セマウル号
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
セマウル号 | |
---|---|
{{{picture-type}}} | |
{{{caption}}} | |
各種表記 | |
ハングル: | 새마을호 |
漢字: | 새마을號 |
平仮名: (日本語読み仮名): |
{{{hiragana}}} |
片仮名: (現地語読み仮名): |
セマウル=ホ |
ラテン文字転写: | {{{latin}}} |
英語: | Saemaeul |
セマウル号(セマウルごう)は韓国鉄道公社の列車。「セマウル」とは「新しい村」の意。朴正煕政権下のセマウル運動にちなむ。
目次 |
[編集] 概要
セマウル号の原型は1969年に登場した超特急「観光号」で、1974年の首都圏電鉄(現、広域電鉄)開業に合わせて現行名に改称した。だがセマウル運動を進めた朴正煕が暗殺された後の1980年、新政権によって名称が廃止され、名無しの「超特急」となった。1984年に名称復活。
韓国高速鉄道KTX以前の最優等列車で、一般客室でも日本の特急のグリーン車並である。主要幹線は網羅している。かつて最速列車はソウル~釜山を4時間10分で結び、途中停車駅も大田と東大邱駅だけであったが、KTXの開業で停車駅が増え(地方市郡の代表駅にも停車)、5時間ほどかかるようになった。車両はプッシュ・プル方式の気動車(PP動車)と機関車牽引の客車が使用されるが、車両はほぼ同一で内装も変わらない(ただしエンジンのある先頭と最後尾車両の客席は振動と騒音が大きく、長時間乗車には不向きである)。全列車が全席指定席で、2000年ごろから1両だけ自由席にしたが、短期間で廃止した。また、KTXの開業によって運行本数が大幅に削減された。
色は、旧型客車と9201系動車(下記)が白地に窓周りが青の帯、ステンレス客車は青帯に白のアクセントが入っていた。PP動車(下記)は先頭車の運転席からボンネットにかけてが赤、それ以外はステンレス客車と同じだったが、後に両者とも緑と黄色の帯に塗り替えられた。韓国鉄道の公社化に伴い、黄色・白・紺の帯に塗り替えられる予定。
[編集] 運行路線
列車は全てソウル特別市と地方を結ぶように設定している。龍山始発の列車もかつてソウル発着であったが、KTX開業と共に発着駅が分離された。清涼里発着の列車は全て客車列車で、ソウル・龍山発着列車は大部分が気動車である。
清涼里発着の列車は2006年11月1日をもって廃止された。
[編集] セマウル号の気動車
セマウル号に最初に登場した気動車は9201系ディーゼル動車(当初は201系)で、5両編成2本が1980年からソウル~全州の間で運行したが、数年で廃止された(車両はその後ムグンファ号に転用された)。
現在の気動車は全てプッシュ・プル気動車、略してPP動車あるいはDHCと呼んでいる。先頭車の半室が機関室(PMCと呼ぶ)の集中動力方式である。ただ、PP動車は力が弱く山岳路線に不向きだったため、勾配のきつい路線では大出力の機関車を利用した客車編成である。
[編集] 101系
101系は1987年から導入された。運行開始当初は211系。大宇重工業製で6両編成2本、5両編成2本の22両が製作された。先頭車101型と付随車301・501型が一般室、601型は特室と食堂が半室ずつで構成されている。5両編成2本は111系増備の際に6両編成化された。
[編集] 111・251系
111系(当初は231系)は1988年導入。101系に比べ出力を30パーセントアップした。大宇、現代精工、韓進重工業によって製造され、こちらは8両編成で、9両編成や2編成をつないだ16両編成も可能で、柔軟な運用に対応している。先頭車111型、付随車の301・501・521・571型が一般車、特室は611・681型、食堂車は801型である。
251系は1992年導入の8両全特室編成で、基本性能は111系と変わらない。先頭車251型、付随車の701・751・781は全て特室、食堂車は871型である。現在、全特室編成はなくなり、111と251は混用して運行している。なお、111・251系の合計は416両、101系を合わせて438両である。その後、踏切事故などで3両が失われ、代替として2001年に4両が新造されたが、再び事故で4両が失われた。
[編集] セマウル号の客車
かつての「観光号」車両は1963年以降に製造された優等列車用車両で、日本の客室設備を参考にしていたため、日本の特急列車と似ていた。
現在の客車は1986年から1991年にかけて、7000形機関車と共に製造されたもので、157両が登場した。車体はステンレス製で高速走行が可能なように足回りも強化してある。外観も内装も、続いて登場したPP動車(上記)の中間車と全く変わらない。この車両の導入により、旧型客車は全てムグンファ号に格下げされた。1992年からPP動車を大量に導入したため、このステンレス新型客車にも余剰車両が発生し、1993年に56両がムグンファ号に再び格下げとなった。しかし、1999年と2001年に増発用として計14両(食堂車2)が新たに導入され、総数115両となった。ムグンファ号に格下げされた56両は「流線型」と称され、全特室列車として運行したが、2004年のKTX開業と共に定期運用から外れた。
[編集] 関連項目
現用車両 |
---|
高速鉄道用: KTX 電気機関車: 8000形, 8100形, 8200形 ディーゼル機関車: 7500形, 7300形, 7200形, 7100形, 7000形, 4400形 蒸気機関車: 901形(運行休止中) 電車(電動車、電気動車)1000系, 2000系, 3000系, 5000系, 6000系 気動車 (ディーゼル動車): 101系(DHC), 111・251系(DHC), 9211系(NDC), 9501系(CDC) 客車: セマウル形, ムグンファ形 |
過去の車両 |
ディーゼル機関車:6300形, 6200形, 6100形, 6000形, 5000形, 4300形, 4200形, 4100形, 4000形, 3200形, 3000形, 2100形, 2000形 電車(電動車、電気動車): 9900系ムグンファ形(EEC) 気動車(ディーゼル動車): 9201系(DEC), 日本製動車 客車: トンイル形, ピドゥルギ形 |
カテゴリ: 鉄道関連のスタブ項目 | 韓国鉄道公社 | 各国の列車 | 韓国の鉄道車両