ピアノソナタ第30番 (ベートーヴェン)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
![]() |
クラシック音楽 |
---|
作曲家 |
ア-カ-サ-タ-ナ |
ハ-マ-ヤ-ラ-ワ |
音楽史 |
古代 - 中世 |
ルネサンス - バロック |
古典派 - ロマン派 |
近代 - 現代 |
楽器 |
鍵盤楽器 - 弦楽器 |
木管楽器 - 金管楽器 |
打楽器 - 声楽 |
一覧 |
作曲家 - 曲名 |
指揮者 - 演奏家 |
オーケストラ - 室内楽団 |
音楽理論/用語 |
音楽理論 - 演奏記号 |
演奏形態 |
器楽 - 声楽 |
宗教音楽 |
メタ |
ポータル - プロジェクト |
カテゴリ |
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンのピアノソナタ第30番ホ長調作品109は、異形の大作《ハンマークラーヴィア》の次に書かれたピアノソナタで、続けて作曲された第31番、第32番とともにベートーヴェン最晩年の円熟期を示す作品である。
- 作曲時期:1820年完成、翌年出版。
- 献呈:マキシミリアーネ・ブレンターノ嬢に献呈。
[編集] 曲の構成
- 第1楽章 Vivace, ma non troppo
- ホ長調。ロンド形式、あるいは不完全なソナタ形式。流れるような叙情性を持つ2つの主題が繰り返されるが、やや不満足感を残したままあっさりと終止し、第2楽章に続く。Vivaceはまさしく「生気をもって」であり穏やかで流麗な楽章に適用するためには作曲の経緯について研究が必要である。
- 第二楽章 Prestissimo
- ホ短調。ソナタ形式だが、きわめて速く演奏されるため間奏曲風の印象を与える。第1楽章の透明な明るさを否定する暗い激情に満ちている。
- 第3楽章 Andante molto cantabile ed espressivo (Gesangvoll, mit innigster Empfindung)
- ホ長調。変奏曲形式。"じゅうぶんに歌い、心からの愛情をもって"と付記されている。主題とそれに続く6つの変奏からなり、トリルを多用した最終変奏の後に主題が回想されて静かに閉じる。第5変奏での古典フーガ的展開は後の31番、32番にも現れる晩年のベートーヴェンの理性的な特色である。
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンのピアノソナタ | ||
---|---|---|
![]() |
初期 |
選帝侯ソナタ | ソナチネ | 19 | 20 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 (悲愴) | 9 | 10 | 11 | 12 (葬送) |
中期 |
13 (幻想曲風ソナタ) | 14 (月光) | 15 (田園) | 16 | 17 (テンペスト) | 18 | 21 (ヴァルトシュタイン) | 22 | 23 (熱情) | 24 (テレーゼ) | 25 (かっこう) | 26 (告別) | 27 |
|
後期 |
28 | 29 (ハンマークラヴィア) | 30 | 31 | 32 |