金沢駅
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金沢駅(かなざわえき)は、石川県金沢市にある西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅である。併設されている北陸鉄道の駅は正式には北鉄金沢駅(ほくてつかなざわえき)である。石川県の県庁所在地・金沢市の代表駅である。
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[編集] 利用可能な鉄道路線
[編集] 概要
北陸本線屈指の利用者数を誇る主要駅で、大阪・京都方面からの特急サンダーバード・雷鳥、名古屋・米原方面からの特急しらさぎ、上越新幹線との乗換駅である越後湯沢からの特急はくたか、新潟方面からの特急北越などが発着し、始発・終着となるものが多い。また、津幡駅から七尾線の列車も乗り入れている。
金沢をイメージした琴の音色の発車メロディが使用されている。
2001年にJR西日本の金沢駅・北陸鉄道の北鉄金沢駅とも第3回中部の駅百選に選定されている。
[編集] 駅構造
[編集] JR西日本 金沢駅
島式ホーム3面7線の高架駅である。七尾線の列車がよく使用する4番のりばは3・5番のりばのあるホームの富山方の端を切り欠いたホームである。そのため階段から遠い位置にある。なお、建設中の北陸新幹線の金沢駅は島式ホーム2面4線となる。
ホーム全体が屋根で覆われているが、高架化当時七尾線はまだ電化されていなかったため、気動車の排ガス対策として、4番のりばは覆われていない。
構内の配線は金沢駅折り返しの列車や金沢総合車両所への出入りのために分岐器が多く複雑である。米原・京都方に折り返し線が2本ある。
切り欠きホームとなっている3・4番のりばのホームを除いて、ホーム有効長は13両分となっている。6・7番のりばには、廃止された「白山」「白鳥」の号車案内が未だに存在する。
1・2 | ■特急「サンダーバード」「雷鳥」 | 福井・京都・大阪方面 |
---|---|---|
■特急「しらさぎ」 | 福井・米原・名古屋方面 | |
■特急「はくたか」 | 福井行き(1番線発着) | |
■寝台特急「日本海」「トワイライトエクスプレス」 | 大阪行き(1番線発着) | |
■急行「きたぐに」 | 米原・京都・大阪方面(2番線発着) | |
■北陸本線 | 福井・敦賀・米原方面 | |
3・4 | ■特急「はくたか」 | 和倉温泉方面(3番線発着) |
■北陸本線 | 富山・直江津方面 | |
■北陸本線 | 福井・敦賀・米原方面(3番線発着) | |
5 | ■特急「はくたか」 | 直江津・越後湯沢方面 |
■急行「能登」「きたぐに」 | 上野・新潟方面 | |
■北陸本線 | 富山・直江津方面 | |
■七尾線 | 羽咋・和倉温泉方面 | |
6 | ■特急「はくたか」 | 直江津・越後湯沢方面 |
■特急「北越」 | 直江津・新潟方面 | |
■寝台特急「北陸」 | 上野方面 | |
■北陸本線 | 富山・直江津方面 | |
■七尾線 | 羽咋・和倉温泉方面 | |
7 | ■特急「サンダーバード」「しらさぎ」 | 富山・和倉温泉方面 |
■特急「はくたか」 | 直江津・越後湯沢方面 | |
■特急「北越」 | 直江津・新潟方面 | |
■寝台特急「日本海」「トワイライトエクスプレス」 | 青森・札幌方面 | |
■北陸本線 | 富山・直江津方面 | |
■七尾線 | 羽咋・和倉温泉方面 |
[編集] 北鉄金沢駅
頭端式ホーム1面2線の地下駅である。北陸鉄道浅野川線において、1線ではないのはここと三ツ屋駅のみとなっている。
[編集] 利用状況
[編集] JR西日本 金沢駅
平成16年度の一日平均乗車人員は20,608人であった。
[編集] 北鉄金沢駅
