伊予鉄道
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種類 | 株式会社 |
略称 | 伊予鉄 |
本社所在地 | 790-0012 愛媛県松山市湊町四丁目4番地1 |
設立 | 1887年(明治20年)9月14日 |
業種 | 陸運業 |
事業内容 | 旅客鉄道事業 |
代表者 | 代表取締役社長 佐伯要 |
資本金 | 15億円 |
従業員数 | 958人 |
決算期 | 毎年3月 |
外部リンク | www.iyotetsu.co.jp/ |
伊予鉄道株式会社(いよてつどう)は、愛媛県で松山市を中心に鉄道・路面電車と中予地方をエリアとする路線バス・貸切バスを運営する会社。地元では伊予鉄(いよてつ)の愛称で親しまれている。百貨店、旅行代理店、観光関連、自動車整備、人材派遣などを含む伊予鉄グループの中核企業である。本社所在地は愛媛県松山市湊町四丁目4番地1。
伊予鉄グループに愛媛日野自動車があることから、バスはすべて日野自動車製である。
2005年8月、電車・バス・タクシー共通のICカードシステム「ICい~カード」を導入。
目次 |
[編集] 歴史
松山の外港である三津と松山を結ぶ三津街道は平坦ではあるが道路事情が劣悪だったため、これを改善しようと鉄道の建設を決意したのが創業者の小林信近である。小林はイギリス人技師から教えを受け、小資本でも建設できる鉄道として軌間762mmの軽便鉄道を採用。1887年に伊予鉄道を設立し、四国初の、そして私鉄としては日本鉄道(半官半民)・東京馬車鉄道・阪堺鉄道に次ぐ日本で4番目(純民間資本では3番目)の鉄道として、松山~三津間を1888年に開業させた。
- 1887年9月14日 伊予鉄道設立。
- 1888年10月28日 松山(現在の松山市)~三津間で鉄道開業。四国初の鉄道。
- 1896年1月26日 森松線が開業。
- 1899年10月4日 横河原線が開業。
- 1900年5月1日 道後鉄道・南予鉄道を合併。道後線、郡中線とする。
- 1916年12月31日 伊予水力電気と合併、伊予鉄道電気に社名変更。
- 1921年4月1日 松山電気軌道を合併。
- 1931年5月1日 高浜線電化。
- 1942年4月1日 伊予鉄道電気が電力事業を日本発送電・四国配電(現在の四国電力)へ、鉄軌道事業を新たに設立した伊予鉄道へ譲渡。
- 1950年5月10日 郡中線電化。
- 1954年2月1日 横河原線・森松線ディーゼル化により、坊っちゃん列車(SL)が引退。
- 1965年12月1日 森松線廃止。
- 1967年6月10日 横河原線 松山市~平井間電化。
- 1967年10月1日 横河原線 平井~横河原間電化。
- 1969年9月 百貨店準備会社「伊予鉄百貨店」設立。
- 1971年7月 松山市駅ターミナルに百貨店「いよてつそごう」開業。
- 1981年8月10日 高浜線と横河原線の間で直通運転開始。
- 1991年8月1日 郡中線ダイヤを高浜線・横河原線と同じ日中15分ヘッドに変更、松山市駅での路線間接続を改善。
- 1993年6月12日 鉄道線でCTCの使用開始。
- 1994年3月23日 鉄道線でATSの使用開始。
- 1994年3月21日 バスで磁気式のプリペイドカード「バスカード」を導入。9月11日に「い~カード」と改称し市内線電車でも利用可能に。
- 1995年1月15日 610系ステンレス電車運行開始。600系電車引退。
- 1998年2月1日 「い~カード」鉄道線で利用可能に。
- 1998年7月18日 古町~衣山間の高架工事完成。
- 2001年10月12日 松山市内線で「坊っちゃん列車」レプリカ運行開始。
- 2002年3月19日 モハ2100形超低床電車運行開始。
- 2003年 軌道の専用化完成(上一万~道後温泉駅間専用化)
- 2004年3月1日 ICカードシステム導入に向けての実証実験を開始。実験期間は同年8月31日までの184日間。
- 2004年4月25日 道後公園駅の乗降ホーム整備が完了、軌道線から安全地帯のない駅が消滅する。
- 2005年8月23日 日本初の電車・バス・タクシー共通ICカードシステム「ICい~カード」の本格導入開始。携帯電話の電子マネー機能・iモードFeliCa(おサイフケータイ)にも全国初対応。
- 2005年10月31日 この日をもって、い~カード(磁気)の販売が中止される(利用は2006年10月31日まで)。
