F-ZERO GX
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ジャンル | レースゲーム |
対応機種 | ゲームキューブ |
開発元 | アミューズメントビジョン |
発売元 | 任天堂 |
人数 | 1~4人 |
メディア | 8cm光ディスク |
発売日 | 2003年7月25日(日本) 2003年8月29日(アメリカ) 2003年10月31日(ヨーロッパ) |
対象年齢 | CERO:全年齢(日本) ESRB:T(アメリカ) PEGI:3+(ヨーロッパ) |
『F-ZERO GX』(エフゼロ ジーエックス)は2003年7月25日に任天堂から発売されたニンテンドーゲームキューブ用レースゲーム。F-ZEROの第4作目。
F-ZERO GXは前作F-ZERO Xの翌年に開催された大会で、前回大会はキャプテンファルコンが優勝したものとされている。ルールやプレイ感覚はF-ZERO Xを踏襲している。しかし、前作に比べると、ループやツイストが増え、よりアクロバチックなコース設計がされている一方、前作には比較的易しいコースからあったパイプやシリンダー等は減少した。また、スライドやドリフトなどを利用したコーナリングテクニックを多用するようになり、これによりアクション性よりも純粋なレースゲームとしてのゲーム性や疾走感が増した傾向にあると言える。同時期に発売されたアーケードゲーム「F-ZERO AX」とメモリーカードを介して連動し、マシンやオリジナルマシンのパーツの追加やAXで使用できるマシンの追加が可能。
1回のグランプリにおけるコース数は減ったが、隠し要素で登場するAX CUPも含めると合計のコース数は増えている。その他に、キャプテンファルコンの視点でオリジナルのシナリオをプレイするストーリーモードが追加された。
今作は、セガとのコラボレーションによって生まれた作品であり、名越稔洋率いる開発チームが開発を担当している。作品評価は、ファンの間でも概ね良好で、この点は、同時期にナムコとのコラボレーションによって生まれたスターフォックスアサルトとは一線を画している。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] グランプリのルール
- 使用可能なマシンは4台(他に26台がショップの項目として存在する。その他、AXとの連動、或いはストーリーモードの進行に応じてショップにマシンが入荷し、最終的に41台に増える)、およびオリジナルマシン(後述)。相手マシン29台(自分が選んだパイロットのマシンを除く。)との5コース3周勝負。2レース目以降は前レースの下位が前になるようにスタート位置が設定される。
- 3周完走者はその順位に応じてポイントが与えられる。この合計得点で総合順位が決定される。
- ブーストは2周目以降、エネルギーを一定量消費して使用する。エネルギーの残りがある限り何回でも使用可能。
- アタックをかけて敵マシンを5台破壊するとスペアマシンが1台追加される。なお、1台破壊するごとに若干エネルギーが回復する。
- 路外転落、クラッシュ時はスペアマシン(初期状態で5台(NOVICEランクの場合。STANDARD/EXPERT/MASTERはそれぞれ4/3/1台)、前述の条件で増加)を1台消費して再レース可能。
- 5レース完走すると総合順位とカップ及びクラスによってF-ZEROチケットが増加する。また、オリジナルマシンのパーツがショップに追加される場合もある。
[編集] オリジナルマシン
F-ZERO GXで新しく追加された特徴として、ボディ・コックピット・ブースターを自分で選んでマシンを作ることが出来るようになったことがある。
初期状態では選べるパーツはそれぞれ1種類だけだが、グランプリのクリア状況により最高10種類の選択肢となる(なお、初期状態で各系統4つのパーツがショップに入荷している)。また、F-ZERO AXとの連動、或いはストーリーモードの進行に応じて各10種類のパーツが追加される。その他にイベントで配布されたりしたパーツが各系統5種類あり、最終的に各系統25のパーツから選択することができる。各パーツには重量と性能評価値が設定されており(基本的に高性能なパーツほど重い)、上は3000kgオーバーのモンスターマシンから下は600kg台の超軽量マシンまで、15000以上(後述するパイロット選択も加えると64万以上)の膨大なバリエーションから1つを選んで使用することができる。
ボディおよびコックピットのパーツにはそれぞれ裏の名前が設定されており、ブースターにはマシン名に関する法則(ボディとコックピットの名前のうちどちらを先にするか、それぞれ表の名前を使うか裏の名前を使うか、および最後に付く記号)が設定されている。ただし一部の組み合わせについては専用の名前が設定されている。
マシンを作る際にパイロットも選択することになるが、これは使用可能なマシンのパイロットから選択できる。ちなみに、オリジナルマシンでグランプリをプレイする場合、対戦相手となるCPUにプレイヤーが乗るパイロットのマシンが出現しない。
また、マシンを作る際にゲーム内にあるエンブレムエディタで描いたエンブレムを貼ることや、パーツ単位での色の変更も可能である(エンブレムについては通常のマシンに貼ることも可能)。
