カンタス航空
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カンタス航空 | ||
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IATA QF |
ICAO QFA |
コールサイン Qantas |
設立日 | 1920年 | |
ハブ空港 | キングスフォード・スミス国際空港 メルボルン空港 シンガポール・チャンギ国際空港 |
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焦点都市 / 準ハブ空港 |
パース空港 ブリスベン空港 アデレード国際空港 香港国際空港 |
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マイレージサービス | Frequent Flyer | |
会員ラウンジ | Qantas Club | |
同盟 | ワンワールド | |
保有機材数 | 201機 (2005年9月) | |
目的地 | 145都市 (39カ国) | |
親会社 | Qantas Airways Limited | |
本拠地 | オーストラリア連邦ニューサウスウェールズ州シドニー | |
代表者 | Geoff Dixon (CEO) Margaret Jackson (会長) |
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ウエブ: http://www.qantas.com.au/international/jp/ |
カンタス航空(—こうくう、Qantas Airways Limited (Qantas: Queensland and Northern Territory Aerial Services))はオーストラリアおよび南半球最大手の航空会社。オーストラリアでは最古の航空会社であり、世界でも2番目に古い航空会社である。また、英語圏では最も古い航空会社である。
当初は "Queensland and Northern Territory Aerial Services Limited" という社名であったが、すぐに略号である Qantas が使用されるようになり、正式な社名として採用された。
世界で初めてビジネスクラスを導入。
オーストラリアは地理的上、北半球の欧米諸国から遠く離れているため長距離便が多く、カンタス航空では(経由地での交代や機内に専用休憩室もあるものの)昔から伝統的に客室乗務員に体力のある男性も多く採用している。
また、長距離用機材関連でボーイング社との結びつきも強い。
目次 |
[編集] コードデーター
- IATA航空会社コード:QF
- ICAO航空会社コード:QFA
- コールサイン:Qantas
QFは QANTAS Flightの略である。
[編集] 歴史
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カンタス航空は1920年11月16日にクィーンズランド州で設立された;Queensland and Northern Territorial Aerial Services Limited。ここはクィーンズランド州西部内で路線末端とつながっている、オーストラリア政府によって補助された航空郵便サービスを運行していた。1934年に QANTAS Limited 及び Britain's Imperial Airways (ブリティッシュエアウェイズの前身) は新会社 Qantas Empire Airways Limited となった。それぞれの出資社は独立仲裁者の2%の株を除く、49%ずつの株を保有していた。
Qantas Empire Airways はイギリス連邦の航空機 deHavilland DH-86 を使用してブリスベン~シンガポール間の運航を開始した。Imperial Airways はロンドンを通して残りのサービスを運行していた。1938年にこの路線は小型 S.23 Empire 水上飛行艇を使用しての水上飛行サービスに置き換えられた。シドニーからサウサンプトンへのサービスは乗客がホテルに1日宿泊すると共に、9日間かかった。QEA 機材の多くは1939年及び1945年の間戦争のためにオーストラリア政府によって徴用され、それらの航空機の多くは飛行中に失っている。QEA は1943年 〜 1944年にオーストラリア連邦西オーストラリア州パース及びセイロン (現スリランカ) 間の水上飛行艇による直航便を運行していた。飛行は完全に無無線で運行され24時間以上かかった。
第二次世界大戦後 QEA Limited は極度の財務的窮乏に陥り、 Ben Chifley 首相によって率いたオーストラリア労働党政権によって接収された。ここは株式の100%を保有する政府と共に非上場の公営企業として存続した。1967年にここの名称は Qantas Airways Limited に改名された。その後の保守政権はこの合意を継続した。