- 2005年11月1日 定期券をICカード化。日本航空との提携によるJALマイレージバンクICい~カードサービス開始。
- 2006年3月 全日空との総代理店契約解除。上記の日本航空グループへの接近が影響したとの見方を、伊予鉄道、全日空共に否定してはいない。
- 2006年4月 森本惇社長の退任を発表。
- 2006年9月1日 ICい~カード、伊予鉄道関連店での支払い可能に。
- 2006年11月1日 磁気式い~カードの運用を終了、ストアードフェアシステムをICカード方式に一本化。同日より、磁気カードは使用途中でもICカードへの残額移行や払い戻しが可能となる。
[編集] 今後の予定
[編集] 鉄道・軌道事業
[編集] 路線
[編集] 鉄道
高浜線の高浜駅より松山観光港への延伸構想があるが、費用などの面から具体化していない。
[編集] 軌道
松山市駅を拠点に、松山城を囲む形で運行されている環状線(東回りと西回りあり)、及び松山市の最大の観光地である道後温泉と松山市駅前、JR松山駅前、本町六丁目を結ぶ系統で運行されている。南堀端~上一万間は全ての系統が集中するため多頻度の運行となっている。また、JR松山駅前・松山市駅・道後温泉駅を相互に結ぶ路線が複線化されている。
幹線道路上を走る多くの区間において複線の軌道敷が確保され、一般の自動車が線路上を走行することはできないことになっているが、右折のため軌道敷内へ進入したまま停車して電車の進路を塞ぐ車や歩車分離式信号機のために、基本ダイヤ通りのスムーズな運行は難しいのが現状である。
松山市ではJR予讃線と松山駅の立体交差化を、2017年(平成29年)を目標に完成させる予定だが、これと合わせて駅周辺の区画整理事業、駅前広場の整備を行う。この中で、市内線を駅前広場に乗り入れ、松山駅下を交差し、西口から都市計画道路を経て700m(国道196号交点、南江戸五丁目)延伸する計画を2003年(平成15年)に発表した。延伸する道路をトランジットモール化する構想もある。
- 松山市内線
運転系統は下記の通り
- 1 環状線 松山市駅前→松山駅前→木屋町→上一万→大街道→松山市駅前
- 2 環状線 松山市駅前→大街道→上一万→木屋町→松山駅前→松山市駅前
- 3 市駅線 松山市駅前~大街道~上一万~道後温泉
- 5 JR線 松山駅前~南堀端~大街道~上一万~道後温泉
- 6 本町線 本町六丁目~南堀端~大街道~上一万~道後温泉
[編集] 在籍車両
2006年9月現在、軌道線用44両及び鉄道線用53両の計97両が古町電車庫及び古町市内線車庫に配置されている。
[編集] 軌道線
営業用の電車38両と事業用の電動貨車1両、「坊っちゃん列車」用のディーゼル機関車2両、客車3両の計44両が在籍する。
2002年3月に登場したモハ2100形電車は、伊予鉄道では「超低床式軌道電車」「(単車)LRT型車両」と呼んでいる。広島電鉄・熊本市交通局等の超低床式列車は連接車であるが、同社の拠点駅である松山市駅前停留所では、複線の折り返し運行を行っているが、連接車の導入はスペースの関係で困難であり、単車型を車両製造会社と開発して投入した。乗降はスムーズであるが、在来型に比べると定員が80人から47人に減り、車内通路が狭隘なので、不満をこぼす利用者も居る。
順次投入され、2007年2月現在、10両となっており、全38両中、26%の入れ替えが進んだことになる。
- 坊っちゃん列車
- D1形 : 1号
- D2形 : 14号
- ハ1形:1・2
- ハ31形:31
- 電動貨車
- モニ30形 : 30
[編集] 鉄道線
4系列53両が在籍する。
2004年1月から4月にかけて、300系を除く全車両に車内案内装置が設置された。
- 610系
- モハ610形 : 611・612
- クハ660形 : 661・662
- 300系
- モハ300形 : 303・304
- サハ500形 : 502
[編集] 過去に在籍した車両
- 100系(1984年引退)
- モハ100形 : 101~106
- モハ200形 : 201~206
- モハ210形 : 212
- クハ400形 : 401~406
- 110系(1994年引退)
- モハ110形 : 111~115
- クハ410形 : 411~413
- 120系(1989年引退)
- モハ120形 : 121~125
- クハ420形 : 421
- 130形(1988年~1991年引退)
- モハ130形 : 131~136
