キャセイ・パシフィック航空
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キャセイ・パシフィック航空 | ||
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IATA CX |
ICAO CPA |
コールサイン Cathay |
設立日 | 1946年 | |
ハブ空港 | 香港国際空港 | |
マイレージサービス | Asia Miles, The Marco Polo Club | |
会員ラウンジ | First/ Business Class Lounge (香港国際空港内のウイング並びにピア) | |
同盟 | ワンワールド | |
保有機材数 | 95機 | |
目的地 | 92都市 | |
親会社 | スワイヤー・グループ (スワイヤー・パシフィック) | |
本拠地 | 香港 | |
代表者 | Philip Chen (CEO), Christopher Dale Pratt (会長) | |
ウエブ: http://www.cathaypacific.com/jp/ |
キャセイ・パシフィック航空( -こうくう、Cathay Pacific Airways, 國泰航空 HKSE:0293)は香港(中華人民共和国・香港特別行政区)を拠点とする航空会社の名称である。 2006年香港ドラゴン航空を買収した。
目次 |
[編集] コードデーター
- IATA航空会社コード:CX
- ICAO航空会社コード:CPA
- コールサイン:Cathay
[編集] 概要
香港国際空港(HKG:HongKong International Airport:香港國際機場)をベースとし、空港周辺には機材整備施設や本社機能、訓練施設などを持つキャセイシティ(Cathay City:國泰城)を形成している。イギリス系で香港の財閥『スワイヤー・グループ』(Swire Group)が40%の株式を保有しており、事実上スワイヤーのグループ企業である。また、世界的な航空会社の協定、ワンワールドに加盟している。
2006年6月9日、香港第二の航空会社香港ドラゴン航空(Dragon Air:港龍航空公司)を買収し、100%子会社とした。中国各地への路線網は、北京とアモイしかなかったが、買収により中国全土へのネットワークが形成される。
同時にキャセイパシフィック航空は中国国際航空へ20%を出資、戦略的に相互提携することを表明。だが、中国国際航空が2006年にスターアライアンスに加盟する事が正式に決まっているので、ワンワールドに加盟しているキャセイパシフィック航空とアライアンス同士ではライバルになる。今後のアライアンスの再編になる可能性が高くなっている。 航空投資会社の中航興業を中心に、キャセイパシフィック航空、香港ドラゴン航空、中国国際航空、マカオ航空、マカオ・アジア・エクスプレスのグループ化が予想される。
キャセイ・パシフィック航空の子会社には貨物専門の航空会社であるエア・ホンコン(Air Hong Kong:香港華民航空公司)がある。
マイレージプログラムとして、「アジアマイル」と上級組織にあたる「ザ・マルコポーロクラブ」の2種類がある。どちらもワンワールド加盟航空会社でマイルを獲得できる。数あるマイレージプログラムの中でも「ザ・マルコポーロクラブ」は他社のように年間で規定のマイルを貯めて入会できるというものではなく、入会金の支払により入会できる珍しいシステムを採用している(入会後は年間最低4セクター以上搭乗しないと会員資格を喪失する)。
[編集] 名称
社名にあるキャセイ(Cathay)とは、マルコ・ポーロによって有名になり、欧米の陸路貿易国を中心に使われていた中国の名称「カタイ」の英語訳で、英語では中国の旧称となっている。現地中国語名は國泰航空公司と表記されている。
[編集] 沿革
中華民国で航空運送業を営んでいたアメリカ人のロイ・ファレルとオーストラリア人のシドニー・カンツォが、上海から移り住んだ香港にて1946年9月24日に創立し、ダグラスDC-3でマニラ、バンコク、シンガポール、上海への旅客便の運行を始める。
日本へは1960年代にダグラスDC-6で大阪、福岡、名古屋へ乗り入れを開始し、その後ターボプロップ機のロッキード・エレクトラやジェット機のコンベア880で羽田空港にも乗り入れた。
1979年にはボーイング747-200型機の導入により、香港の宗主国(当時)の首都であるロンドンへの乗り入れを開始、初のヨーロッパ路線となる。その後1980年代にかけてパリやフランクフルト、アムステルダム、ローマをはじめニューヨーク、バンクーバーと言った北米路線、ブリスベン等のオーストラリア路線を開設し、世界的にネットワークを拡げていった。
[編集] 主な路線(就航都市)
香港を中心とし、世界85都市へ就航している。特にアジア、オセアニア路線が充実している。
[編集] アジア
- 日本 - 東京、札幌、名古屋(中部)、大阪(関西)、福岡
