通知表
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通知表(つうちひょう)は、学校等が幼児・児童・生徒の教科の成績や日常生活の記録などをまとめ、幼児・児童・生徒本人及びその保護者へ通知するための書類である。
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[編集] 概要
通知表には、教科の成績や生活の記録などが記載される。法定表簿である指導要録とは異なり、その作成は学校の任意である。したがって、通知表を発行しない学校も存在する。名称は各学校によって、通知票・通信票・通信表・通信簿などと呼称したり、のびゆく子・あゆみ・かがやき・のびゆくすがたのようなタイトルをつけていることもある。
1ページから6ページ程度のものが一般的であるが、熱心な学校では30ページにも及ぶ膨大なものを発行することもある。通知表を発行しない学校では、学期末に学級担任と保護者との面談によって通知表に代えている。
[編集] 記載内容
幼稚園などの就学前教育では主に生活(保育)の記録が記載される。小学校・中学校・高等学校などの初等教育・中等教育では、一般に教科の成績、特別活動や総合的な学習の時間の記録、出欠の記録が記載される。大学などの高等教育では、通知表はほとんど見られず、成績のみを記載した成績通知書にとって代わられている。
- 幼児・児童・生徒氏名
- 各教科の観点別学習状況及び評定
- 特別活動(学級の係、児童会・生徒会活動、部活動・クラブ活動)の記録
- 総合的な学習の時間の記録
- 出欠の記録(忌引・出席停止・欠席・遅刻・早退など)
- 性格等の観察
- 健康状態
- 学級担任の所見
普通、校長(園長)・学級担任・保護者の押印欄が設けられている。また、家庭からの連絡欄が設けられていることもある。修了証書を兼ねていることもあり、その場合、学年末に公印が捺印される。
[編集] 様式の変化
2002年度施行の学習指導要領において、総合的な学習の時間の実施や、教科における成績の評価方法が、それまでの相対評価から絶対評価に変更されるなど、様々な改定が行われた。これにあわせ、多くの学校では通知表の様式の変更を行うなどの混乱が生じた。
[編集] 調査書と通知表
通知表は基本的に、幼児・児童・生徒やその保護者に宛てた物であるが、上級学校への進学の際に受験校に提出されるものとして、中学校・高等学校には調査書(内申書)が、小学校には報告書がある。通知票は受験時に使用することはあまりないが、一部の私立中学校では出願時に、報告書の代用として通知票のコピーを要求することもある。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 通信簿に関する調査研究 (文部科学省国立教育政策研究所、PDFファイル)
- 3分でわかる 偏差値と通知表の基礎知識 AllAbout
- 疑問即解決!通知表の成績はこうして決まる AllAbout
- 通知表書きかえたい言葉一覧 -教心ネット-
[編集] この項目の基本的な文献
- 伊藤敏雄誰も教えてくれない教育のホントがよくわかる本 ゆとり教育になって学校はどうなった? 2006