船を降りたら彼女の島
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船を降りたら彼女の島(ふねをおりたらかのじょのしま)は、2003年2月に公開された日本映画。瀬戸内海の島々を舞台に、結婚という人生の転機を目前に控え帰郷した女性の切なさを繊細なタッチで描いた作品。
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[編集] 概要
- 愛媛県と県内主要企業の出資による「えひめ映画製作委員会」が製作費を出資した。
- 出資メンバー・・・愛媛県、NTTドコモ四国、ダイキ、セキ(エスピーシー)、四国電力、フジグループ(フジ、フジ・トラベル・サービス、セトスイ・フードサービス)、伊予銀行、愛媛銀行、アルタミラピクチャーズ
- 愛媛県の各地でロケが行われ、全編に愛媛の美しい風景が映し出される。
- 全国公開に先立ち、愛媛県内で先行公開された。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] ストーリー
東京の出版社に勤めている久里子(木村佳乃)はカメラマンの充生(村上淳)との結婚を決め、故郷にすむ両親に報告するために、瀬戸内海に浮かぶ『瀬ノ島』という小さな島を一人、2年ぶりに訪れる。教師を退職した父・周三(大杉漣)は、母・泰子(大谷直子)と廃校になった小学校を改築して民宿を営み、遠くで暮らす娘をいつも心に思い暮らしていた。突然の帰郷に戸惑う両親の顔を見て、 久美子はなぜか結婚することを言い出すことができなくなる。島に伝わる伝説の鈴に重なる甘く切ない幼い恋の記憶、そこで語られたまだ見ぬ「幻の町」、刹那的に脳裏に浮かぶ亡き祖母との船旅。久里子は幼なじみの健太(照英)とともに初恋の人・隆司の消息を訪ねる小さな旅に出る。しかし、13年間という時の隔たりを経て、久里子は思いもよらぬ結末を知るのだった。
[編集] 出演
- 河野久里子:利根川鈴華→森田彩華→木村佳乃
- 河野周三(久里子の父):大杉漣
- 河野泰子(久里子の母):大谷直子
- 河野創平(久里子の兄):佐々木蔵之介
- 河野民子(久里子の祖母):桜むつ子
- 広瀬健太(久里子の幼なじみ):照英
- 高原充生(久里子の婚約者):村上淳
- 河野美津子(周三の妹):烏丸せつこ
- 河野和男(周三の兄):桑原和男
- 河野和男(和男の妻):林美智子
- 山下先生:ベンガル
- 役場職員:村上ショージ
- 宮司:六平直政
- 料亭板前:富岡忠文
- 料亭店員:神戸浩
- 劇団演出家:綾田俊樹
- 劇団員:斉藤歩
- 初恋の人・水上隆司の12歳当時:中山卓也
- 水上ちづる(隆司の妹):石神国子(石原さとみ)
- 鶴姫(幻想シーン内):サエコ
- 小山田サユリ、岡田剛義、古川洋太郎ほか
[編集] スタッフ
- 脚本・監督: 磯村一路
- 製作: 加戸守行
- プロデューサー: 桝井省志、小形雄二、佐々木芳野
- エグゼクティブプロデューサー: 玉置泰
- 音楽: 押尾コータロー
- 製作:えひめ映画製作委員会
- 配給協力:東宝、東京テアトル
- 製作プロダクション・配給:アルタミラピクチャーズ
[編集] 受賞
アメリカ IFFF 長編・ドラマ部門賞受賞