第2次世界大戦後ただちにカンタスはBritish Overseas Airways Corporation (BOAC) と共同でシドニー~ロンドン間で Avro Lancastrian 航空機で運行を始めた。1948年にこの航空会社は ロッキード L.049 コンスティレーションの引き渡しを受けた。このネットワークはカンタスが British Commonwealth Pacific Airlines (BCPA) の運行を引き受けたとき1954年に太平洋を越えて拡張された。
1960年代にカンタスはオーストラリアからアジア及び中東経由、アメリカ並びにメキシコ経由でロンドンへの世界一周路線を運行した。それらの路線の多くは1970年代以降にワイドボディ航空機が導入された後の航空会社の不振で廃止された。カンタスはKeating 労働政権によって1995年に民営化された。
中華人民共和国に路線を持つことから、カンタス本体では中華民国(台湾)に運航ができなかった。そこで1990年にカンタスは台湾への路線を運行するw:Australia Asia Airlinesを設立した。欧州のように別会社を装って運航するのではなく、日本アジア航空と同様の別会社であった。いくつかのボーイング747SP及び767航空機はカンタスから移籍した。垂直尾翼のデザインは赤色の地に2つのAをシンボライズしたリボンが描かれていた。しかし、同社は1996年に運行を中止した。
1993年にAustralian Airlinesを吸収合併して以来、ここはすべてのオーストラリアの州都間、同じく多くの地域都市及び町の定期便を拡張した。ここはオーストラリアから及びへの多くの国際路線も運行している。
2001年には、完全出資子会社であるオーストラリア航空を設立し、2004年には、完全出資子会社である格安国内線航空会社ジェットスターを設立した。また、カンタスはカンタスとジェットスターの2つにブランドを統合する。これに伴って、2006年4月、子会社のオーストラリア航空の事業の廃止を発表した。
2003年にはニュージーランド航空を傘下に収める事を発表していたが、公正取引委員会により「反競争的で国民の利益に反する」として不認可となった。また、2006年4月にはニュージーランド航空とトランス・タスマンルートと呼ばれるオーストラリア・ニュージーランド間のフライトに関しての包括提携を発表した。しかし先の公正取引委員会の決定がある故、実現には不透明な要素も残る。
[編集] 事故及び故障
事業開始以来無事故であるとされている。しかし会社の公式な説明ではジェット機を墜落させたことがないということであり、ジェット時代になる前にはカンタスも死傷者を含む事故を起こしている。例えば、1951年7月16日にはQantas deHavilland Drover VH-EBQがエンジンの故障によりニューギニアに墜落し、7名の乗客全員と搭乗員が死亡している。
また、2005年8月20日には成田発パース行き70便(A330)が和歌山県串本沖約900kmの地点を飛行中、貨物室の出火警告灯が作動したために引き返し、関西国際空港に緊急着陸した。原因は機器の誤作動とみられ、消火活動も行われなかった。乗客194人のうち9人が、脱出の際に重軽傷を負った。
[編集] 保有機材
カンタス航空の機材は以下の航空機で構成される (2005年12月現在):
- エアバスA330-201型機 4機
- エアバスA330-303型機 8機 (2機 発注中)
- ボーイング737-400型機 20機
- ボーイング737-476型機 19機及びボーイング737-4L7型機 1機で構成される
- ボーイング737-838型機 28機 (5機 発注中)
- ボーイング747-338型機 6機
- ボーイング747-400型機 30機
- ボーイング747-438型機 21機、ボーイング747-438ER型機 6機、ボーイング747-4H6型機 2機及びボーイング747-48E型機 1機で構成される
- ボーイング767-300ER型機 24機
- ボーイング767-338ER型機 17機及びボーイング767-336ER型機 7機で構成される
カンタスリンクの機材は以下の航空機で構成される (2005年10月現在):
- ボーイング717-200型機 4機 (5機 発注中)
- BAe 146型機 7機
- Dash 8型機 54機 (7機 発注中)
[編集] 日本路線
オーストラリア航空、ジェットスター航空運航便も含む
- 成田国際空港 - シドニー国際空港、ケアンズ国際空港、パース国際空港、メルボルン空港、ブリスベーン国際空港
- 関西国際空港 - シドニー国際空港、ケアンズ国際空港、ブリスベーン国際空港
- 中部国際空港 - ケアンズ国際空港
- 新千歳空港 - ケアンズ国際空港、メルボルン空港(冬季のみの季節運航)
[編集] 関連項目
- ジェットスター航空
- ジェットスター・アジア航空
- 操縦士 - 客室乗務員 - 整備士
- ジョン・トラヴォルタ - カンタス航空親善大使 往年のカンタス塗装の自家用ボーイング707を所有
[編集] 外部リンク
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