蒜山高原
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蒜山高原(ひるぜんこうげん)とは、岡山県真庭市北部に位置する高原地帯であり、西の軽井沢と呼ばれるリゾート地の一つである。また、日本最大のジャージー牛の牧場など、広大な土地を活用した高原となっている。
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[編集] 土地
蒜山高原は約60万年前に活動を停止した蒜山三座(上蒜山、中蒜山、下蒜山)の中腹に位置する高原である。 この地を流れている一級河川の旭川は、現在こそ岡山市を経て瀬戸内海に注いでいるものの、蒜山噴火以前は日本海に向けて流れていて、現在の蒜山高原の南側が湖であった。大変風光明媚な場所だが、かつては軍用地(昭和初期の大日本帝国陸軍の射爆演習場)であった。
天候がよければ、北北西の方角に中国地方一高い名峰の大山を見ることが出来る。
[編集] 名物
戦後の昭和22年からの開墾後、ダイコンの培栽に取り組み「蒜山大根」の名前で全国展開を行っている(夏は涼しく、また「黒ボコ」といわれる火山灰土壌がダイコンの培栽に適している) 現在は日本最大のジャージー牛の育成などが有名になっており、ジャージー牛からの牛乳の生産量は日本一になっている。日本各地に運ばれるジャージー牛による加工品や牛乳などは地元蒜山にある蒜山酪農協同組合や岡山市に本社を置く会社が生産している。 なかでも蒜山酪農協同組合が製造するジャージーヨーグルトは、その濃厚な味が既存のヨーグルトと違い好評である。
また最近では第六次産業化に関連し、地元蒜山産の原料を使用した物も多く、地元で採れる山葡萄を使ったひるぜんワインは、地元第三セクターのひるぜんワインの手作りのワインで、ワインコンテストで賞を受賞するほどのワインとなっているし、蒜山大根を使った漬物や、蒜山産そばを使った乾麺やそば焼酎等のそば製品などの第六次産業商品が増えてきている。
[編集] 言い伝え
この地域には「スイトン」と呼ばれる妖怪が出没すると言い伝えられている。スイトンは『悪人などのところに“スイー”っとやってきて、“トン”とその場に立ち、その場にいる悪人を真っ二つに切り裂き、食い殺す』と言われており、スイトンの名もここから来ている。このスイトンを模した像は高原のいたるところに置かれており、いかにゆかりが深い妖怪かよくわかる。
[編集] 主な観光施設
- ひるぜんジャージーランド
- 蒜山高原ライディングパーク
- 蒜山高原自転車道
- ひるぜんベアバレースキー場
- 蒜山高原キャンプ場
- 蒜山ハーブガーデン
- 塩釜冷泉
- WOOD PAO
- ヒルゼン高原センター
- 休暇村蒜山高原
- ホテル蒜山ヒルズ
- 道の駅 風の家
[編集] 交通
国道482号線と国道313号線が高原を通過している。米子自動車道の蒜山ICからアクセスできる(同道路に蒜山高原SAがある)