横手市
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
|
横手市(よこてし)は、秋田県南部に位置する市。 2005年(平成17年)10月1日、旧横手市、旧平鹿郡に属する増田町、平鹿町、雄物川町、大森町、十文字町、山内村、大雄村すべてが合併し、新制横手市として発足。これにより、秋田市に次ぐ県内第2の都市になり、また、県庁所在地である秋田市を除いて県内で唯一の人口10万都市となった。平成の大合併で10万都市というのは他にもあるが、横手市の場合はほぼ旧平鹿郡と横手市は生活圏がほぼ一致していたこともあり、市域と生活圏が一致する10万都市である。そのため、中心部が10万都市の機能を合併前から持ち合わせていた事もあり、同市の合併を促進した。2月に行われるかまくらが全国的に有名。庁舎は、本庁南庁舎(横手平鹿広域交流センター)・北庁舎(行政センター)と決定。旧市町村役場庁舎は「横手市役所○×庁舎」(○×は旧市町村名)とした。
目次 |
[編集] 地理
横手盆地の中央部に位置し、東の奥羽山脈から流れる横手川が市街地を流れる。南北に国道13号及び湯沢横手道路、東西に国道107号及び秋田自動車道が通る交通の要衝である。
- 山:黒森山、御嶽山、真人山、保呂羽山
- 河川:雄物川、横手川、大戸川、成瀬川、皆瀬川、狙半内川
- 湖沼:大屋沼、田久保沼
- ダム:大松川ダム
[編集] 新市誕生前
- 1889年(明治22年)4月1日 - 町村制施行に伴い、以下の町村が成立した。
- 横手町、朝倉村、栄村、旭村、境町村、黒川村(横手市)
- 浅舞村、吉田村、醍醐村(平鹿町)
- 増田村(増田町)
- 十文字村、植田村、睦合村(十文字町)
- 沼館村、福地村、里見村(雄物川町)
- 大森村、八沢木村、川西村(大森町)
- 山内村
- 阿気村、田根森村(大雄村)
- 角間川村(現・大仙市)
- 館合村(雄物川町及び大雄村)
- 1892年(明治25年) - 三重村が十文字村より分離。
- 1895年(明治28年)1月9日 - 増田町誕生。
- 1895年(明治28年)8月30日 - 浅舞町誕生。
- 1896年(明治29年)7月16日 - 角間川町誕生。
- 1901年(明治34年)7月23日 - 沼館町・大森町誕生。
- 1920年(大正9年)10月10日 西横黒軽便線(北上線)が開業。
- 1922年(大正11年)10月1日 - 十文字町誕生。
- 1933年(昭和8年)4月15日 - 朝倉村が横手町に編入。
- 1951年(昭和26年)4月1日 - 栄村、旭村を編入合併・市制施行して横手市となる。
- 1954年(昭和29年)10月1日 - 十文字町と三重村が合併し十文字町となる。
- 1955年(昭和30年)4月1日
- 植田村と睦合村が十文字町に編入。
- 阿気村と田根森村が合併して大雄村となる。
- 沼館町・福地村・里見村・雄勝郡明治村の一部(大沢)が合併して雄物川町となる。
- 大森町と八沢木村が合併して大森町となる。
- 境町村と黒川村が横手市に編入された。
- 増田町と雄勝郡西成瀬村が合併して増田町となる。
- 角間川町が大曲市に編入された。
- 1955年(昭和30年)10月10日 - 館合村が雄物川町と大雄村に分割編入された。
- 1956年(昭和31年)1月25日 - 川西村が大森町に編入された。
- 1956年(昭和31年)9月20日 - 浅舞町と吉田村が合併して平鹿町となる。
- 1958年(昭和31年)9月30日 - 仙北郡金沢町を横手市に編入。
- 1957年(昭和32年)4月1日 - 醍醐村が平鹿町に編入合併。
- 1958年(昭和33年)4月22日 - 旧金沢町北部を仙北郡仙南村(現仙北郡美郷町)に分市。
- 1959年(昭和34年)11月1日 山内村の一部(大沢地区)を横手市に編入。
[編集] 新市誕生後
- 2005年(平成17年)10月1日 - 増田町・平鹿町・雄物川町・大森町・十文字町・山内村・大雄村が横手市と対等合併し、横手市が誕生。
[編集] 政治
[編集] 市長
[編集] 旧・横手市
[編集] 現・横手市
- 職務執行者 備前雄一 2005.10.1~2005.10.23
- 初代 五十嵐忠悦 2005.10.24~現在
[編集] 議会
- 議長 田中敏雄(旧横手市議)、副議長 佐々木喜一(旧増田町議)
-
-
