ドジョウ科
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?ドジョウ科 | |||||||||||||||||||||
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Botia kubotai |
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分類 | |||||||||||||||||||||
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亜科・属 | |||||||||||||||||||||
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ドジョウ科(—か)の魚はコイ目の淡水魚で、腹部は平らな形状を有し、底生である。およそ160種を数える。ほとんどが雑食性の清掃動物(腐食動物)であり、通常何でも食べる。主な食物は水棲の甲殻類、昆虫やその他の小型の無脊椎動物、およびデトリタスである。一部の種は水質の良くない場所にも生息し、イトミミズなどを捕食する。種によっては、空気を飲み込む事によって大気中の酸素を呼吸することができ、劣悪な環境に適応しうる。一部の種は渓流など急流に生息する。
腐食性を持ちたいていの淡水の生態系に適応する能力があるため、本来存在していなかった地域にも移入し、在来種を脅かす外来種として問題となっていることがある。
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[編集] 特徴
体形は蠕虫状(細長い)ないし紡錘形(両端の細くなる円柱状)である。大部分の種は真の鱗を持たない。ナマズと同じく、通常は3から6対の触鬚(ひげ)を持ち、それらは感覚器としてはたらく。口は小さく下向きに付いており、水底の餌をあさるのに適している。目の下にとげ状の突起を有する。1列の咽頭歯を持 つ。
[編集] 日本のドジョウ科
以下のような種が生息しているが、いずれも絶滅が危ぶまれている。
- アジメドジョウ (Niwaella delicata)
- アユモドキ (Leptobotia curta) — 国の天然記念物。
- シマドジョウ (Cobitis biwae)
- スジシマドジョウ (Cobitis sp.)
- ドジョウ (Misgurnus anguillicaudatus)
[編集] 経済的重要性
日本など、東アジア諸国では食用魚としてよく知られている。漁業、近年では養殖業において重要である。釣り餌として使われる場合もある。
鮮やかな色彩を持つ種はしばしば鑑賞用に供される。ペットとして飼われる、色彩豊かな熱帯性の種は主に南アジアや東南アジア産で、熱帯魚として飼育され、水槽の掃除屋と見なされる。
[編集] 観賞用の種
- ホースフェイスローチ (Horseface loach, Acantopsis choirorhynchus)
- ロングノーズローチ (Longnose loach, Acantopsis octoactinotos)
- ドジョウ (Weather loach, Misgurnus anguillicaudatus)
- クーリーローチ (Kuhli loach, Pangio kuhlii)
- クラウンローチ (Clown loach, Chromobotia macracanthus)
- パキスタンローチ (Pakistani loach, Botia almorhae)
[編集] 文化
- ウィリアム・シェイクスピア作ヘンリー4世第1部、第2幕より — "Why, they will allow us ne'er a jordan, and then we leak in your chimney; and your chamber-lie breeds fleas like a loach."
- コンピューターゲーム・ゼルダの伝説 時のオカリナで釣り上げることのできる最も大きな魚は「ハイラルどじょう」である。
- ドジョウすくいは安来節に合わせて踊られ、泥田でドジョウをすくう姿を滑稽に描写する。忘年会等の宴会芸の定番であった。
- 柳川鍋
[編集] 関連項目
- コイ科
- タニノボリ科
- ギュリノケイルス科
- サッカー科