ピアノソナタ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
クラシック音楽 |
---|
作曲家 |
ア-カ-サ-タ-ナ |
ハ-マ-ヤ-ラ-ワ |
音楽史 |
古代 - 中世 |
ルネサンス - バロック |
古典派 - ロマン派 |
近代 - 現代 |
楽器 |
鍵盤楽器 - 弦楽器 |
木管楽器 - 金管楽器 |
打楽器 - 声楽 |
一覧 |
作曲家 - 曲名 |
指揮者 - 演奏家 |
オーケストラ - 室内楽団 |
音楽理論/用語 |
音楽理論 - 演奏記号 |
演奏形態 |
器楽 - 声楽 |
宗教音楽 |
メタ |
ポータル - プロジェクト |
カテゴリ |
ピアノソナタとは、ピアノによるソナタのこと。原則として3ないし4楽章から成り、第1楽章はソナタ形式である。ただし、この原則から外れる作品も多く、楽章数のより少ないもの、また、ソナタ形式を1楽章に持たずに他の楽章に持つもの、中にはソナタ形式の楽章を全く持たないものもある。
ソナタの小規模のものを(ピアノのための)ソナチネと呼ぶ。ソナタ形式の代わりにその簡略型であるソナチネ形式が使われることがあり、2楽章から3楽章で構成される。1楽章あたりの演奏時間も短めで、ピアノ初心者の練習用に用いられることもあるが、シベリウスのソナチネのように高度の演奏技術を要するものもある。
目次 |
[編集] 歴史
現在ピアノソナタとして演奏される作品には、ピアノの前身であるチェンバロなどの楽器を前提に作曲されたものも多い。モーツァルトの作品の初期のものまではそうである。スカルラッティは、(ピアノ)ソナタの初期の作品の大家として知られる。
ベートーヴェンは、第14番で、第1楽章に緩徐楽章をおいた。 stub
[編集] 主な作曲家と作品
生年順に並べてある。
[編集] バロック時代
- 1685年 ドメニコ・スカルラッティ:500曲以上
[編集] 古典派
- 1732年 ハイドン:全52曲(62曲)(Hob.XVI 1 - 2 - 3 - 4 - 5 - 6 - 7 - 8 - 9 - 10 - 11 - 12 - 13 - 14 - 15 - 16 - 17 - 18 - 19 - 20 - 21 - 22 - 23 - 24 - 25 - 26 - 27(ト長調) - 28(変ホ長調) - 29 - 30 - 31 - 32 - 33 - 34(ホ短調) - 35(ハ長調) - 36(嬰ハ短調) - 37(ニ長調) - 38 - 39 - 40(ト長調) - 41 - 42 - 43 - 44 - 45 - 46 - 47 - 48 - 49(変ホ長調) - 50 - 51 - 52)
- 1752年 クレメンティ:110曲のピアノソナタ + ソナチネOp.36
- 1756年 モーツァルト:18曲他(1 - 2 - 3 - 4 - 5 - 6「デュルニッツ」 - 7 - 8(イ短調) - 9 - 10 - 11(トルコ行進曲付き) - 12(ヘ長調) - 13 - 14(ハ短調) - 18/15(ヘ長調K.533/494) - 15/16(ソナチネ、ハ長調K.545) - 16/17(変ロ長調K.570) - 17/18(ニ長調K.576))他
[編集] ロマン派
- 1770年 ベートーヴェン:番号付きピアノソナタ32曲(1 - 2 - 3 - 4 - 5 - 6 - 7 - 8「悲愴」 - 9 - 10 - 11 - 12 - 13 - 14「月光」 - 15 - 16 - 17「テンペスト」 - 18 - 19 - 20 - 21「ワルトシュタイン」 - 22 - 23「熱情」 - 24「テレーゼ」 - 25 - 26「告別」 - 27 - 28 - 29「ハンマークラヴィーア」 - 30 - 31 - 32)+選帝侯ソナタ(3曲)他
- 1778年 フンメル:9曲
古典派ピアノソナタの名曲を難易度別に集めたピアノの教材、ソナチネアルバムとソナタアルバムは有名。
- 1786年 ウェーバー:4曲
- 1797年 シューベルト:21曲他(1 - 2 - 3 - 4 - 5 - 6 - 7 - 8(未完) - 9 - 10(未完) - 11(未完) - 12(未完) - 13 - 14 - 15「レリーク」 - 16 - 17 - 18「幻想」 - 19 - 20(イ長調) - 21(変ロ長調))
- 1809年 メンデルスゾーン:3曲他
- 1810年 ショパン:3曲(1 - 2「葬送」 - 3)
- 1810年 シューマン:3曲他(1 - 2 - 3「管弦楽のない協奏曲」)、子供のための3つのソナタなど
- 1811年 リスト:1曲(ロ短調)
- 1833年 ブラームス:3曲(1 - 2 - 3)
- 1840年 チャイコフスキー:2曲(嬰ハ短調、ト長調「大ソナタ」)
- 1843年 グリーグ:1曲(ホ短調)
- 1865年 シベリウス:1曲他(へ長調) - ソナチネ第1番嬰ヘ短調 - ソナチネ第2番ホ長調 - ソナチネ第3番変ロ短調
- 1865年 デュカス:1曲(変ホ短調)
- 1872年 スクリャービン:10曲(1 - 2「幻想」 - 3 - 4 - 5 - 6 - 7「白ミサ」 - 8 - 9「黒ミサ」 - 10「トリルソナタ」)+遺作2曲
- 1873年 ラフマニノフ 2曲(1 - 2)
[編集] 近代
- 1874年 アイヴズ:2「コンコードソナタ」
- 1875年 ラヴェル:1曲(ソナチネ)
- 1882年 ストラヴィンスキー:2曲
- 1891年 プロコフィエフ:9曲他。6番から8番は『戦争ソナタ』と呼ばれる。(1 - 2 - 3 - 4 - 5 - 6 - 7 - 8 - 9)
- 1895年 ヒンデミット:3曲他
- 1906年 ショスタコーヴィチ:2曲
[編集] 現代
あまりにも数が多いので、重要な作曲家名をあげることが不可能なくらいである。記念碑的な1948年のブーレーズのピアノソナタ第2番、1952年に完成したバラケのピアノソナタの2作品以後には前衛の時代がはじまり、「伝統的形式の打破」を目的に「ピアノ・ソナタ」という曲名で自作を発表することは「時代遅れ」のレッテルを貼られ、一部の保守派の作曲家によって細々とこのジャンルが延命されていた。
1970年代に入り、前衛の価値観に疑問符がつけられると、主に新ロマン主義者の中から「ピアノ・ソナタ」の題名をストレートにつける作曲家も少しずつ現れだした。最初の出現は1970年に書かれたジュゼッペ・シノーポリの「ピアノ・ソナタ」だと言われている。現在では、保守的や革新的と言った立場を問わず、「ピアノ・ソナタ」という作品名をつける作曲家が見られるが、割合的には保守派のほうがやや多い。
[編集] 類似の形式を持つ楽曲
[編集] 関連項目
カテゴリ: クラシック音楽関連のスタブ | ピアノソナタ | ソナタ