アベノ橋魔法☆商店街
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『アベノ橋魔法☆商店街』(あべのばし まほう☆しょうてんがい)は原作、企画をGAINAXが行ったアニメ作品。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
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[編集] 概要
2002年4月よりCS放送キッズステーション等で放送。全13話。 再放送も行われた。
サンテレビ・KBS京都ではUHFアニメとしては珍しく朝に放送していた。 サンテレビでは2003年1月30日 - 2月20日に朝のアニメ再放送枠でも放送していた(この枠で最近本放送があった作品が再放送されるのは異例である)。
ラジオ大阪、ラジオ日本などで、『ラジオアベノ橋魔法☆商店街』も放送。
漫画作品は、月刊アフタヌーンにて鶴田謙二が、月刊マガジンZにて出口竜正が連載。
[編集] 内容
夏休みのある日、大阪の下町、アベノ橋商店街に住むサッシと幼馴染のあるみ。 昔ながらの商店街は再開発で立退きの憂き目にあっており、風呂屋を営んでいたサッシの家も取り壊された。あるみ一家も北海道に引越しを考えてると聞き、愕然のサッシ。しかし頑固に反対するあるみの祖父。 そんな中、二人はお互いの店に商店街の四方を護る四神獣が奉られていることを知る。 だがあるみの店のシンボルであり四神獣の最後の1つであった「ペリカン」が事故で壊れてしまう。いよいよ立ち退きが決まったその夜、奇怪な出来事が起こりはじめた。空を飛ぶドラゴン・・・そして、神社で体操していた人たちがキノコに・・・ 必死で逃げるサッシとあるみ。 だが、逃げる途中、街は崩れて行き、目の前には大きなお城がたっていた。
[編集] スタッフ
- 企画・原作:GAINAX
- 原案・監督:山賀博之
- シリーズ演出:小島正幸
- ストーリー構成・脚本:あかほりさとる・山賀博之
- 脚本:花田十輝
- 大阪弁/コメディリライト:田中哲弥
- キャラクター原案:鶴田謙二
- アニメーションキャラクター・作画監督:平松禎史
- 設定デザイン:きむらひでふみ
- 美術設定・美術監督:加藤浩
- 音楽:鷺巣詩郎
- 音響監督:たなかかずや
- アニメーション制作:マッドハウス・GAINAX
[編集] キャスト
- 今宮聖志(サッシ) 声・サエキトモ
- 朝比奈あるみ 声・松岡由貴
- ムネムネ 声・久川綾
- ユータス 声・小山力也
- 雅ジイ 声・青野武
- パパン 声・藤原啓治
- 朝比奈文子 声・金月真美
- 今宮太郎 声・渡部猛
- 今宮新・アバンナレーション 声・龍田直樹
- 今宮満代 声・氷上恭子
- 今宮沙也香・小鬼 声・岡村明美
- アキ姉 声・石井康嗣
- 幸平さん 声・小西克幸
[編集] オープニング・エンディング
[編集] 放送リスト
- 2002.04.04 第一話 不思議!アベノ橋☆商店街
- 2002.04.11 第二話 冒険!アベノ橋☆剣と魔法商店街
- 2002.04.18 第三話 合体!アベノ橋☆大銀河商店街
- 2002.04.25 第四話 燃えよ!アベノ橋☆香港格闘商店街
- 2002.05.02 第五話 絶滅!アベノ橋☆古代恐竜商店街
- 2002.05.09 第六話 夜霧の!アベノ橋☆ハードボイルド商店街
- 2002.05.16 第七話 回想!魔法商店街☆誕生
- 2002.05.23 第八話 ときめけ!アベノ橋☆学園商店街
- 2002.05.30 第九話 泣くよ!うぐいす☆平安京
- 2002.06.06 第十話 ぽわぽわ/アベノ橋☆メルヘン商店街
- 2002.06.13 第十一話 決断!!アベノ橋☆戦場商店街
- 2002.06.20 第十二話 大逆転!?アベノ橋☆ハリウッド商店街
- 2002.06.27 最終話 甦れ!まぼろしの陰陽師☆
[編集] パロディ一覧
