ZEONOGRAPHY
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ZEONOGRAPHY(ジオノグラフィー)は、ガンダムシリーズに登場するジオン公国軍のモビルスーツを題材とした、バンダイの販売によるフィギュアシリーズである。正式名称はGUNDAM FIX FIGURATION ZEONOGRAPHY。ジオノとも略される。
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[編集] 概要
2003年11月にGUNDAM FIX FIGURATION(以下GFF)のスピンオフシリーズとして発売され、現在まで続くモビルスーツのフィギュアシリーズ。 「ジオン公国軍のモビルスーツを立体化する」という基本コンセプトの元、GFFとは対になるシリーズとして位置づけられており、全商品はGFF同様にカトキハジメがプロデュースとデザインのリファインを行なう。同じく原型製作やマーキング等の担当の分業と開示も行なわれている。
GFFと同様のカトキ的なバランスやディテールの解釈が加えられているものの、比較的劇中のスタイルを意識したリファインが行われている。またパッケージは白を基調としたGFFのものと対照的に、黒やグレーを基調としたものとなっている。
全てのラインナップがパーツの差し替えによりバリエーション機等が再現できるコンバーチブル仕様となっているのも特徴。ほぼ同一のモデルをカラーリング違いなど仕様に変化を持たせ2種類同時に発売する場合が多い(ナンバーの後にa/bの違いを与えることで区別している)。
ジオン軍のモビルスーツはGFFで題材としているガンダムタイプと比べ種類が少ないため、ラインナップ増加に伴うネタ切れを懸念する声もある。
GFFと比較すると、元々のデザインの関係(ガンダム系に比べるとカラーリングや構造などが比較的シンプルであること)もあって商品の品質は良いと言えるのだが、スミ入れやシャドウの塗装が汚い個体差も一部に見られる。そのためGFF同様にトータルな品質向上が根強く望まれている。
[編集] 商品一覧
- #3001a MS-06F/06R-2 ZAKU II [JOHNNY RIDDEN] 高機動型ザク[ジョニー・ライデン機]
- パーツの組み換えにより高機動型ザクII 後期型から量産型ザクIIに換装できるアイテム。どちらもカラーリングはジョニー・ライデンのパーソナルカラーに準じている。原型製作は高橋信仁。
- #3001b MS-06F/06R-1 ZAKU II [SHIN MATSUNAGA] 高機動型ザク[シン・マツナガ機]
- パーツの組み換えにより高機動型ザクII 初期量産型から量産型ザクIIに換装できるアイテム。カラーリングはシン・マツナガのパーソナルカラーに準じているが、量産型ザクII形態に関しては換装パーツ量の問題から公式設定とされる〈肩のみが白〉ではなく全身白色となっている。#3001aとはカラーリング及び一部パーツが異なる。原型製作は高橋信仁。
- #3002a YMS-09 PROTOTYPE DOM [MS-09 DOM] プロトタイプドム[MS-09 ドム]
- #3002b YMS-09D DOM TROPICAL TEST TYPE [MS-09 DOM] ドム・トロピカルテストタイプ[MS-09 ドム]
- それぞれパーツの差し替えでプロトタイプドムからドム、ドム・トロピカルテストタイプからドムの砂漠戦運用カラー版に換装できるアイテム。aとbの違いはコンバーチブル先(aがプロトタイプ、bがトロピカルテストタイプ)のごく一部の仕様の違いとカラーリングのみである。原型製作は鵜殿一佳。
- #3003 MS-05B ZAKU [RAMBA RAL] [MS-06C ZAKU II] 旧型ザク[ランバ・ラル機]
- パーツの組み換えでザクIから初期量産型ザクIIに換装できる。どちらもカラーリングはランバ・ラルのパーソナルカラーに準じている。素体を初めとして多くのパーツは#3001のものを流用している。原型製作は高橋信仁。
- #3004a MS-10 PEZUN DOWADGE [MS-09R RICK DOM] ぺズンドワッジ[リックドム]
- #3004b MS-09RS RICK DOM [CHAR AZNABLE] [MS-10 PEZUN DOWADGE] シャア専用リックドム
