銃殺
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銃殺(じゅうさつ)とは、銃で人間を含む動物の命を絶たせること。
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[編集] 事例
などの場合に「銃殺」という表現が使われる。
戦争での銃の打ち合いの場合は、銃によって死亡しても「戦死」という表現になる事が多い。
[編集] 銃殺能力
確実に相手を銃殺するために、銃の口径や弾丸などが日々改良されてきている。
[編集] 銃殺刑
銃殺刑には軍法に基づいて開かれた軍法会議による判決によって行われる銃殺刑と通常の刑法に基づいて開かれた裁判による判決によって行われる銃殺刑がある。現在では通常の刑法による刑事罰として銃殺刑を採用している国は非常に少なく、一部の軍国主義国家のみである。
銃殺刑は軍法違反者への最高刑罰であり、銃殺刑は軍人に対する最も一般的な死刑である、銃殺刑になった軍人は戦死とは扱われず給料も支払われず遺族への年金も支給されない、また戦死者が埋葬される国営墓地などにも入れない。旧日本軍においては銃殺刑になった軍人は靖国神社に祀られなかった。もっとも特に軍人を辱めんとする時は、銃殺刑の替わりに絞首刑が用いられた。連合国は戦犯を絞首刑に処し、「何故、銃殺の名誉を与えないのか」などと批判された。またヒトラーも暗殺計画に関わった軍人を絞首刑などに処している。
軍法による銃殺刑は自国の軍人だけでなくゲリラ活動を行った者などに対しても行われる。ゲリラや、占領地で反抗的な行動をした(と事実の如何に関らず占領地の軍が判断した場合も含む)住民に対して見せしめとして公開処刑で執行される場合もあるが、このような行為は国際条約違反であり、条約批准国の軍人が行えば軍法会議によって重い刑罰を科せられ、銃殺刑になる場合もある。また、条約を批准していない国の軍人が行った場合でも交戦国が条約批准国だった場合には相手国の軍法会議によって銃殺刑にされる場合がある。
また、中国や北朝鮮などの軍隊では軍隊が司法警察権と司法裁判権を持っている場合に軍隊が逮捕し軍法会議によって死刑判決が出た(逮捕、裁判、刑執行を全て軍隊が行ってしまう)場合に銃殺刑を用いており、銃殺刑においてしばしば公開処刑としていることが多く、国家権力が犯罪抑止の一環として行うケースも見られる。 このほか、ナチスドイツにおいては、処刑方法としてギロチン以外に銃殺刑や絞首刑が行われていた(ナチス政権下では銃殺刑よりも絞首刑のほうが残酷で酷い刑罰との考え方があったため絞首刑になると聞いて拳銃自殺や服毒自殺した幹部がいる) スターリン時代の粛清においても銃殺刑が用いられており、恐怖政治の象徴として理解される側面もある。
[編集] 銃殺によって処刑された人物
- ベニート・ムッソリーニ - イタリア元首相。第二次世界大戦でのイタリア独裁者。大戦後、愛人と共に銃殺された。
- ニコラエ・チャウシェスク - ルーマニアの元大統領で独裁者。
- 尹奉吉 - 朝鮮の独立運動家。1932年天長節の日、上海虹口公園の祝賀記念式典で爆弾テロを行う。