上記の「内容」に見られる通り、一応のストーリー・設定は存在するのだが、それは1話・7話・9話・最終話で見られるくらいで、他の話数はもっぱら各ジャンルのパロディによるドタバタ劇で一貫している。それらの内容は各タイトルで想像できるが、特に第3話は内容・作画・演出・数共に突き抜けており、パロディ作品が増え寛容になった現在においても伝説となっている。
- 第一話
- マタンゴ:人間がキノコに変化するという描写が酷似している。ただし、意図したものか偶然かは定かではない。
- 第二話
- ドラゴンクエスト:「死んでしまうとは何事だ」のセリフをはじめ本作から数多くのネタが使われている。
- 第三話
- ウルトラマン:商店街の全景はウルトラマン、或いは太陽の塔がモデル。
- 2001年宇宙の旅:サッシがモノリスを手にし、猿人と化し道具を使う。サブタイトルのバックでツァラトゥストラはかく語りきを髣髴とさせるフレーズが流れる。
- ロボットアニメ:後半のロボット戦闘シーンでは(作画等の演出を含め)歴代ロボットアニメの「お約束」が多用されている。
- 宇宙戦艦ヤマト:宇宙海賊が乗る船が松本零士の描く宇宙船風。また、ドラゴン型ロボットが「波動砲」を使う
- 新世紀エヴァンゲリオン:鬼に取り付かれたムネムネの体に血管のようなものが浮き上がる。また、ロボットの変形シーンではエヴァと同じBGMを使用。
- スター・ウォーズ:宇宙海賊達の乗るドラゴン型ロボット内部へ突撃するシーンがエピソード6のデススター破壊シーンに酷似。また、スターウォーズのテーマに似たBGMが劇中で流れる。この音楽は、最終話でも使用される。
- 第四話
- 死亡遊戯:この回の一連の流れはこれのパロディ。「強くなったような気がする服」は言うまでも無くブルース・リー。格闘大会後半ではサッシがブルース・リーのような顔になるシーンがある。
- 巨人の星:大リーグボール養成ギブスらしきものと、ちゃぶ台投げ。
- 北斗の拳:師範代の特訓でサッシが本作主人公ケンシロウのような容姿になり、「北斗百裂拳」らしき技を使用する。
- ドラえもん:ユータスが「強くなったような気がする服」を出す時ドラえもんの物真似をする。
- セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん:「今日の所はこれくらいにしといて…や…る」→いい加減な作画で倒れる
- ドランクモンキー 酔拳サッシが「酔拳」を使う
- 機動戦士ガンダム:「ええい、○○は化け物か!?」「○○差が戦力の決定的な差でないことを教えてやる!」「なんということだ、あの○○は戦艦並のビーム砲を持っているのか!」
- ドラゴンボール:金の爪(パパン)との対決時、サッシが「かめはめ波」を放つ。
- サザエさん:次回予告でのセリフ「さて来週の…は」「ふんがっふっふ」
- 第五話
- ギャートルズ:背景等の作画や世界観がこれのパロディとなっている。
- 帰ってきたウルトラマン:本作に登場する怪獣ツインテールが恐竜の中にさり気なく混じっている。
- 第六話
- ゴルゴ13:本作主人公の名前をもじった、伝説の殺し屋ルゴルゴ(パパン)が登場する。
- 第七話
- 第八話
- 第九話
- ルパン三世:あるみが見ているテレビに幸平さんらしき人物が「あばよ~とっつぁ~ん」と言いながら逃げているシーンが映っている。
- 新世紀エヴァンゲリオン:次回予告がエヴァンゲリオンのそれに似ている。BGMは同じ物を使用。
- 第十話
- 第十一話
- 天才バカボン:沙也香がピストルを乱射する動きが本官さんに似ている。
- マリリン・モンロー:慰問のヘリから登場するアキ姉の服装・ポーズが有名な写真と同じ。左肩には「モンロー」と書かれている。
- パットン大戦車軍団:パパンが言おうとしてサッシに先をこされたギャグ。「あるみの胸にパットを入れて、これが本当のパット戦車軍団」
- 黄金バット:上に同じ。「このパット金色なんやぞ」「ああ黄金パット」
- パールハーバー:パールハーバーをもじった理髪店「パァルバァバァ」が登場する。