- 中華人民共和国 - 北京、厦門
- 台湾/中華民国 - 台北
- 韓国 - ソウル
- シンガポール - シンガポール
- タイ - バンコク
- マレーシア - クアラルンプール、ペナン
- フィリピン - マニラ、セブ
- インドネシア - ジャカルタ、スラバヤ、デンパサール
- ベトナム - ハノイ、ホーチミン
- インド - デリー、ムンバイ
- スリランカ - コロンボ
- パキスタン - カラチ
- アラブ首長国連邦 - ドバイ
- サウジアラビア - リヤド
- バーレーン - バーレーン
[編集] ヨーロッパ
[編集] 北アメリカ
- アメリカ合衆国 - ニューヨーク、サンフランシスコ、ロサンゼルス
- カナダ - トロント(アンカレッジ経由。ただし、アンカレッジではテクニカルランディングの扱いでの寄航のため、香港~アンカレッジ間、アンカレッジ~トロント間のみの利用はできない。)、バンクーバー
[編集] オセアニア
[編集] アフリカ
- 南アフリカ - ヨハネスブルグ
また、上記以外の都市へも他社とのコードシェアで就航している便もある。
[編集] サービス
キャセイ・パシフィック航空は、2005年、2006年と続けて2年連続でイギリスのスカイトラックス社のランキングで最高賞であるエアライン・オブ・ザ・イヤー賞を獲得するなど世界でもトップクラスのサービスで定評がある。
また同社の安全性は非常に高いことでも知られ、重大事故は1972年以降一件も起こしていない。最新鋭の技術を常に取り入れ、例えば機内エンターテイメントに関してはStudioCXと呼ばれるパーソナルテレビがかなり早い段階からエコノミークラスにも装備され、現在は殆どの運行便に全席標準装備されている。
[編集] その他
- BBC WORLDで放送している「アジア・ビジネスレポート」のスポンサーである。
- 12月下旬香港シャティン競馬場で行われる香港国際競走のスポンサーにもなっている。
- CIは、アメリカ合衆国の大手デザイン事務所ランドーアソシエイツの手によるものである。
[編集] 保有機材
航空機 | 機数 | 座席構成 | ノート |
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エアバス A330-300(330) | 20 | J44/Y267 (311) | 一部に新しい短中距離用ビジネスクラス |
エアバス A330-300(333) | 5 | F8/J32/Y211 (251) | 全機に新しい長距離用ビジネスクラス |
エアバス A340-300 (34C) | 5 | F8/J30/Y205 (243) | 全機に新しい長距離用ビジネスクラス |
エアバス A340-300 (34D) | 10 | J30/Y257 (287) | 全機に新しい長距離用ビジネスクラス |
エアバス A340-600(346) | 3 | F8/J60/Y218 (286) | 全機に新しい長距離用ビジネスクラス |
ボーイング 747-200F | 6 | - | |
ボーイング 747-400(744) | 15 | F12/J47/Y324 (383) | 全機に新しい長距離用ビジネスクラス |
ボーイング 747-400 Premium(74J) | 4 | F12/J65/Y268 (345) | 全機に新しい長距離用ビジネスクラス |
ボーイング 747-400F | 5 | - | |
ボーイング 777-200(777) | 5 | J45/Y291 (336) | |
ボーイング 777-300(773) | 11 | J59/Y326 (385) | 一部に新しい短中距離用ビジネスクラス |
使用される機体年齢は若いものが多く、最新鋭の機材を積極的に導入している。同社は最新鋭のB777-300ERも導入予定でA340-300と置き換えられる。カラーリングについては、エメラルドグリーンの背景に赤いストライプと、白い筆文字で翼をイメージしたブラッシュ・ストロークと呼ばれるロゴが入ったものになっており、これは機体にも描かれている。
[編集] 過去の使用機材
[編集] 関連項目
- 世界の空港
- 操縦士
- 客室乗務員
- 整備士
- ファーストクラス
- ビジネスクラス
- エコノミークラス
- 機内誌
- キャセイ・パシフィック航空機ハイジャック事件(1948年)
- キャセイ・パシフィック航空機撃墜事件(1954年)
- キャセイ・パシフィック航空700Z便爆破事件(1972年)
[編集] 外部リンク
- Cathay Pacific(英語版)
- キャセイ・パシフィック航空(日本語版)
- One World(英語版)
- Cathay Pacific Fleet Detail(英語版)
- Hong Kong International Airport
ワンワールド加盟航空会社 | ||
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