- 510形(1988年引退)
- サハ510形 : 511・512
- 530形(1991年引退)
- サハ530形 : 531
- 300系(1989年引退)
- モハ300形 : 301・302
- サハ500形 : 501
- 600系(1995年引退)
- モハ600形 : 601~603
- DB-1形(1966年引退)
- DB-1形 DB-1~DB-7
[編集] 運賃
大人普通旅客運賃(小児半額・10円未満切り上げ)。2005年8月23日現在。 ICい~カードを利用した場合は、大人・小児とも運賃が1割引(10円未満四捨五入)になる。
- 鉄道線
-
キロ程 運賃(円) 初乗り3km 150 4~5 200 6 250 7 300 8 350 9 400 10~11 450 12~13 500 14~15 550 16km以上 600
- 軌道線(松山市内線)
- 大人150円、小児80円均一。
[編集] バス事業
[編集] 高速
- 松山市駅~新宿駅西口(オレンジライナーえひめ)
- 松山市駅~京都駅八条口(京都エクスプレス)
- 八幡浜駅・大洲・松山市駅~桃山台駅・新大阪駅・梅田駅(オレンジライナーえひめ)
- 松山市駅~三ノ宮駅(ハーバーライナー)
- 松山市駅・松山駅~(倉敷)有城南・岡山駅前・天満屋バスセンター(マドンナエクスプレス)
- 松山市駅・松山駅~瀬戸田PA~因島・福山駅(キララエクスプレス)
- 松山市駅・松山駅~瀬戸田PA~因島・新尾道駅・福山駅(キララエクスプレス)
- 松山市駅・松山駅~三島川之江IC~徳島駅(吉野川エクスプレス)
- 松山市駅・松山駅~高松駅(坊ちゃんエクスプレス)
- 松山市駅・松山駅~三島川之江IC~高知駅(ホエールエクスプレス)
[編集] 市内バス・郊外バス
- (8) JR松山駅前・松山市駅~道後温泉駅前
- (10) 久米駅前~大街道~松山市駅~JR松山駅前・津田団地前
- (13) 松山市駅~上林皿ヶ嶺登山口
- (14) 松山市駅・森松~出口・丹波
- (15) 松山市駅~動物園前・えひめこどもの城
- (16) 松山市駅~久万
- (17) 松山市駅~小田町役場前・中畦
- (18) 松山市駅~砥部断層口
- (18) 松山市駅~砥部大岩橋
- (18) 松山市駅~万年(2007年4月改定で廃止)
- (19) 松山市駅~外山(とやま)(2007年4月改定で廃止)
- (20) 松山市駅~七折(ななおれ)(2007年4月改定で廃止)
- (18) 松山市駅~いよ砥部(2007年4月改定で廃止)
- (18) 松山市駅~砥部焼伝統産業会館前
- (?) 道後温泉駅前→砥部焼伝統産業会館前(2007年4月より。土・日・祝日の朝の砥部行きのみ)
- (18) 松山市駅~森松
- (21) 高尾田~松山市駅(2007年4月改定で廃止)
- (22) 森松~南高井~東温市役所~横河原駅前~愛大病院前~木地
- (31) 松山市駅~北伊予駅前
- (32) 市坪廻り 松山市駅→和泉→古川→拓川町→県病院前→松山市駅
- (32) はなみずき廻り 松山市駅→県病院前→拓川町→古川→和泉→松山市駅
- (51) 松山市駅~坊っちゃんスタジアム・マドンナスタジアム
- (52・53) 奥道後・湯の山ニュータウン~道後温泉駅前~松山市駅~松山空港(旧空港通り経由)
- (56) 松山市駅~吉田金比羅前・三津港
- (60) 松山市駅・JR松山駅前~高浜駅前
- (61・62) 松山市駅~太山寺・勝岡東・運転免許センター
- (66) 松山市駅~堀江・北条・風早の郷風和里
- (70) 松山市駅~道後平ニュータウン~伊台・向陽第一公園前(山田経由)
- (70) 松山市駅~城山(じょうざん)(山田経由)
- (70) 松山市駅~野外活動センター(山田経由)
- (71) 松山市駅~伊台・神次郎・城山(末経由)
- (73) 松山市駅~米野々
- (76) 松山市駅~川内・川内グリーンタウン
- (76) 松山市駅~河之内
- (77) 松山市駅~川内
[編集] 都心循環線
循環運行しており、松山市駅をまたいでの乗車ができる。一乗車150円。
- (東)(西)松山市駅~大街道~愛媛大学前~道後温泉駅前~松山市駅<東西線・8の字ループ線>(双方向回り)
- (南)松山市駅~県病院前~天山町東~松山市駅<東南線>(一方回り)
[編集] 100円バス
- 松山市駅→大街道口→中央郵便局前→松山市駅→古町駅前→コムズ前→松山市駅<千舟コミューター線>