- パーツの組み換えでペズンドワッジからリックドムに換装できる。素体を初めとして(特にドムの)多くのパーツは#3002のものを流用している。ペズンドワッジのデザインは本シリーズには珍しく大幅にリファインされている。aとbの違いはカラーリングのみである。bはシリーズとしては初めてのシャア・アズナブル専用機の商品化となったが、あえて比較的マイナーな小説版に登場する機体が選ばれている。原型製作は鵜殿一佳。
- #3005a MS-06F2 ZAKU II TYPE F2 [MS-06D ZAKU DESERT TYPE] F2型 ザク[ザクデザート]
- #3005b MS-06F2 ZAKU II TYPE F2 [MS-06D ZAKU DESERT TYPE] F2型 ザク[ザクデザート]
- パーツの組み換えでF2型ザクからザクデザートに換装できる。F2型ザクは元々『センチネル0079』が初出のカトキの代表作と言えるデザイン(リファイン)のMSで、カトキのプロデュースによるZEONOGRAPHYでの商品化は特別な意味を持っていた。付属する豊富な武器等のオプションパーツでOVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場した「ノイエン・ビッター隊」の各機体を再現できる。aとbの違いはカラーリングのみで、それぞれ『機動戦士ガンダム0083』でのイエローとグリーンのカラーを再現している(ただしaのカラーはむしろザクデザート寄りの濃い色合いであり、原作のイメージとは微妙に異なる)。bカラーの緑のザクデザートは従来のどのメディアにも登場しておらず、完全オリジナルの配色となっている。原型製作は高橋信仁(F2型ザク)、赤羽一宏(ザクデザート)。
- #3006a MS-14B GELGOOG [JOHNNY RIDDEN] [MS-14A GELGOOG] 高機動型ゲルググ[ジョニー・ライデン機]
- #3006b MS-14C GELGOOG CANNON TYPE [MS-14A GELGOOG] ゲルググキャノン[量産型ゲルググ]
- パーツの組み換えで高機動型ゲルググ、ゲルググキャノン、量産型ゲルググの3機間で換装できる。aとbの違いはカラーリングのみである。この商品の発売で一般に知られるジョニー・ライデンの乗機は全て出揃ったことになる。肘の可動範囲の狭さにはユーザーから不満の声もあり、後の#3010では改修されている。原型製作は高橋信仁。
- #3007 MS-11 ACT ZAKU [MS-06E-3 ZAKU FLIPPER] アクトザク[ザクフリッパー]
- パーツの組み換えでアクトザクからザクフリッパーに換装できる。カラーリング違いでの2種類同時発売ではない商品は#3003以来である。アクトザクは『機動戦士Zガンダム』に1話だけ登場し、本アイテム発売当時の映画『機動戦士Zガンダム-星を継ぐ者-』にもわずかに登場していたとはいえマイナー機の観は強く、映像未登場のザクフリッパーと合わせマイナー機体同士でのコンバーチブル仕様で話題となった。原型製作は赤羽一宏。
- #3008 MS-07B-3 GOUF CUSTOM [MS-08TX EFREET] グフカスタム[イフリート]
- パーツの組み換えでグフカスタムからイフリートに換装できる。ZEONOGRAPHYでは『機動戦士ガンダム』本編に登場したグフ(B型)に先んじて、元々カトキがOVA『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』でデザインを担当した人気のあるバリエーション機からの立体化となっている。その為本家とも言えるB型グフの発売も期待されている。原型製作は鵜殿一佳。
- #3009a MSM-07 Z'GOK [MSM-08 ZOGOK] [EMS-05 AGG] 量産型ズゴック[ゾゴック・アッグ]
- #3009b MSM-07S Z'GOK CHAR AZNABLE [MSM-08 ZOGOK] [EMS-05 AGG] シャア専用ズゴック[ゾゴック・アッグ]