- トラ・トラ・トラ!:パァルバァバァ奇襲攻撃の際、サッシが「トラ・トラ・トラ屋の…」と言う発言をする。
- チョコエッグ:「某社と某社の喧嘩別れで幻となった、チョコタマゴ第二段のシークレット動物、犬神様の後期バージョン」が登場する。
- 戦艦大和:劇中に通天閣を司令室とした「戦艦大和川」が登場する。ちなみに大和川は大阪府・奈良県に実在。
- 吉本漫才:「パット戦車軍団」から「やっめんか~」までの流れ、戦艦大和川との通信時のギャグは主に吉本新喜劇がモデル。「朝比奈あるみ・とおる」は「酒井くにお・とおる」のもじりか。
- 「君は人の為に死ねるか?」:戦艦大和川への突撃時のムネムネのセリフ。杉良太郎の歌。
- 第十二話
- 遊星からの物体X:あるみの母文子が、本作に登場する「物体X」のような怪物になっている。
- メタルギアソリッド:雅ジイが、劇中で2回キャンベル大佐のようなセリフを言う。ちなみにどちらも演じているのは青野武。
- ハロウィン:パパンが本作に登場する殺人鬼ブギーマンの格好をしている。
- ロボコップ:アキ姉がロボコップの格好をして現れる。
- ツイスター:サッシ達のいる高層ビルにジョーズを連れて大竜巻が来る。パパンは「ツイスター」とそのまま言った。
- ジョーズ:大竜巻に乗って大鮫がやって来る。上に同じく、パパンが「ジョーズ」とそのまま言っていた。
- タイタニック:ジョーズが激突して爆発し、傾いた高層ビルでの一連のシーンがタイタニックのパロディになっている。
- エアフォース・ワン:ビルから落下したサッシとあるみがそのまま乗った飛行機がテロリストにハイジャックされる。ムネムネは「エアフォース・ワン」とそのまま言っていた。
- バック・トゥ・ザ・フューチャー:デロリアンらしきものに乗った雅ジイや、「今夜午後10時4分に時計塔に雷が…」のセリフが登場する。
- ウルトラマン:青野武が着ぐるみに入り、声も演じた宇宙人「ザラブ星人」のとあるセリフを雅ジイが翻訳機片手にそっくりそのまま喋るシーンがある。ちなみに、グリルペリカンがいつの間にか高層ビルの最上階に変わってしまいあるみが驚くシーンに、その宇宙人の顔が一瞬映っている。
- スペクトルマン:飛行機から落下したサッシが、遊星「ネヴィラ71」に変身許可を要請し、スペクトルマンに変身するシーンがある。また、変身時の音はウルトラマンのものに似ている。
- 最終話
- ドラえもん:サッシの父親、新が子供の頃、机の引き出しからユータスが出てきたという話から。また、子供の頃の新がのび太に似ている。
- 新世紀エヴァンゲリオン:回想と写真(または写実的なイラストや動画)をバックに会話するシーンはエヴァの精神描写、白い世界での落書きはテレビ版最終話、地球をバックに水に浮かぶサッシは劇場版「まごころを、君に」の終盤を髣髴とさせる。しかしこの回にはエヴァの監督である庵野秀明が参加しており、「似た演出」或いはオマージュであると言える。
[編集] ラジオ番組
ガイナックスがスポンサーとなり、ラジオ大阪とアール・エフ・ラジオ日本で『ラジオアベノ橋魔法☆商店街』と題して2002年10月から2005年3月まで放送された。
まず2002年10月、ラジオ大阪で放送を開始。収録自体は東京で行われたが、ラジオ大阪のイベント絡みの時はラジオ大阪本社から生放送を行った。また、2003年の元旦未明にはスカイランドいこまで公開録音による年越しイベントを行った。
パーソナリティであるサエキと松岡の絶妙なトークが好評で、後にラジオ日本でもネットを開始した。アニメ関連番組としては珍しくアニメの放送終了後も3年近くにわたって放送されたが、サエキが病気療養に専念するため2005年2月限りで降板したことから、同年3月に惜しまれつつ終止符を打った。
[編集] 関連項目
- 大阪阿部野橋駅
- 大阪近鉄バファローズ(サッシはいつもバファローズのユニフォームを着ている)
[編集] 外部リンク
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