作成されたマシンはメモリーカード上にガレージデータとして保存され、F-ZERO AXで使用することも可能。1枚のカードに4台のマシンを保存できる。
[編集] ストーリーモード
本作ではキャプテンファルコンの視点で全9話のシナリオをクリアしていくストーリーモードが追加された。
初期状態ではストーリーモードのメニューにあるのはプロローグのムービーだけだが、これを見る事で第1話が追加され、クリアするとショップに第2話が入荷する。このように、各話のミッションをクリアする事で入荷する次の話を購入する事を繰り返しながら話を進めていく。最終話である9話をクリアすれば終了で、このときにマシンが1台ショップに追加される。難易度は恐ろしく高く、生半可な技術では全く歯が立たない。
また、クリアするとそのクリアしたミッションの1ランク上の難易度が解禁され、これをクリアした場合にはF-ZERO AXの要素の一部が解禁される。
- HARD - オリジナルマシンのパーツが1セットショップに入荷する。また、全9話のHARDランクをクリアするとマシンが1台入荷する。
- 豆知識:オリジナルマシンパーツは10セットあるが、ストーリーモードでは9セットしか獲得できない。残る1セットはグランプリのDIAMOND CUPをEXPERTで優勝することで入荷する。
- VERY HARD - F-ZERO AXのマシンが入荷する(先述の全話HARDクリアの特典を除く9台が各話に割り当てられている)。
[編集] コース一覧
グランプリのカップはデフォルトではルビー・サファイア・エメラルドの3つだが、条件を満たすとダイヤモンドカップやAXカップが出現する。
[編集] ルビーカップ
- ミュートシティー - ツイストロード
- 非常に簡単なコース。コース幅が非常に広いため、ライン取り次第でタイムが大幅に変わる。
- ベガスパレス - スプリットオーバル
- ほぼ直線のコース。スピードを出しすぎると、途中でコースアウトすることもある。
- サンドオーシャン - サーフェススライド
- 緩やかなカーブが多いコース。コース幅は広いので、アウト側に長されると大幅なタイムロスになる。
- ライトニング - ループクロス
- 名前の通り、ループが多いので、前が見にくい。長い直線があるが、スピードを出し過ぎるとコースアウトする箇所がある。
- エアロポリス - マルチプレックス
- 様々な仕掛けが登場するコース。
[編集] サファイアカップ
- ビッグブルー - ドリフトハイウェイ
- 名前の通り、ドリフトを多用する。
- ポートタウン - エアロダイブ
- 長い直線があるが、細かく途切れており、小さなジャンプを繰り返す。大ジャンプする箇所もある。
- グリーンプラント - メビウスリング
- コースの両面を走る、オーバルコース。起伏が激しいので、バランスを崩しやすい。
- ポートタウン - ロングパイプ
- パイプ内を走るコース。中にファンのような物があり、ぶつかると、大幅なタイムロスとなる。
- ミュートシティー - シリアルギャップ
- ジャンプする箇所が多いコース。
[編集] エメラルドカップ
- ファイヤーフィールド - シリンダーノット
- シリンダー状のコースを走る。コースの全長は長め。
- グリーンプラント - インターセクション
- 長い直線とパイプ状のコースを持つ。
- ベガスパレス - ダブルブランチ
- ダッシュプレートの多いコース。コースが何度か左右に分岐する。
- ライトニング - ハーフパイプ
- パイプを半分に切ったようなコース。かなり落ちやすい。
- ビッグブルー - オーディール
- ジャンプする箇所が非常に多い、テクニカルコース。
[編集] ダイヤモンドカップ
- コスモターミナル - トライデント
- コースが3つに分岐する。殆ど直線だけで構成されているが、柵が無く、コース幅が非常に狭い。
- サンドオーシャン - ラテラルシフト
- シケインが多く、とても落ちやすい。
- ファイヤーフィールド - アンデュレーション
- コースが上下にうねっている。
- エアロポリス - ドラゴンスロープ
- 大きなジャンプをする部分が連続して続く。
- ファントムロード - スリムラインスリット
- コース幅が非常に狭いコース。壁にぶつかりやすい。
[編集] AXカップ
一定条件を満たすとタイムアタックや対戦に出現する「ミュートシティー - ソニックオーバル」もグループとしてはここに属する。
- エアロポリス - スクリュードライブ
- 非常に短いコース。ブーストを連発する。
- アウタースペース - メテオストリーム
- パイプのようなコース。パイプ内にはスリップゾーンがあり、バランスを崩しやすい。
- ポートタウン - シリンダーウェーブ
- シリンダー状のコース。空中でゴールする。
- ライトニング - サンダーロード
- 非常に長いテクニカルコース。
- グリーンプラント - スパイラル
- 非常に長いコース。3週するのに4分ぐらいかかる。
[編集] 外部リンク
|
|
---|---|
本編 | F-ZERO - X - GX |
外伝 | F-ZERO AX - for GBA |
メディアミックス | ファルコン伝説 - CLIMAX |
関連項目 | 登場人物 - G-ディフューザーシステム |