たい焼き
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たい焼き(鯛焼き、たいやき、タイヤキ)は、小麦粉、卵、砂糖などからつくった生地を魚の鯛をかたどった焼き型に流し入れて焼き、片側に餡をのせて両側を合わせて焼いた焼き菓子であり、主に日本で製造・販売されるものである。
今川焼きと同種の食べ物である。 たい焼き(鯛焼き、たいやき、タイヤキ)は、1909年、東京麹町の「浪花家」(現在は港区麻布十番に店を構える「浪花屋総本家」)の神戸清次郎によって考案された。発売価格は一匹一銭であった。
たい焼きの焼型には、1匹ずつ焼き上げる型と複数匹を一度に焼き上げる型の2種類がある。他の様々な菓子との競争により、手間がかかる前者の焼型の使用は減少を続けており、近い将来に消滅すると予測されている[1] 。
[編集] エピソード
- しっぽ(鯛の尾部)まで餡が入っているかどうか、また入っているべきか否かについて、かつて文学者を巻き込んだ「たい焼き論争」とでもいうべき論争があった。これは、小説家の安藤鶴夫が「たい焼きはしっぽまで餡が入っているのがおいしい」という趣旨の話を読売新聞に書いたところ、反論があったもので、
- 「もともとしっぽは、指でつまんで食べるための持ち手であり、最後に捨ててしまうものだったので、餡は無いのが正式である。」
- 「甘い餡を食べた最後の口直しとするために、餡を入れるべきではない。」
- 「しっぽの先まで餡が入っていないと、損をしたような気がするので、入れるべきだ。」
- 「しっぽまで餡が入っていることで、値打ち感のアップなどの差別化が図れる。」
- などが代表的な争点とされる。
- また、上記に関連して、頭から食べるのが正統かしっぽから食べるのが正統かという議論も繰り広げられた。
- 一匹ずつ焼かれた鯛焼きの「魚拓本」が装丁本で出版もされている(関連書籍)。
- 麻布十番の「浪花家総本店」、人形町の「柳家」[2]、四谷の「わかば」は東京の「鯛焼き御三家」と呼ばれている。このうち、「浪花家総本店」は『およげ!たいやきくん』のモデルといわれている。このほかに埼玉県川越市の菓子屋横丁にあるたい焼き屋なども名店として知られている。
- 韓国にはたい焼きを模した「プンオ・パン」がある。「プンオ」とはフナのことである。
[編集] たい焼きが登場する作品
- たい焼きを主人公にした曲である子門真人『およげ!たいやきくん』(1976年)が450万枚以上のレコード・CDを売り上げた。
- 『古畑任三郎』第2シーズン第23回「ニューヨークでの出来事」(鈴木保奈美: のり子ケンドール役)では、上述のたい焼きの食べ方に深く関連する、殺人のトリックが用いられた。
- PCゲーム『Kanon』のヒロイン「月宮あゆ」の大好物。作中頻繁に登場して「あゆ」のキャラクター形成に強い影響を与えるアイテムの一つである。
- 少女漫画「きらりん☆レボリューション」では、アイドルの主人公月島きらり、きらりの親友のスーパーキャット「なーさん」が共に好物であり、作中頻繁に登場。
[編集] 参考文献
- 宮嶋康彦『たい焼の魚拓 - 絶滅寸前『天然物』たい焼37種』 JTB 2002年2月 ISBN 4-533-04029-2
- 井上剛『やったモン勝ち! - 海外でタイヤキを売ると言う無謀でささやかなワーキングホリデードリームズ』 筑摩書房 2002年3月 ISBN 4-480-81819-7
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