- 合併に伴う在任特例を適用しなかったため、2005年10月24日に市長選挙と同時実施。選挙は定数34人に対し73人が立候補する大混戦となった。
-
[編集] 地域
[編集] 観光スポット・祭事・催事
- 旧日新館
- 横手焼きそば(日本三大やきそばの地)
- 秋田ふるさと村
- 秋田県立近代美術館
- よこて菊人形まつり
- 石坂洋次郎文学記念館
- 横手のかまくら
- 横手城址
- 保呂羽山
- 金澤八幡宮(金沢柵跡、金沢公園)
- 梵天(2月18日)
- 掛唄(9月14日夜~15日朝)
- 奉納相撲(9月15日)
- ささら舞(9月15日)
- 平安の風わたる公園(西沼、立馬郊)
- 槻の木(県指定天然記念物・平鹿浅舞地区)樹齢500年、幹まわり8.3m、樹高約40m
- 荒処沼入りぼんでん
- 御役屋門(昭和56年4月1日に旧平鹿町の指定有形文化財に指定)
- 浅舞公園
- 増田の花火(9月14日夜)
- 月山神社祭典(9月14~15日)
- 真人公園(増田庁舎より東方へ3.5km) - 「日本さくら名所100選」選定。公園を設計したのは、秋田市の千秋公園と同じ、造園家の長岡安平。キャンプ場、アスレチックなど整備が進んでいる。かつて、同敷地内に真人スキー場が存在し、売店を兼ねたヒュッテも備わっていたが、天下森スキー場開業(昭和50年代中盤~後半ごろ)により、閉鎖。
- たらいこぎ競争(4月下旬)
- 桜祭り(4月下旬)
- 市営天下森(てんがもり)スキー場(増田庁舎より東南方向、約10km)
- 沼の柵跡
- ヴィクトル・スタルヒンの墓
- 全国線香花火競技大会(毎年7月)
[編集] 温泉
- 横手駅前温泉「ゆうゆうプラザ」
- 雄物川温泉
- 雄川荘
- えがおの丘
- 金峰山温泉 ときめき交流センターゆっぷる(平鹿明沢地区)
- 上畑温泉さわらび(増田上畑地区)
- 上畑温泉ゆ~らく(増田上畑地区)
- 大森健康温泉(大森地区)
- ゆとりおん大雄(大雄地区)
- 共林荘(山内南郷地区)
- 相野々温泉・鶴ヶ池荘](山内地区)
[編集] 施設
- 雄物川郷土資料館
- 横手市民会館
- 横手ふれあいセンターかまくら館
- 平鹿農村文化伝承館
- 後三年の役金沢資料館
- 増田まんが美術館
[編集] 特産物
[編集] 教育
[編集] 専門学校
- 平鹿総合病院看護専門学校
[編集] 高等学校
[編集] 中高一貫校「併設型」
- 秋田県立横手清陵学院中学校・高等学校
[編集] 中学校
- 横手市立横手南中学校
- 横手市立鳳中学校
- 横手市立横手西中学校
- 横手市立金沢中学校
- 横手市立増田中学校
- 横手市立平鹿中学校 - 1998年に旧平鹿町立浅舞中学校・平鹿町立醍醐中学校・平鹿町立吉田中学校を母体として開校。
- 横手市立雄物川中学校
- 横手市立大森中学校
- 横手市立十文字中学校
- 横手市立十文字西中学校
- 横手市立山内中学校
- 横手市立大雄中学校
[編集] 小学校
- 横手市立横手南小学校
- 横手市立旭小学校
- 横手市立栄小学校
- 横手市立朝倉小学校 - 横手市立杉沢小学校→横手市立朝倉小学校に統合。1997年に旧横手市立横手北小学校、横手市立朝倉小学校統合。4月新制「横手市立朝倉小学校」開校。
- 横手市立境町小学校
- 横手市立黒川小学校
- 横手市立金沢小学校
- 横手市立増田小学校
- 横手市立浅舞小学校
- 旧平鹿町立蛭野小学校(現:浅舞公民館蛭野分館として校舎活用)→旧平鹿町立浅舞小学校へ統合。
- 横手市立吉田小学校
- 横手市立醍醐小学校
- 横手市立雄物川北小学校
- 横手市立南小学校
- 横手市立福地小学校
- 横手市立大沢小学校
- 横手市立大森小学校
- 横手市立白山小学校
- 横手市立保呂羽小学校
- 横手市立川西小学校
- 横手市立十文字第一小学校
- 横手市立十文字第二小学校
- 横手市立植田小学校
- 横手市立睦合小学校
- 横手市立山内小学校
- 横手市立阿気小学校
- 横手市立田根森小学校
[編集] 養護学校
- 秋田県立横手養護学校
[編集] 幼稚園
(全て私立)
- 上宮第一幼稚園
- 上宮第二幼稚園
- 土屋幼稚園
- こひつじ幼稚園
[編集] 交通
[編集] 鉄道
[編集] 道路
- 高速自動車国道
- 一般国道
- 旧・増田町の地域では、岩手県の水沢(奥州市)へ通ずることから、国道397号線のことを「水沢線」と呼ぶ。旧・増田町から岩手県側へ距離的には最短ルートであるが、毎年11月から5月まで県境部分が冬季閉鎖になることと、急カーブ・急坂が連続する線形が災いして、いまひとつ使い勝手が良くない。秋田自動車道の全面開通や鬼首道路の供用開始で、水沢線は忘れられつつある。
