1983年ウィンブルドン選手権
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1983年 ウィンブルドン選手権(The Championships, Wimbledon 1983)は、イギリス・ロンドン郊外にある「オールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケークラブ」にて、1983年6月20日から7月3日にかけて開催された。
目次 |
[編集] 大会の流れ
- この年から、女子シングルスも「128名」の選手による7回戦制のトーナメントになり、こうして現在のような競技システムが確立された。前年までの女子シングルスは「96名」の選手による7回戦制のトーナメントで、シード選手16名を含む32名の上位選手は「1回戦不戦勝」(抽選表では“Bye”と表示)があったが、1983年からは「1回戦不戦勝」が廃止され、すべての選手が1回戦からプレーするようになった。(男子シングルスは128名の選手による7回戦制で行われてきた。)
[編集] シード選手
[編集] 男子シングルス
アメリカ合衆国 ジミー・コナーズ (4回戦)
アメリカ合衆国 ジョン・マッケンロー (優勝、2年ぶり2度目)
チェコスロバキア イワン・レンドル (ベスト4)
アルゼンチン ギレルモ・ビラス (1回戦)
スウェーデン マッツ・ビランデル (3回戦)
- (試合開始前に棄権)
アルゼンチン ホセ・ルイス・クラーク (1回戦)
アメリカ合衆国 ビタス・ゲルレイティス (2回戦)
アメリカ合衆国 スティーブ・デントン (1回戦)
- (試合開始前に棄権)
南アフリカ共和国 ヨハン・クリーク (3回戦)
南アフリカ共和国 ケビン・カレン (ベスト4)
アメリカ合衆国 ブライアン・ゴットフリート (4回戦)
アメリカ合衆国 ビル・スカンロン (4回戦)
アメリカ合衆国 ハンク・プフィスター (2回戦)
アメリカ合衆国 ティム・メイヨット (ベスト8)
[編集] 女子シングルス
アメリカ合衆国 マルチナ・ナブラチロワ (優勝、2年連続4度目)
アメリカ合衆国 クリス・エバート・ロイド (3回戦)
アメリカ合衆国 アンドレア・イエガー (準優勝)
アメリカ合衆国 トレーシー・オースチン (試合開始前に棄権)
アメリカ合衆国 パム・シュライバー (2回戦)
西ドイツ ベッティーナ・バンジ (1回戦)
オーストラリア ウェンディ・ターンブル (4回戦)
チェコスロバキア ハナ・マンドリコワ (4回戦)
西ドイツ シルビア・ハニカ (3回戦)
アメリカ合衆国 ビリー・ジーン・キング (ベスト4)
アメリカ合衆国 バーバラ・ポッター (ベスト8)
ルーマニア バージニア・ルジッチ (4回戦)
イギリス ジョー・デュリー (3回戦)
ハンガリー アンドレア・テメシュバリ (3回戦)
アメリカ合衆国 キャシー・リナルディ (4回戦)
西ドイツ クラウディア・コーデ・キルシュ (4回戦)
[編集] 大会経過
[編集] 男子シングルス
準々決勝
ケビン・カレン vs.
ティム・メイヨット 4-6, 7-6, 6-2, 7-6
クリス・ルイス vs.
メル・パーセル 6-7, 6-0, 6-4, 7-6
イワン・レンドル vs.
ロスコー・タナー 7-5, 7-6, 6-3
ジョン・マッケンロー vs.
サンディ・マイヤー 6-3, 7-5, 6-0
準決勝
クリス・ルイス vs.
ケビン・カレン 6-7, 6-4, 7-6, 6-7, 8-6
ジョン・マッケンロー vs.
イワン・レンドル 7-6, 6-4, 6-4
[編集] 女子シングルス
準々決勝
マルチナ・ナブラチロワ vs.
ジェニファー・ムンデル 6-3, 6-1
イボンヌ・フェルマーク vs.
バージニア・ウェード 6-3, 2-6, 6-2
アンドレア・イエガー vs.
バーバラ・ポッター 6-4, 6-1
ビリー・ジーン・キング vs.
キャシー・ジョーダン 7-5, 6-4
準決勝
マルチナ・ナブラチロワ vs.
イボンヌ・フェルマーク 6-1, 6-1
アンドレア・イエガー vs.
ビリー・ジーン・キング 6-1, 6-1
[編集] 決勝戦の結果
- 男子シングルス:
ジョン・マッケンロー vs.
クリス・ルイス 6-2, 6-2, 6-2
- 女子シングルス:
マルチナ・ナブラチロワ vs.
アンドレア・イエガー 6-0, 6-3
- 男子ダブルス:
ジョン・マッケンロー&
ピーター・フレミング vs.
トム・ガリクソン&
ティム・ガリクソン 6-4, 6-3, 6-4
- 女子ダブルス:
マルチナ・ナブラチロワ&
パム・シュライバー vs.
ロージー・カザルス&
ウェンディ・ターンブル 6-2, 6-2
- 混合ダブルス:
ジョン・ロイド&
ウェンディ・ターンブル vs.
スティーブ・デントン&
ビリー・ジーン・キング 6-7, 7-6, 7-5
[編集] みどころ
- 1961年からウィンブルドン選手権の歴史を築いてきたビリー・ジーン・キング夫人が、この年を最後に第一線から退いた。最後の女子シングルスでは第10シードとしてアンドレア・イエガーとの準決勝まで進み、混合ダブルスでスティーブ・デントンとペアを組んで準優勝した。キング夫人がウィンブルドンで獲得したタイトルは、女子シングルス6勝+女子ダブルス10勝+混合ダブルス4勝=総計20勝(歴代1位記録)になった。
- 男子シングルス準優勝者のクリス・ルイスは、ニュージーランドのテニス選手としてアンソニー・ワイルディング(1883年 - 1915年)となるウィンブルドン優勝のチャンスを逃した。女子シングルス準優勝者のアンドレア・イエガーは、1982年全仏オープンに続く2度目の4大大会準優勝になった。
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