スーパーガン
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スーパーガンは、
- 特撮テレビドラマ『ウルトラマン』に登場する架空の銃。後述。
- 漫画・アニメ『サイボーグ009』に登場する架空の銃。
- 多薬室方式の超長射程砲(いわゆるムカデ砲)の別名。後述。
- 1972年に公開されたアメリカ映画・監督はロバート・ハートフォード・デイヴィス
[編集] ウルトラマンに登場する物
科学特捜隊隊員が腰のホルスターに入れて携帯する小型光線銃。収納されている状態では銃身が出ていないが、安全装置を外すと銃身が飛び出して射撃可能となる。
第37話「小さな英雄」では3丁のスーパーガンを合わせて撃つトリプルショットが行われ、二代目テレスドンを倒した。アタッチメントとして装着される特殊弾も多く、ゴモラに使用されたUNG麻酔弾、スカイドンに使用された新型麻酔弾、ゼットンに使用された無重力弾(劇中での呼称、文献では「ペンシル爆弾」とされることが多い)がある。またジェロニモン及びドラコに使用されたスパーク8も独立した火器ではなくスーパーガンに装着して使用する。
[編集] 多薬室砲の名称として
この装置は一般の砲とは違い、多段式の薬室(装薬の燃焼室)を持ち、通常の砲が一回の装薬燃焼で発生したガスの膨張を弾体の運動エネルギーとして利用するのに対し、通過中の弾体にあわせて砲の途中途中に設けられた薬室(ムカデの足のように、砲側面に設けられている)で装薬を燃焼させ、弾体を加速するという構造となっている。
ただ薬室にある装薬の発火タイミング制御面に於いて、弾体通過を捉え、正確なタイミングで発火させる事が難しく、現用兵器としては発射速度を到達距離に合わせて調節する事もあるために扱い難い物となる。このため、ナチスドイツでも研究されていたが、実用化されるには至っていない。同砲に関しては多薬室砲の項を参照されたし。
その後、1960年代よりジェラルド・ブル(宇宙工学者、博士; Gerald Bull)はこれをマスドライバーの有力候補に挙げて研究を始めたが、ナチスドイツが研究していた砲であったために評判が悪く、資金面で行き詰まった。
後にイラクのサッダーム・フセイン(元大統領)が援助を持ち掛け1988年に正式契約して研究を続けた。ジャバル・ハムリンに建設された物は砲身全長50m、口径350mmで最大射程は実に700km(推定)とされる、記録史上「最も巨大な砲」とされている。後にイラクがこれらの技術を使って口径1mでスカッドミサイルの射程距離を飛躍的に伸ばす通称「スーパーガン(前記の50m砲を含む・一種の識別コード)」を建造していた(前述のブルはこれの建造にも積極的に関わっていたともされるが詳細は不明)。
だがMI6等の各国諜報機関が、素性を隠して発注されたこれら部品群の存在をキャッチし、1990年4月にはこれら部品群の輸送が停止されている。なお開発者のブルはこの部品輸出停止3週間前に、ブリュッセルの自宅で「何者かに殺害」されているのが発見されている。真相は2005年8月現在、謎である。なお同砲は大量破壊兵器の疑いを受け湾岸戦争以降に調査された。