- 主要地方道
- 岩手県道・秋田県道1号盛岡横手線
- 岩手県道・秋田県道12号花巻大曲線
- 秋田県道13号湯沢雄物川大曲線
- 秋田県道29号横手大森大内線
- 秋田県道36号大曲大森羽後線
- 秋田県道40号横手東成瀬線
- 秋田県道48号横手東由利線
- 秋田県道57号十文字羽後鳥海線
- 秋田県道71号大曲横手線
[編集] 出身有名人
[編集] 貴族・武士
[編集] 政治家
- 伊藤直純(憲政党衆議院議員、旧横手市出身)
- 笹山茂太郎(自由民主党衆議院議員、旧横手市出身)
- 笹山登生(衆議院議員、旧横手市出身)
- 寺田学(民主党衆議院議員、寺田典城の次男、旧横手市出身)
- 沼田宇源太(衆議院議員、旧横手市出身)
[編集] 実業家
[編集] 文化人
- 石川達三(作家、旧横手市出身)
- 泉川白水(俳人、画家、旧横手市出身)
- きくち正太(漫画家、旧大森町出身)
- 楠正一(作曲家、旧雄物川町出身)
- 佐々木原善(画家、旧横手市出身)
- 佐々木康(映画監督、旧雄物川町出身)
- 島森路子(雑誌編集長、旧横手市出身)
- 矢口高雄(漫画家、旧増田町出身)
[編集] 芸能人
- 秋田家万助(漫芸師、旧大雄村出身)
- 鶴岡雅義(鶴岡雅義と東京ロマンチカ、旧平鹿町出身)
[編集] スポーツ選手
- 宇佐美大輔(バレーボール選手、旧雄物川町出身)
- 大ノ森金市(大相撲力士、前頭5枚目、旧大森町出身)
- 大蛇潟金作(大相撲力士、前頭筆頭、旧平鹿町出身)
- 清瀬川敬之助(大相撲力士、関脇、旧大森町出身)
- 清の盛政夫(大相撲力士、前頭9枚目、旧大森町出身)
- 清美川梅之(大相撲力士、前頭筆頭、旧十文字町出身)
- 中川申也(プロ野球選手、元阪神タイガース、旧山内村出身)
- 日本海忠藏(大相撲力士、前頭16枚目、旧雄物川町出身)
- 長谷川誠(プロバスケットボール選手、新潟アルビレックス、旧雄物川町出身)
- 平鹿川泰二(大相撲力士、前頭13枚目、旧雄物川町出身)
- 前ノ山政三(大相撲力士、前頭13枚目、旧平鹿町出身)
- 村田辰美(プロ野球選手、元近鉄バファローズ、旧横手市出身)
- 若瀬川榮藏(大相撲力士、前頭筆頭、旧雄物川町出身)
[編集] その他
- 阿部瑠理子(出川哲朗夫人、元レースクイーン、旧増田町出身)
- 寺田創(小沢一郎の元秘書、寺田典城の長男、旧横手市出身)
- 長岡杏子(TBSアナウンサー、旧横手市出身)
- 雅姫(モデル・デザイナー、旧横手市出身)
[編集] ゆかりのある人物
- 清原家衡(平安時代の俘囚豪族、旧横手市で敗死)
- 小野寺輝道(戦国大名、旧横手市在住)
- 本多正純(元江戸幕府老中、旧横手市が配流地)
- 石橋湛山(東洋経済新報社社長、戦後内閣総理大臣、太平洋戦争中に東洋経済新報社本社を横手市に疎開させる)
- 川俣清音(日本社会党衆議院議員、故人、旧横手市に在住していた)
- 寺田典城(現秋田県知事、旧横手市長、もとは大仙市出身であるが、婿入り先が横手市のテラセキであったことから横手の人間として知られる)
- 石坂洋次郎(作家、旧制横手中学校で教鞭をとった)
- 戎谷南山(画家、旧横手市在住)
- 中山美穂(歌手、義父が旧横手市出身)
- 中山忍(女優、中山美穂の妹)
- 山口もえ(タレント、祖母が旧横手市出身)
[編集] 指定金融機関
北都銀行が指定金融機関、秋田銀行と北日本銀行が指定代理金融機関となっている。
北都銀行の前身の羽後銀行の発祥の地が旧増田町にあり、その後、旧横手町(旧横手市の母体)に本拠を移していたことによる。
合併に際し、旧大雄村以外のすべての市町村が従来から北都銀行を指名していたが、大雄村側がそれまでの指定金融機関だった秋田ふるさと農業協同組合の指定代理金融機関への指名などを求めていた。しかし、指定代理金融機関の決定権が指定金融機関に指名された北都銀行にあること、また、旧大雄村役場(横手市大雄地域局庁舎)敷地内への北都銀行のATM設置(合併直後の平日に当たる2005年10月3日より、「横手支店横手市大雄庁舎出張所」名で)や収納代理金融機関をすべての市内金融機関に拡張することで、事実上、旧横手市にあわせる形となった。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 横手市ホームページ (横手市役所)