- 久米駅前→来住団地前→松山リハビリテーション病院前→久米駅前<電車連絡久米窪田線>
[編集] 電車連絡ループ線
起点からのループ運行で、起点(梅本駅・余戸駅)をまたいでの乗車はできない。一乗車150円。
- 梅本駅前→四国がんセンター→フジグラン重信前→四国がんセンター→梅本駅前<電車連絡梅本ループ>
- 余戸駅前→パルティ・フジ垣生ショッピングセンター前→(一部:今出港)→余戸駅前<電車連絡余戸・今出ループ>
[編集] お買い物バス
松山市駅をまたいでの乗車はできない。一乗車150円。
- 松山市駅→JR松山駅前→宮西町(フジグラン松山前)→朝美二丁目→パルティフジ衣山→衣山駅東→朝美二丁目→宮西町(フジグラン松山前)→JR松山駅前→松山市駅<衣山線>
[編集] 急行
- (17)松山市駅→中畦(片道1本のみ)
- 北条~松山市駅(スキップバス・平日朝と晩)
- 砥部→松山市駅(スキップバス・平日朝のみ)
[編集] 特急
- JR松山駅~松山市駅~新居浜駅前(瀬戸内運輸と共同運行)
- 松山市駅~八幡浜・三崎港(一部高速道路経由)
[編集] リムジンバス
空港ではなく、港へ行くという非常に珍しいリムジンバスが存在する。空港ゆきとバスのカラーリングが似ているため、注意を要する。車両サイドのマークが高速船か飛行機かが目印になる。また、市内(道後温泉)ゆきのみ松山市駅を経由する。2007年4月より、松山市駅発松山空港行きの直行便が運行開始になった。
[編集] ナイトバス
- 大街道~北条
- 松山市駅~砥部焼伝統産業会館前
- 松山市駅~川内
[編集] 過去に存在していたバス路線
- 松山~高松(ジェイアール四国バスと共同運行)
- 松山~今治~大三島(現在は瀬戸内運輸1社で運行)
[編集] 関連会社
- 伊予鉄久万バス(伊予鉄南予バスに吸収合併され消滅)
- 伊予鉄南予バス
- 伊予鉄タクシー
- 伊予鉄会館
- 伊予鉄不動産
- 伊予鉄オート
- 伊予鉄高島屋
- 愛媛日野自動車
- イヨテツケーターサービス
- 伊予鉄トラベル
- 瀬戸内運輸
- 日尾開発(東道後ファミリー温泉)
- 株式会社eカード - 同社のICい~カード(ICカード)事業運営のため設立。
- 石崎汽船 - 松山観光港~広島(フェリー・高速艇スーパージェット)・門司港(高速艇シーマックス)を運航。
[編集] 提携会社
[編集] 伊予鉄道に関連する作品
- 「伊豫鉄道唱歌」(1909年1月) 鉄道唱歌に倣って、その作者である大和田建樹自身が作った歌で、伊予鉄道の鉄道線・軌道線を全25番で歌っている。現在その初めの1・2番と、松山駅(現、松山市駅)が入る6番がよく歌われる。
- 1.名も常磐(ときわ)なる松山の 市街を中に取巻きて 葛の如く縦横に 蔓さしのばす伊豫鉄道
- 2.先ず乗り出だす高浜の 港の海の朝げしき 艪(ろ)を押し連れて出でて行く 船は落葉か笹の葉か
- 6.伊豫鉄道の本社ある 松山駅の近くには 役所兵営女学校 出で入る列車の数繁(かずしげ)し
- 6番の「松山駅」は駅名改称で「松山市駅」となったため、現在では「伊予鉄道の本社ある 松山市駅は昼も夜も 出て入る列車の数繁く 行き交うバスの絶え間なし」と言い換える事がある。
- 「坊っちゃん」(1906年) 夏目漱石が1895年~1896年の間に松山へ赴任したときの経験を元に執筆した小説で、作品中に登場する伊予鉄道の客車を「マッチ箱のような汽車」と表現している。2001年に運行が開始された「坊っちゃん列車」も、この作品がかかれた当時の様子を再現する試みである。
[編集] その他
- 先進的な試みの多い伊予鉄道だが、車内への折り畳み自転車持ち込みには近年無料で持ち込みを認める鉄道会社も現れる中で、270円の手荷物料金が付される(市内線・郊外線とも)。
[編集] 関連項目
- 野球拳 - 伊予鉄道電気時代の野球部にて考案。
[編集] 外部リンク
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準公営(第三セクター): | 富山ライトレール | 万葉線 |
民営: | 東京急行電鉄 | 豊橋鉄道 | 富山地方鉄道 | 福井鉄道 | 京阪電気鉄道 | 京福電気鉄道 | 阪堺電気軌道 | 岡山電気軌道 | 広島電鉄 | 土佐電気鉄道 | 伊予鉄道 | 長崎電気軌道 |
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