平成14年現在1日あたりの平均乗車人員数は3665人(北陸鉄道調べ)である。
[編集] バス路線
金沢駅バスターミナル参照のこと。
[編集] 駅周辺
2005年3月20日、北陸新幹線の延伸を見越した駅周辺整備事業の進捗によって、東口正面には巨大な総ガラス製ドーム「もてなしドーム」が完成し、その北側にバスターミナル、南側にタクシー乗り場が分離整備された。
在来線の山側には北陸新幹線の高架部がすでに完成しており、高架下はテナント・ショップや土産物店、レストラン、郵便局などが入る商業施設「金沢百番街」(JR西日本の子会社・金沢ターミナル開発が運営)として使われている。
東口地下には、駅周辺整備で新しく地下化された北陸鉄道浅野川線の北鉄金沢駅がある。この地下通路は、東口正面の金沢都ホテルやその南側のホテル日航金沢が入るポルテ金沢、石川県立音楽堂と結ばれているが、地下商店街はまだ整備されていない。
JR金沢駅周辺は、市内中心部側で古くからある東口と、石川県庁が移転したことで活気を帯びてきた新しい西口とに分かれている。東口側には、市街地再開発事業で建設され、北陸最高層となるホテル日航金沢と、金沢全日空ホテルが対面し、加えて、開業の古い近鉄系の金沢都ホテルと、さらに新旧のビジネスホテルが混在している。また、西口側は、ビジネスホテルやオフィスビルが増加しており、今後の発展が期待される。
なお、駅東口北側のJR西日本金沢支社跡地には、大手小売業のイオングループが、地上8階建て・延床面積約4万5,000平方メートルの衣料雑貨店や飲食店、シネマコンプレックスからなる大規模な商業施設、金沢フォーラスを2006年11月2日に開業させた。
一方、駅西口では金沢ターミナル開発が建設している、8階建ての「金沢駅西ビル」(通称:くつろぎ館)が2007年5月26日に開業する予定である。1階がコンビニ・ベーカリーカフェ・食品、2階が生鮮食品スーパー(東京ストアー)・ドラッグストア(マツモトキヨシ)、3階が飲食・ホテルフロント、4階には内科・婦人科・形成外科に人間ドックも行う医院と歯科を置く見込み。5階~8階にはJR系列のビジネスホテル「ヴィアイン」が、従業員研修のため商業部より約1ヶ月遅れで開業する予定である。また、同時に屋根で覆われている在来線ホーム屋上に、約400台収容の駐車場を新設する。
駅構内の金沢百番街と併せて、百貨店を核とする香林坊や武蔵ヶ辻に次ぐ規模での、商業施設の集積が期待されている。
[編集] 歴史
[編集] JR西日本 金沢駅
本来は、数百メートル米原よりの位置に設けられる予定であったが、地形的に不利という理由で工事直前に現在の位置に変更された。開業にあわせて駅前広場が市によって整備されたが、これは市内に駐屯する陸軍が出征する際に集合場所として利用する為に整備された。
- 1898年(明治31年)4月1日 - 国鉄北陸線 小松駅~当駅間の開業と同時に開業。一般駅として旅客・貨物の取扱を開始。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、西日本旅客鉄道・日本貨物鉄道の駅となる。
- 1990年(平成2年)6月5日 - 高架化。
- 2003年(平成15年)6月12日 - 当駅東側、東金沢駅との間にあった当駅構内扱いの貨物設備が移転(実際には拡張である)、金沢貨物ターミナル駅として開業。それに伴いJR貨物の駅(貨物の取扱)が廃止され、旅客駅となる。
[編集] 北鉄金沢駅
- 1926年(大正15年)5月18日 - 金沢駅前駅として開業。
- 1949年(昭和24年)8月1日 - 北鉄金沢駅に改称。
- 1956年(昭和31年)7月5日 - 金沢駅前広場の拡張に伴い移転。
- 2001年(平成13年)3月28日 - 地下化。
[編集] 隣の駅
- 北陸鉄道
- 浅野川線
- 北鉄金沢駅 - 七ツ屋駅