- パーツの差し替え・着脱でズゴックとゾゴック、アッグに換装できる。シリーズとしては初めて(GUNDAM FIX FIGURATIONも含め)バリエーション機ではなく根本的に異なる3機間のコンバーチブル仕様として発売される。特にアッグに換装可能であることは発売直前まで伏せられており話題を呼んだ。aとbの違いはカラーリングのみである。原型製作は佐藤直樹(ズゴック)、鵜殿一佳(ゾゴッグ)、高橋信仁(アッグ)。
- #3010a MS-17 GALBALDYα [YMS-14 GELGOOG] ガルバルディα[シャア専用ゲルググ]
- #3010b MS-17 GALBALDYα [MS-14 GELGOOG] ガルバルディα[量産型ゲルググ]
- パーツの差し替えでガルバルディαからゲルググに換装できる。aとbの違いはカラーリングのみ。#3010aは#3009bに引き続き連続でのシャア・アズナブル専用機のリリースとなった。#3006をベースに製作されているが、#3006の欠点であった肘の可動範囲の狭さが若干であるが改善されている。原型製作は高橋信仁。
- #3011 MS-18E KÄMPFER [YMS-18 KÄMPFER PROTOTYPE] ケンプファー[ケンプファー(試作機)]
- パーツの差し替えでケンプファーからケンプファー(試作機)に換装できる。特に『エコール・デュ・シエル』に登場した試作機(プロトタイプケンプファー)は初の商品化ということもあり、多彩な装備や新設定の重マシンガンと併せて話題を呼んだ。原型製作は佐藤直樹(ケンプファー及びモデルのメインフレーム、チェーンマイン)、赤羽一宏(試作機外装、主要武装)。
- BLACK TRIPLE STAR EX 黒い三連星EX MS-05B 旧型ザク・MS-06R-1A 高機動型ザク・MS-09 ドム[黒い三連星仕様]
- 『機動戦士ガンダム』DVD-BOX発売記念としてリリースされた合計3体のセット。このため従来のシリーズ商品と異なり、ナンバーが与えられていない。それぞれ#3003 旧型ザク、#3001b 高機動型ザクと#3002 ドムのリペイント(黒い三連星の搭乗機と同じカラーリング)であるが、旧型ザク及び高機動型ザクは造形上も設定通りの微妙な仕様の違いが反映されている。本来量産型ドムと黒い三連星仕様のドムのカラーリングは同一とされるが、本アイテムでは映画『機動戦士ガンダムII 哀・戦士篇』ポスター等、大河原邦男のイラストレーションで知られる赤いラインの入ったマーキングを採用して差別化を図っている。各機体のナンバーのマーキングをあしらったドライデカールが付属。
[編集] 原型師
- 高橋信仁
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- 高機動型ザク(ジョニー・ライデン機、シン・マツナガ機)
- 量産型ザク(ジョニー・ライデン機、シン・マツナガ機、ランバ・ラル機)
- 旧型ザク(ランバ・ラル機)
- F2型 ザク(イエローカラー、グリーンカラー)
- 高機動型ゲルググ(ジョニー・ライデン機、トーマス・クルツカラー)
- ゲルググキャノン(ジョニー・ライデンカラー、トーマス・クルツ機)
- 量産型ゲルググ(ジョニー・ライデンカラー、トーマス・クルツカラー、シャア専用機、ノーマルカラー)
- アッグ(ブルーカラー、オレンジカラー)
- ガルバルディα(レッドカラー、グリーンカラー)
- 鵜殿一佳
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- ドム(ノーマルカラー、砂漠戦運用カラー)
- リックドム(ノーマルカラー、シャア専用機)
- プロトタイプドム
- ドム・トロピカルテストタイプ
- ペズンドワッジ(パープルカラー、レッドカラー)
- グフカスタム
- イフリート
- ゾゴック(ブルーカラー、レッドカラー)
- 赤羽一宏
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- ザクデザート(ノーマルカラー、グリーンカラー)
- アクトザク
- ザクフリッパー
- ケンプファー(試作機)
- 佐藤直樹
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- ズゴック(ノーマルカラー、シャア専用機)
- ケンプファー(通常形態)
- 紺野祐二
-
- 全ラインナップのマーキングデザイン
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