五稜郭 (テレビドラマ)
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五稜郭(ごりょうかく)は、1988年12月30日、12月31日に日本テレビで放映された日本テレビ年末時代劇スペシャルの第4作で、戊辰戦争(特に函館戦争)を通して榎本武揚の半生を描いた作品である。
目次 |
[編集] あらすじ
- オープニングナレーション
今から百二十年前の慶応四年、ここで戦いがあった。徳川二百六十年の幕藩体制を壊滅させた維新の戦いは戊辰戦争をもって終結したわけではなかった。事実は、この蝦夷地に諸外国も認めた一つの政権が誕生し、それを制圧して維新の大業が完成を見るには、翌明治二年の夏まで待たなければならなかったのである。当時その男達は夢を見た。鳥羽伏見の戦いで始まる戊辰の戦いで敗れた一握りの幕臣たちは見果てぬ夢を追った。我々にはまだ蝦夷がある。蝦夷には広大な新天地がある。ある者は武士としての意地から、ある者は新政府に対する批判から。その男達は様々な思いを秘めて一隻の船に夢を託した。その船の名を開陽丸といい、北斗の星にも似た彼らの夢の城を五稜郭といった……
- 前篇
オランダに留学していた榎本釜次郎(武揚)は、開陽丸に乗って日本に帰国後、佐藤泰然の孫娘・多津と結婚する。しかし、彼が力を尽くそうとしていた徳川幕府はすでに崩壊の時を迎えようとしていた。長崎海軍伝習所時代の先輩勝海舟が幕府の幕引きを務める中、最強の海軍を率いる榎本は勝に反撥し、同様の不満をかかえる新選組副長土方歳三ら多くの幕臣達と共に北の果ての大地、蝦夷に向かう。そこには榎本らの夢があった。だが、蝦夷地の気候を甘く見た榎本らは旗艦・開陽丸を座礁させてしまった。
- 後篇
日本初の選挙によって蝦夷共和国総裁に選ばれた榎本は、蝦夷を独立国とすべく外国と交渉する。いっぽう開陽を失った軍事力を恢復するため、土方らは宮古湾へ向けて出航する。明治新政府が誇る最新艦甲鉄(ストーンウォールジャクソン)号をアボルダージ(接舷戦法)で奪うためである。しかし政府軍参謀黒田清隆はこの作戦を察知。アボルダージは失敗に終わり、次第に劣勢に追い込まれた蝦夷軍はじわじわと追い詰められる。土方や中島三郎助も戦死。切腹しようとする榎本を松平太郎・大鳥圭介・大塚霍之丞らが押しとどめて降伏を説得。箱館病院長高松凌雲の仲介の下、蝦夷共和国軍は降伏した。
- エピローグ
榎本は逆賊として捉えられたが、黒田や福沢諭吉、それに義理の祖父佐藤泰然らの尽力により赦され、政府に弛緩する。数年後、樺太千島交換条約批准のため、ロシアへの全権大使として黒田から推薦されサンクトペテルブルクへ赴いた榎本は、帰路シベリアに立ち寄る。蝦夷に似たシベリアの広大な大地を目にした榎本に去来した想いは何だったのか……
[編集] スタッフ
松岡 明、菊池昭康、佐藤 丈(ユニオン映画)、今井正夫(東映)
[編集] キャスト
- 榎本武揚:里見浩太朗
- 榎本多津:浅野ゆう子
- 榎本武与:新田昌玄
- 榎本琴:南美江
- 観月院:結城美栄子
- 勝海舟:津川雅彦
- 勝民子:赤座美代子
- 古屋佐久左衛門:竜雷太
- 沢太郎左衛門:秋野太作
- 松平太郎:藤岡弘
- 佐藤泰然:森繁久彌
- 永井尚志:高松英郎
- 高松凌雲:風間杜夫
- 大塚霍之丞:船越英一郎
- 中島三郎助:若林豪
- 中島英次郎:坂詰貴之
- 朝夷健次郎:本田博太郎
- 大川正次郎:三浦友和
- 近藤勇:夏八木勲
- 土方歳三:渡哲也
- 永倉新八:五代高之
- 島田魁:松村雄基
- 木戸孝允:あおい輝彦
- 黒田了介:西郷輝彦
- 山田顕義:石橋正次
- 今井信郎:片桐竜次
- 林董三郎:野村宏伸
- 林研海:松山英太郎
- 林洞海:田村高廣
- 林つる:久我美子
- 伊庭八郎:舘ひろし
- 益満休之助:平泉成
- 徳川慶喜:石田信之
- 福沢諭吉:中村雅俊
- 松本良順:石立鉄男
- 松岡磐吉:佐藤仁哉
- 井上ちか子:十朱幸代
- 梁田右衛門:下川辰平
- 荒井郁之助:井上高志
- 玉置良三:高橋良明
- カズヌーブ:クロード・チアリ
- ブリュネ:岡田眞澄
- おさよ:高橋かおり
- 三郎太:石川博之
- オランダ留学生:潮哲也
- 海軍士官:浜田晃
- 薩摩軍隊長:村田雄浩
- ナレーション:鈴木瑞穂
[編集] 関連項目
日本テレビ系 年末時代劇スペシャル | ||
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次番組 |
田原坂 (1987) |
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