号(けいとうばんごう)とは、公共交通機関において、運行する経路(系統)のそれぞれに対して割り当てられた番号・記号のことを言う。
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[編集] 概略
系統番号は、運行経路それぞれに対するシンボルと見ることができる。すなわち、ある運行経路を持つバス路線について話したりする際には、その経路を直接言わなくても、与えられている系統番号のみを述べればよいのである。
日本の場合、系統番号はバスで多く利用されている。特に都市部ではバス路線の系統の数が膨大になるため、系統番号で整理することがよく行われる。
一方日本の鉄道系の交通機関では、路面電車において採用例が多いのみで、一般的な鉄道ではあまり用いられない。これは一般的な鉄道では路線名そのものが運行経路に対するシンボルとなっているということが理由に挙げられる。このため、場合によっては運行経路が新設されると(路線名とは別に)その運行経路に対する愛称が付けられることもある(例:湘南新宿ライン)。なお、駅ナンバリングにおいては路線・系統ごとにアルファベット等を付加することが多いが、これは系統番号と同様、路線・系統に対してそれ自身の名称を用いずシンボル化したものと言える。
[編集] 設定方法
[編集] バス
系統番号は通常、1つのあるいは似通った運行系統に対して1つの番号を与えることが多い。ただし同一の事業者でも地域が離れていれば番号が重複することはある。番号は1~2桁が多く、一部3桁もある。
番号の前後に発着地点や経由地を区別するための漢字やアルファベットなどを付加し(品川駅発着バス路線には「品」を付する、など)、系統を分かりやすくしたり、系統の細かい差異を表したりすることがある。また、系統番号に直接バスの運行上の種別である「急行」や「特急」を付して例えば「急行05」(都営バス)のような名づけ方をすることもある。
- 詳細は系統番号 (バス)を参照のこと。
[編集] 路面電車
路面電車では、多くの場合バスに比べて系統が単純であるため、単に番号のみで書かれることが多い。
なお東京都電は、かつて最大で41もの系統を持っていたが、すべて番号のみ(手前に「臨時」を付加したものはあった)の系統番号であった。
2006年現在、系統番号を有する路面電車は以下の通り。カッコ内は現在利用されている番号。
- 函館市交通局(2・5)
- 岡山電気軌道(1・2)
- 広島電鉄(1・2・3・5・6・7・8・9・(臨時系統のみ)0)
- 伊予鉄道(1・2・3・5・6)
- 長崎電気軌道(1・2・3・4・5)
- 熊本市交通局(2・3)
- 鹿児島市交通局(1・2)
残存系統が1系統になっても、系統が多数あった時の番号がそのまま残り続けることがある。例えば札幌市電は、1974年に現在の1系統のみとなったにもかかわらず、系統番号「2」が1991年まで残存していた。
[編集] 関連項目
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