自動車評論
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自動車評論(じどうしゃひょうろん)とは、自動車について評論することである。自動車の評論家は「自動車評論家」「モータージャーナリスト」などと呼ばれる。
ただ一般に自動車評論というと、市販車のドライブインプレッション等、車そのものの評価・評論を行う(狭義の「自動車評論」)だけでなく、自動車メーカーの今後の動向の分析・解説(近年では自動車メーカーの巨大化に伴い、内容はむしろ経済評論に近づいている)、自動車に関わる行政の動きや警察の取締体制などに対する評価・批判、さらにはいわゆるモータースポーツにおけるドライビングテクニックやチーム・ドライバーの評価等を含むものと解されている。特に「モータージャーナリスト」を名乗る場合は、狭義の自動車評論以外の記事をメインに執筆している者を指すことが多い。
日本においてはメーカーの接待漬けとなって客観的・中立的な評論を行わない者や、ドイツ車贔屓やフェラーリ絶対主義など極めて偏った観点からの「評論」を売りにする者、主に日本車を対象とした針小棒大な粗探しの成果を架空座談会形式の記事で披露する者、メーカーのプレスキットの内容を丸写ししているだけのような「評論」しか書けない者など、評論としての質に疑問符が付くような「自動車評論家」も多く、結果として自動車評論家に対する信頼性はさほど高くない。
また同じく日本においては公道において交通法規を無視した試乗車による暴走行為を行い、その感想を「評論」と称して発表する者も後を絶たず、こうした体質への批判も根強い。
さらに、上記の「極めて偏った評論」に付随するが、自動車メーカーに対してはあまねく公正かつ適正な評価をすべきである評論家諸氏が、私(わたくし)の感情を濫りに書面にする姿勢に疑問がもたれる。たとえば、2000年と2004年に起きた三菱リコール隠しについて「三菱には自動車を作る資格はない」とか、2006年に発覚したトヨタの欠陥放置に関しても、それまで「GMを抜いて世界一の自動車メーカーになるのは当然だろう」といっておきながら一転して「メルセデス・ベンツやフォルクスワーゲンには及ばない、やっぱりB級メーカーだ」と掌を返したような論調が 後を絶たないのが現状で、アナリストとの境界線が曖昧になっているのも事実である。
なお、近年、メーカーの接待漬けになっている自動車評論家が一部で「エビカニ」と呼ばれるようになっている。
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