ザトウクジラ
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?ザトウクジラ | |||||||||||||||||||||||||||
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Megaptera novaeangliae (Borowski, 1781) |
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和名 | |||||||||||||||||||||||||||
ザトウクジラ | |||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||
Humpback Whale |
ザトウクジラ(座頭鯨・学名Megaptera novaeangliae )はクジラ目ヒゲクジラ亜目ナガスクジラ科に属するヒゲクジラの一種。
体長15m、体重30tほどだが、大きなものは20m、60tにもなる大型のクジラである。長く大きな胸ビレと背中の瘤状の隆起が特徴で、他のクジラとは外見がずいぶん異なる。和名の由来はその姿(背ビレと背中の瘤等)が琵琶を担いだ座頭に似ているためと言われる。英語では背中の瘤からhumpback whale(せむしの鯨)と呼ばれる。学名のMegapateraは大きな翼という意味で、これは巨大な胸ビレから命名されている。
[編集] 行動
ザトウクジラは地域毎に集団を形成している。集団でまとまって移動し、集団間では交流がほとんどない。 北半球にも南半球にも存在する。夏は極の近くで主に捕食をし、冬は赤道迄は行かないが(北半球ならハワイや沖縄・小笠原あたりの)温かい海域迄移動し出産・繁殖・子育てをし、また春になるに連れ極の方に移動するという回遊生活を送っている。
ザトウクジラはブリーチングとよばれる大きなジャンプをする。何故ブリーチングをするか判っていない。寄生虫を落とす為、子供をシャチから守る威嚇の為、コミュニケーションの手段、単に楽しんでいるなど様々な説がある。
繁殖の時期は、オスによるメスの獲得権争い・テリトリー争いの為行動が激しくなる。メイティングと呼ばれている。上述のブリーチングもオスが自分をアピールする為多く見られる。オス同士を煽ってメスが行う事もある。(子供も生きていく上で必要な技術なので母親が見せ子供も練習する。その他、ペックスラップ(胸鰭で水面を打つ)、テールスラップ(尾鰭で水面を打つ)、ヘッドスラップ(頭で水面を打つ)、ペダングルスラップ(尾鰭の横飛び上げ)、スパイホップ(水中から頭を出し水上の状況を観る)など様々な行動をする。
餌はオキアミ、ニシン、サバ、カラフトシシャモ (capelin) などだが、餌を取る時に「バブルネットフィーディング」という行動をとる。数頭のザトウクジラが餌である魚の群れの周りを円を描くようにまわりながら泡を吐き出す。魚達は泡に取り囲まれ逃げることが出来ず中心に集まってしまう。ザトウクジラたちは小魚の群れの真下に集まり口を大きく開け猛烈な勢いで突進浮上し、獲物を一気に呑みこんでしまう。このバブルネットフィーディングでは、数頭のザトウクジラがタイミングを合わせて協調的に行動しなければ効果がない。ここでも鳴音が号令の如く巧みに利用されるが、鳴音の特徴や構造などは求愛の歌とは全く異なり、非常にシンプルなものである。
また人間の指紋の様に固体識別出来る部分が数箇所あるが一番解り易いのが尾鰭の内側の模様。ハワイでの研究がかなり進んでいるらしいがどうやらハワイに回遊して来ているクジラはアラスカの方のクジラで、その同じ固体が沖縄で発見された事例はまだ見つかっていない様だ。
ザトウクジラは歌を歌うクジラとしても知られている。他のクジラも求愛などの際に声を出すことはあるがザトウクジラの歌は他のクジラと全く異なる。歌は1曲(?)数分から30分以上続くが、何曲も繰り返してうたう。最長で20時間程の繰り返しが観測されている。歌の構造はよく研究されており、「歌」はいくつかの「旋律」の組み合わせから成り、ひとつの旋律は「句」の繰り返しであり、ひとつの句はいくつかの単位を並べたものからなる。このため、ザトウクジラの歌は、人類以外の動物による階層構造の利用の例として議論になっている。歌は地域毎にみると、同時期のものはクジラ毎の差異はわずかでしかないが、時とともにどんどんと変化してゆく。また、繁殖する地域によって歌い方にも特徴があり、他の地域のザトウクジラには歌が通じない。なお、この歌はボイジャー1号、2号に積み込まれた地球外知的生命体宛てのレコードにも録音されている。
[編集] ザトウクジラに関連する作品
- 銀河ネットワークで歌を歌ったクジラ(著者:大原まり子)
- ザトウクジラの歌に着想を得て書かれたSFファンタジー。
- スタートレックシリーズの作品のひとつで、劇場用映画版の第4作目に当たる。地球に謎の宇宙船が接近し、強大な電磁波で甚大な被害を与えていた。スタートレックのいつものクルーが解析した結果、その宇宙船は古くよりザトウクジラと交信をしていた宇宙人の探査船であることが判明する。ザトウクジラからの通信が途絶したことから、心配してやってきたのだ。そのザトウクジラは、21世紀半ばに絶滅していた・・・・。スタートレックのクルーは、宇宙船バウンティ号で20世紀の地球にタイムトラベルを敢行し、ザトウクジラを連れ帰ることで、地球の危機を救おうとする。
- お母さん鯨がアザラシの赤ちゃんに捧げる子守唄 Lullaby from the Great Mother Whale for the Baby Seal Pups
- アメリカのソプラノサックスプレイヤー、ポール・ウィンター Paul Winter が発表したザトウクジラの歌をモチーフとした作品。録音されたザトウクジラの歌がミキシングされている。この作品は、日本でもポール・ウィンター自身が出演した「クジラとセッションをする男」という第一製薬のCMで使われてもいる。